組込みシステム総論

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 組込みシステム総論
科目番号 0044 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(情報科学・工学系共通科目) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 すぐわかる!組込み技術教科書【「香取巻男・立田純一」CQ出版】/教材:「ITRONプログラミング入門」CQ出版、「μITRON準拠TOPPERSの実践活用」CQ出版、「TRONプログラミング入門」オーム社、「Real-Time Concepts for Embedded Systems」CMP Books
担当教員 阿部 司

到達目標

1.組込みシステムの機能的特徴、リソースの制約などを理解し、説明できる。
2.組込みエンジニア実態、組込みエンジニアに求められるもの、スキル・キャリア基準を理解し、説明できる。
3.組込みソフトウェアの開発手法、開発環境などの支援機能と各種管理業務について理解し、説明できる。
4.組込み用 プロセッサ、組込みソフトウェア、組込み用ハードウェア、ユーザインタフェースについて理解し、説明できる。
5.RTOSの構成・階層・機能などを理解し、説明できる。
6.RTOSにおけるデバイスドライバと同期・通信オブジェクトなどを理解し、説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.組込みシステムの機能的特徴、リソースの制約などを理解し、説明できる。組込みシステムの機能的特徴、リソースの制約などを理解し、説明できる。組込みシステムの機能的特徴、リソースの制約などを理解し、基本的な説明ができる。組込みシステムの機能的特徴、リソースの制約などを理解不足で説明ができない。
2.組込みエンジニア実態、組込みエンジニアに求められるもの、スキル・キャリア基準を理解し、説明できる。組込みエンジニア実態、組込みエンジニアに求められるもの、スキル・キャリア基準を理解し、説明できる。組込みエンジニア実態、組込みエンジニアに求められるもの、スキル・キャリア基準を理解し、基本的な説明ができる。組込みエンジニア実態、組込みエンジニアに求められるもの、スキル・キャリア基準を理解不足で説明ができない。
3.組込みソフトウェアの開発手法、開発環境などの支援機能と各種管理業務について理解し、説明できる。組込みソフトウェアの開発手法、開発環境などの支援機能と各種管理業務について理解し、説明できる。組込みソフトウェアの開発手法、開発環境などの支援機能と各種管理業務について理解し、基本的な説明ができる。組込みソフトウェアの開発手法、開発環境などの支援機能と各種管理業務について理解不足で説明ができない。
4.組込み用 プロセッサ、組込みソフトウェア、組込み用ハードウェア、ユーザインタフェースについて理解し、説明できる。組込み用 プロセッサ、組込みソフトウェア、組込み用ハードウェア、ユーザインタフェースについて理解し、説明できる。組込み用 プロセッサ、組込みソフトウェア、組込み用ハードウェア、ユーザインタフェースについて理解し、基本的な説明ができる。組込み用 プロセッサ、組込みソフトウェア、組込み用ハードウェア、ユーザインタフェースについて理解不足で説明ができない。
5.RTOSの構成・階層・機能などを理解し、説明できる。RTOSの構成・階層・機能などを理解し、説明できる。RTOSの構成・階層・機能などを理解し、基本的な説明ができる。RTOSの構成・階層・機能などを理解不足で説明ができない。
6.RTOSにおけるデバイスドライバと同期・通信オブジェクトなどを理解し、説明できる。RTOSにおけるデバイスドライバと同期・通信オブジェクトなどを理解し、説明できる。RTOSにおけるデバイスドライバと同期・通信オブジェクトなどを理解し、基本的な説明ができる。RTOSにおけるデバイスドライバと同期・通信オブジェクトなどを理解不足で説明ができない。

学科の到達目標項目との関係

Ⅰ 人間性
Ⅱ 実践性
Ⅲ 国際性
CP2 各系の工学的専門基盤知識,および実験・実習および演習・実技を通してその知識を社会実装に応用・実践できる力
CP4 他者を理解・尊重し,協働できるコミュニケーション能力と人間力

教育方法等

概要:
情報科学・工学系で学ぶ基礎知識を総合的に適用することで、さまざまな工業製品の開発に適用される組込みシステムの基礎知識を、座学と実習により学習する。
この科目は企業で「電話ネットワークにおける組込みシステムの一形態である電子交換機の設計」を担当していた教員が、その経験を活かし、「組込みシステムの種類 、 特性 、 最新の設計手法等」について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
座学により、TOPPERS/ASPカーネルを題材として、組込みシステムを実現するために必要不可欠なハードウェア・ソフトウェア、開発支援技術を学ぶ。
実習により、開発支援環境を用いて組込みシステムを実現するためのRTOS・組込みソフトウェアの基本的な実装を行う。
評価では授業で出題するプログラムの設計・作成と演習・実習課題の取組み状況を重視している。
確認試験を適宜実施する。確認試験20%、定期試験20%、プログラム作成20%、プログラム解析10%、演習・実習25%、レポート5%である。成績によっては、再試験を行うことがある。合格点は60点以上である。
注意点:
4年生の「オペレーティングシステムI」を基礎としているので、学習内容を復習しておくこと。
C言語によるプログラミング能力と説明のための文章力を養っておくこと。
この科目は学修単位科目のため、事前・事後の自学自習課題として授業で示される演習・実習課題を課す。演習・実習課題は添削後、目標が達成されていることを確認し、返却する。目標が達成されていない場合には、再提出すること。
プリントを綴じるファイルを準備すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 組込みシステムの概要
 
組込みシステムの概要を理解し、説明できる。
2週 組込みエンジニアの概要

組込みエンジニア実態とやりがい、組込みエンジニアに求められるもの、スキル・キャリア基準などを理解し、説明できる
3週 組込み用プロセッサの構成

プロセッサ、基本ソフト、支援機能について理解し、説明できる。
4週 組込みソフトウェア 組込みソフトウェアの概要・分類・機能を理解し、説明できる。
5週 組込みシステム開発技術 組込み開発、ソフトウェア詳細設計、ソフトウェアコード作成とテスト、ソフトウェア結合などを理解し、説明できる。
6週 組込みシステムソフトウェアの開発環境 組込みシステムソフトウェアの開発環境、プロジェクト管理、構成管理、品質管理などを理解し、説明できる。
7週 組込み用記憶装置と通信機能
組込み用補助記憶、通信、マルチメディア、計測制御、情報処理、ユーザーインタフェースなどを理解し、説明できる。
8週 リアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)の概要 リアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)の構成・ソフトウェア階層などを理解し、説明できる。
2ndQ
9週 サービスコールと静的割当てオブジェクト サービスコールと静的割当てオブジェクトを理解し、説明できる。
10週 タスク管理とコンテキストスイッチ タスク管理とコンテキストスイッチを理解し、説明できる。
11週 RTOSにおけるスケジューリング RTOSにおけるスケジューリングアルゴリズム、動作概要を理解し、説明できる。
12週 RTOSにおけるデバイスドライバ RTOSにおけるデバイスドライバの構成・ソフトウェア階層などを理解し、説明できる。
13週 同期・通信オブジェクト 同期・通信オブジェクトの分類、機能を理解し、説明できる。
14週 セマフォ セマフォの原理、機能を理解し、説明できる。
15週 データキューとイベントフラグ データキューとイベントフラグなどの原理、機能を理解し、説明できる。
16週 定期試験

評価割合

確認試験定期試験プログラム作成プログラム解析演習・実習レポート合計
総合評価割合20202010255100
基礎的能力151010515560
専門的能力51010510040