気体の法則を正しく理解し、熱力学第一法則に基づいてエンタルピー、仕事、内部エネルギーを求めることができること。さらに熱力学第二・第三法則を理解し、エントロピーと化学変化の方向を明らかにできること。
概要:
物理化学をにおける「気体の性質」、「熱力学第一法則」、「熱力学第二・第三法則」についてその基本について教授する。
授業の進め方・方法:
物理化学分野における「気体の法則」、「熱力学」の基礎的知識について説明する。主に座学形式で実施し、適宜演習と課題により、その内容の理解度を高める。講義前には教科書の該当部分を予習し、授業終了後には学習内容について復習を心がけること。講義時にはノート、筆記用具、関数電卓を持参すること。ルーブリックへの評価は評価割合に従って決定する(各到達目標にについて演習・課題(20%)、中間試験(40%)、定期試験(40%)で評価し、合格点は60点以上とする)。
注意点:
評価が60点に満たない者について再試験は原則実施しないが、授業態度、授業への取組みを考慮した上で実施する場合がある。なお再試験受験者の評価は60点を越えないものとする。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 物理化学 | コロイドと界面の定義・特徴を説明できる。 | 4 | 後4 |
表面張力の定義を理解して、測定法・計算法を説明できる。 | 4 | 後6 |
コロイドの分類を理解して、身近な実例を説明できる。 | 4 | 後4 |
コロイドの運動学的性質(ブラウン運動、沈降、粘度、拡散等)を説明できる。 | 4 | 後5 |
界面活性剤の種類と性質を説明できる。 | 4 | 後7 |
乳化とその実例を説明できる。 | 4 | 後7 |
ぬれの理論を定量的に説明できる。 | 4 | 後7 |
触媒の性質・構造を理解して、活性化エネルギーとの関係を説明できる。 | 4 | 後13 |
表面の触媒活性を理解して、代表的な触媒反応を説明できる。 | 4 | 後13 |
気体の法則を理解して、理想気体の方程式を説明できる。 | 4 | 前1,後1 |
気体の分子速度論から、圧力を定義して、理想気体の方程式を証明できる。 | 4 | 前1,後2,後3 |
実在気体の特徴と状態方程式を説明できる。 | 4 | 前2,後4 |
臨界現象と臨界点近傍の特徴を説明できる。 | 4 | 前2,後5 |
混合気体の分圧の計算ができる。 | 4 | 前3,後6 |
熱力学の第一法則の定義と適用方法を説明できる。 | 4 | 前4,後7,後8,後9 |
エンタルピーの定義と適用方法を説明できる。 | 4 | 前5,後7,後8 |
化合物の標準生成エンタルピーを計算できる。 | 4 | 前5,前6,前7,後10 |
エンタルピーの温度依存性を計算できる。 | 4 | 前6,前7,後11 |
内部エネルギー、熱容量の定義と適用方法を説明できる。 | 4 | 前5,前6,前7,後9 |
熱力学の第二・第三法則の定義と適用方法を説明できる。 | 4 | 前8,後12 |
純物質の絶対エントロピーを計算できる。 | 4 | 前8,後12,後13 |
化学反応でのエントロピー変化を計算できる。 | 4 | 前9,後13 |
化合物の標準生成自由エネルギーを計算できる。 | 4 | 前9,後14 |
反応における自由エネルギー変化より、平衡定数・組成を計算できる。 | 4 | 前9,前10,前11,前12,後14 |
平衡定数の温度依存性を計算できる。 | 4 | 前10,前11,前12,後15 |
気体の等温、定圧、定容および断熱変化のdU、W、Qを計算できる。 | 4 | 前10,前11,前12,後15 |
衝突理論を理解して、アレニウスプロットを説明できる。 | 4 | 後11 |
活性錯合体理論を理解して、アイリングプロットを説明できる。 | 4 | 後11 |
活性状態のエンタルピー、エントロピー、自由エネルギーの関係を定量的に説明できる。 | 4 | 後12 |
ネルンストの式を用いて、起電力、自由エネルギー、平衡定数の関係が説明できる。 | 4 | 後8,後9 |