応用化学・生物実験Ⅰ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 応用化学・生物実験Ⅰ
科目番号 0022 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 創造工学科(応用化学・生物系共通科目) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 教科書:自作プリント,津波古充朝他著「わかりやすい化学実験-基本操作とチェックポイント-」廣川書店/参考書:化学同人編集部編「正・続 実験を安全に行うために」化学同人,泉他監修「化学のレポートと論文の書き方」化学同人,高木誠司著「定性分析化学(中巻)」南江堂,松浦他著「無機半微量分析~第2版~」東京化学同人,林・段共著「基礎分析化学実験」共立出版
担当教員 大島 和浩,奥田 弥生,甲野 裕之,佐藤 森,橋本 久穂,平野 博人,藤田 彩華,古崎 毅

到達目標

1.硫化水素発生装置を正しく使用してガスを発生させることができる。
2.第1属陽イオンおよび第2属A類陽イオンと各種試薬との反応性の違いによって分離・検出することができる。
3.実験書記載の手順や指導者の指示に従って重量分析及び容量分析を正確かつ安全に行うことができる。
4.試料の種類や実験操作の目的に合う器具・装置を適切に選択し,それらを正しく用いて実験を遂行し,正確な実験結果を得ることができる。
5.得られた測定値を理論に従って解析し,結果を表やグラフにまとめ,適切な日本語で説明することができる。
6.使用する化学薬品の物性,危険性を理解して正しく取り扱うことができる。
7.
7.蒸留,濾過,再結晶など有機合成に必要な基本操作の方法を理解し,遂行することができる。
8.沸点測定,融点測定及び薄層クロマトグラフィー分析による試料同定の考え方を理解し,これを実践できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.硫化水素発生装置を正しく使用してガスを発生させることができる。硫化水素発生装置を正しく使用してガスを発生させることができる。硫化水素発生装置を正しく使用してガスを発生させることが概ねできる。硫化水素発生装置を正しく使用してガスを発生させることができない。
2.第1属陽イオンおよび第2属A類陽イオンと各種試薬との反応性の違いによって分離・検出することができる。第1属陽イオンおよび第2属A類陽イオンと各種試薬との反応性の違いによって分離・検出することができる。第1属陽イオンおよび第2属A類陽イオンと各種試薬との反応性の違いによって分離・検出することが概ねできる。第1属陽イオンおよび第2属A類陽イオンと各種試薬との反応性の違いによって分離・検出することができない。
3.実験書記載の手順や指導者の指示に従って重量分析及び容量分析を正確かつ安全に行うことができる。実験書記載の手順や指導者の指示に従って重量分析及び容量分析を正確かつ安全に行うことができる。実験書記載の手順や指導者の指示に従って重量分析及び容量分析を正確かつ安全に行うことが概ねできる。実験書記載の手順や指導者の指示に従って重量分析及び容量分析を正確かつ安全に行うことができない。
4.試料の種類や実験操作の目的に合う器具・装置を適切に選択し,それらを正しく用いて実験を遂行し,正確な実験結果を得ることができる。試料の種類や実験操作の目的に合う器具・装置を適切に選択し,それらを正しく用いて実験を遂行し,正確な実験結果を得ることができる。試料の種類や実験操作の目的に合う器具・装置を適切に選択し,それらを正しく用いて実験を遂行し,正確な実験結果を得ることが概ねできる。試料の種類や実験操作の目的に合う器具・装置を適切に選択し,それらを正しく用いて実験を遂行し,正確な実験結果を得ることができない。
5.得られた測定値を理論に従って解析し,結果を表やグラフにまとめ,適切な日本語で説明することができる。得られた測定値を理論に従って解析し,結果を表やグラフにまとめ,適切な日本語で説明することができる。得られた測定値を理論に従って解析し,結果を表やグラフにまとめ,適切な日本語で説明することが概ねできる。得られた測定値を理論に従って解析し,結果を表やグラフにまとめ,適切な日本語で説明することができない。
6.使用する化学薬品の物性,危険性を理解して正しく取り扱うことができる。使用する化学薬品の物性,危険性を理解して正しく取り扱うことができる。使用する化学薬品の物性,危険性を理解して正しく取り扱うことが概ねできる。使用する化学薬品の物性,危険性を理解して正しく取り扱うことができない。
7.蒸留,濾過,再結晶など有機合成に必要な基本操作の方法を理解し,遂行することができる。蒸留,濾過,再結晶など有機合成に必要な基本操作の方法を理解し,遂行することができる。蒸留,濾過,再結晶など有機合成に必要な基本操作の方法を理解し,遂行することが概ねできる。蒸留,濾過,再結晶など有機合成に必要な基本操作の方法を理解し,遂行することができる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
分析実験及び有機実験を遂行するための基本的な方法を習得し,実験結果をレポートとして適切にまとめる能力を養成する。
授業の進め方・方法:
1/4~2/4期で分析化学(定性分析),3/4期で分析化学(定量分析),4/4期で有機化学に関する基礎的な実験を行う。 実験に関わる理論等は実験の始めに解説する他,関連科目でも学習するでの,内容の十分な理解のためには,予習・復習が肝要である。正確かつ安全に実験を進めるために,使用する薬品の物性を実験開始前に十分に理解していなければならない。
注意点:
実験室では,安全確保のため白衣と(保護)メガネを必ず着用すること。また,サンダル・スカート・半ズボンなどは危険なので,実験の際は着用してはならない。実験中は携帯電話の使用を禁止する。実験書・ノート(ルーズリーフ不可)は毎回持参すること。実験内容に応じて,電卓・定規・グラフ用紙を各自用意すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・ガスバーナーの取扱い ガスバーナーを正しく取扱うことができる。
2週 硫化水素ガスの発生 硫化水素発生装置を正しく使用して硫化水素ガスを発生させることができる。
3週 硫化物法による陽イオンの分属1 硫化水素法を用いて,陽イオンを第1属から第6属までグループ分けできる。
4週 硫化物法による陽イオンの分属2 同上
5週 第1属陽イオンの各個反応1 第1属陽イオンと各試薬との反応性の違いにより,分離・検出できる。
6週 第1属陽イオンの各個反応2 同上
7週 第1属陽イオンの系統反応1 同上
8週 第1属陽イオンの系統反応2 同上
2ndQ
9週 第2属A類陽イオンの各個反応1 第1属A類陽イオンと各試薬との反応性の違いによって分離・検出できる。
10週 第2属A類陽イオンの各個反応2 同上
11週 未知イオンの検出 第1属陽イオンおよび第2属A類陽イオンと各試薬との反応性の違いによって分離・検出できる。
12週 容量分析法の基礎 実験書記載の手順や指導者の指示に従って重量分析及び容量分析を正確かつ安全に行うことができる。
13週 混合塩基溶液の逐次滴定1
試料の種類や実験操作の目的に合う器具・装置を適切に選択し,それらを正しく用いて実験を遂行し,正確な実験結果を得ることができる。
14週 混合塩基溶液の逐次滴定2 同上
15週 レポート作成指導 得られた測定値を理論に従って解析し,結果を表やグラフにまとめ,適切な日本語で説明することができる。
16週
後期
3rdQ
1週 さらし粉中の有効塩素の定量1 試料の種類や実験操作の目的に合う器具・装置を適切に選択し,それらを正しく用いて実験を遂行し,正確な実験結果を得ることができる。
2週 さらし粉中の有効塩素の定量2 実験書記載の手順や指導者の指示に従って重量分析及び容量分析を正確かつ安全に行うことができる。
試料の種類や実験操作の目的に合う器具・装置を適切に選択し,それらを正しく用いて実験を遂行し,正確な実験結果を得ることができる。
得られた測定値を理論に従って解析し,結果を表やグラフにまとめ,適切な日本語で説明することができる。
3週 銀滴定による海水・温泉水中の塩化物イオンの定量1 同上
4週 銀滴定による海水・温泉水中の塩化物イオンの定量2 同上
5週 キレート滴定法による河川水の硬度測定 同上
6週 ルツボの恒量 同上
7週 硫酸根の重量分析 同上
8週 レポート作成指導 得られた測定値を理論に従って解析し,結果を表やグラフにまとめ,適切な日本語で説明することができる。
4thQ
9週 p-Red合成の実験理論の説明 使用する化学薬品の物性,危険性を理解して正しく取り扱うことができる。
蒸留・濾過・再結晶など有機合成に必要な基本操作の方法を理解し,遂行することができる。
10週 アニリンの蒸留とアセトアニリドの合成 同上
11週 基礎同定操作1
沸点測定,融点測定および薄層クロマトグラフィー分析による試料同定の考え方を理解し,これを実践できる。
12週 アセトアニリドのニトロ化 使用する化学薬品の物性,危険性を理解して正しく取り扱うことができる。
蒸留・濾過・再結晶など有機合成に必要な基本操作の方法を理解し,遂行することができる。
13週 異性体分離 同上
14週 基礎同定操作2 沸点測定,融点測定および薄層クロマトグラフィー分析による試料同定の考え方を理解し,これを実践できる。
15週 p-Redの合成 使用する化学薬品の物性,危険性を理解して正しく取り扱うことができる。
蒸留・濾過・再結晶など有機合成に必要な基本操作の方法を理解し,遂行することができる。
16週

評価割合

レポート実技評価合計
総合評価割合7030100
基礎的能力7030100
専門的能力000