システム工学

科目基礎情報

学校	苫小牧工業高等専門学校	開講年度	令和04年度 (2022年度)
授業科目	システム工学
科目番号	0045	科目区分	専門 / 必修
授業形態	授業	単位の種別と単位数	学修単位: 2
開設学科	創造工学科（情報科学・工学系共通科目）	対象学年	5
開設期	前期	週時間数	2
教科書/教材	(教科書)室津義定・大場史憲・米沢政昭・藤井　進 共著「システム工学」森北出版 　(参考図書)森雅夫・松井知己著 「オペレーションズ・リサーチ」朝倉書店 伏見正則著「理工学者が書いた数学の本：確率と確率過程」講談社 室津義定・大場史憲・米沢政昭・藤井　進 共著「システム工学」森北出版 近藤次郎著「オペレーションズ・リサーチの手法」日科技連 貝原俊也著「オペレーションズ・リサーチ -システムマネジメントの科学- 」オーム社 吉岡良雄著「待ち行列と確率分布 -情報システム解析への応用-」森北出版 イアン・ブラッドリー著「社会のなかの数理」九州大学出版会 北岡正敏著「確率統計と待ち行列理論」産業図書 鈴木光男著「ゲーム理論入門」共立出版 Leonard Kleinrock:"QueuingSystems: Problems and Solutions" Wiley-Interscience， 1996 (講義及び試験の内容水準確認のための参考資料)情報処理技術者試験 北岡正敏著「確率統計と待ち行列理論」産業図書 甘利直行著「オンラインシステムの設計」オーム社 木下栄蔵著「AHP入門」日科技連 Leonard Kleinrock:"QueuingSystems: Problems and Solutions" Wiley-Interscience， 1996
担当教員	杉本 大志

到達目標

1）品質管理やその手法について説明できる．
2）QC7つ道具の使い方を理解する．
3）リスクアセスメントの手順を理解できる．
4）線形計画法の目的と適用範囲, 最適解の意味を説明できる．
5）実際に線形計画問題を解くことで得た解の意味を説明できる．

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	品質管理やその手法について説明できる．	品質管理やその手法を知っている．	品質管理やその手法を知らない．
評価項目2	QC7つ道具の使い方を説明でき，適切に利用できる．	QC7つ道具を知っている．	QC7つ道具を知らない．
評価項目3	リスクアセスメントの手順を理解し説明できる．	リスクアセスメントの手順を説明できる．	リスクアセスメントの手順を知らない．
評価項目4	線形計画法の目的と適用範囲，最適解の意味を説明できる．	線形計画法の目的，最適解を説明できる．	線形計画法を知らない．
評価項目5	実際に線形計画問題を解くことで得た解の意味を説明できる．	線形計画問題を解くことができる．	線形計画問題を解けない．

学科の到達目標項目との関係

Ⅰ　人間性

Ⅱ　実践性

Ⅲ　国際性

CP2　各系の工学的専門基盤知識，および実験・実習および演習・実技を通してその知識を社会実装に応用・実践できる力

CP4　他者を理解・尊重し，協働できるコミュニケーション能力と人間力

教育方法等

概要:

本講義ではシステム工学として生産システムに着目する．システム安全，品質管理（Quality Control）といったトピックスを前半の対象とし，実践的技術者として身に付けるべき基礎知識と応用能力を養うことを目標とする．また，企業などの組織体では，効率性・生産性・経済性・安全性・信頼性・保全性などが常に追及され，技術者にもこれらに対応できる資質が要求される．後半ではこれらに適用される技術の理解と習得を目指す．

授業の進め方・方法:

講義は座学中心で進める．最初に全体像や基本的事項をスライドを用いて解説した後，実践的なグループワークを通して学習を進める．グループワークの過程で発表やメール，Blackboard等によるレポート提出を課す．理解度把握の観点から講義時に小テスト(達成度評価試験)を行う事がある．これら能動的に学習した成果について，定期試験によって理解度を確認する．
達成目標に示す試験，小テスト・レポートを100点法で採点し，定期試験40%，グループワークでの課題レポート30%，小テストまたはそれに相当するレポート30%の割合で評価する．
合格点は60点である．成績によっては再試験を行うことがある．

注意点:

自学自習時間として60時間を考え，本講義項目の達成目標に相当する課題を提示する．
レポートの提出期限後の提出は内容に関わらず減点とする．ただし0点を下回ることはない．

数学の知識を前提として講義を進めるので，必要に応じて確率統計・線形代数について復習する事が望ましい．

授業の属性・履修上の区分

ICT 利用

遠隔授業対応

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	ガイダンス・システム工学とは	システム工学の概要について説明できるようになること（システム工学の概念と背景，システム工学の分類）．
		2週	品質管理の概要	品質管理やその手法について説明できる（品質管理の概念と背景，PDCAサイクルの概要）．
		3週	QC7つ道具(1)	QC7つ道具の概要と使い方を説明できる．QC7つ道具を適切に使用できる．
		4週	QC7つ道具(2)	QC7つ道具を適切に使用できる．
		5週	QCサークル(1)	QCサークルの概要について理解し説明できる（PDCAサイクルとの関係性，QCストーリやQC7つ道具との関連）．
		6週	QCサークル(2)	QCサークルの概要について理解し説明できる（PDCAサイクルとの関係性，QCストーリやQC7つ道具との関連）．
		7週	リスクアセスメント(1)	リスクアセスメントの手順を理解できる（リスク，危険の概念，許容可能なリスクの定義方法）．
		8週	リスクアセスメント(2)	リスクアセスメントの手順を理解できる（ALARPの概念，安全化の具体的な手順，リスクアセスメントシートの使い方）．
	2ndQ
		9週	線形計画法の概要	線形計画法の目的と適用範囲，最適解の意味を説明できる（線形計画法の分類，グラフを用いた最適解の導出）．
		10週	線形計画法における標準形と規定解，単体法(1)	実際に線形計画問題を解くことで得た解の意味を説明できる．
		11週	線形計画法における標準形と規定解，単体法(2)	実際に線形計画問題を解くことで得た解の意味を説明できる．
		12週	線形計画法における標準形と規定解，単体法(3)	実際に線形計画問題を解くことで得た解の意味を説明できる．
		13週	双対問題(1)	実際に線形計画問題を解くことで得た解の意味を説明できる（主問題との関係性について理解できる）．
		14週	双対問題(2)	実際に線形計画問題を解くことで得た解の意味を説明できる（主問題との関係性について理解できる）．
		15週	双対問題(3)	実際に線形計画問題を解くことで得た解の意味を説明できる（主問題との関係性について理解できる）．
		16週	定期試験

評価割合

	定期試験	グループワークでの課題レポート	小テストまたはそれに相当するレポート	合計
総合評価割合	40	30	30	100
専門的能力	40	30	30	100