到達目標
気体の法則を正しく理解し、熱力学第一法則に基づいてエンタルピー、仕事、内部エネルギーを求めることができること。さらに熱力学第二・第三法則を理解し、エントロピーと化学変化の方向を明らかにできること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
1) 気体の法則について正しく理解できる。 | 気体の法則について正しく理解できる。 | 気体の法則について理解できる。 | 気体の法則について理解できない。 |
2) 熱力学第一法則を理解し、エネルギー保存則により、エンタルピー、仕事、内部エネルギーを求めることができる。 | 熱力学第一法則を理解し、エネルギー保存則により、エンタルピー、仕事、内部エネルギーを求めることができる。 | 熱力学第一法則を理解し、エネルギー保存則により、エンタルピー、仕事、内部エネルギーを求めることができる。 | 熱力学第一法則を理解できない。エネルギー保存則が理解できない。 |
3) 熱力学第二・第三法則を説明でき、エントロピーと化学変化の方向について説明できる。 | 熱力学第二・第三法則を説明でき、エントロピーと化学変化の方向について計算から正しく求めることができる。 | 熱力学第二・第三法則を説明でき、エントロピーと化学変化の方向について計算ができる。 | 熱力学第二・第三法則を説明できない。エントロピーと化学変化の方向について計算から求めることができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
物理化学をにおける「気体の性質」、「熱力学第一法則」、「熱力学第二・第三法則」についてその基本について教授する。
授業の進め方・方法:
物理化学分野における「気体の法則」、「熱力学」の基礎的知識について説明する。主に座学形式で実施し、適宜演習と課題により、その内容の理解度を高める。講義前には教科書の該当部分を予習し、授業終了後には学習内容について復習を心がけること。講義時にはノート、筆記用具、関数電卓を持参すること。ルーブリックへの評価は評価割合に従って決定する(各到達目標にについて演習・課題(20%)、中間達成度問題(40%)、定期試験(40%)で評価し、合格点は60点以上とする)。
注意点:
評価が60点に満たない者について再試験は原則実施しないが、授業態度、授業への取組みを考慮した上で実施する場合がある。なお再試験受験者の評価は60点を越えないものとする。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
気体の法則(1) |
気体の法則を理解できる。
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2週 |
気体の法則(2) |
気体の分子速度論から圧力を定義できる。
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3週 |
気体の法則(3) |
気体の分子速度と圧力の関係から、理想気体の方程式を説明できる。
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4週 |
気体の法則(4) |
実在気体の特徴と状態方程式の関係を説明できる。
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5週 |
気体の法則(5) |
臨界現象と臨界点近傍の特徴について説明できる。
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6週 |
気体の法則(6) |
混合気体についてモル分率と分圧を計算できる。
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7週 |
熱力学第一法則(1) |
熱力学の第一法則を定義し、熱・仕事・内部エネルギーについて説明できる。
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8週 |
熱力学第一法則(2) |
熱力学の第一法則を定義し、熱・仕事・内部エネルギーについて説明できる。
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4thQ |
9週 |
熱力学第一法則(3) |
熱容量の定義と反応熱について理解できる。
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10週 |
熱力学第一法則(4) |
標準生成エンタルピーを計算できる。
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11週 |
熱力学第一法則(5) |
エンタルピーの温度依存性を説明し、計算できる。
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12週 |
熱力学第二・第三法則(1) |
化学反応におけるエントロピー変化を説明できる。
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13週 |
熱力学第二・第三法則(2) |
純物質の絶対エントロピーを説明できる。
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14週 |
熱力学第二・第三法則(3) |
標準生成自由エネルギーを計算できる。
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15週 |
熱力学第二・第三法則(4) |
反応における自由エネルギー変化から平衡定数を計算できる。
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16週 |
定期試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 物理化学 | 気体の法則を理解して、理想気体の方程式を説明できる。 | 4 | 前1,後1 |
気体の分子速度論から、圧力を定義して、理想気体の方程式を証明できる。 | 4 | 前1,後2,後3 |
実在気体の特徴と状態方程式を説明できる。 | 4 | 前2,後4 |
臨界現象と臨界点近傍の特徴を説明できる。 | 4 | 前2,後5 |
混合気体の分圧の計算ができる。 | 4 | 前3,後6 |
熱力学の第一法則の定義と適用方法を説明できる。 | 4 | 前4,後7,後8,後9 |
エンタルピーの定義と適用方法を説明できる。 | 4 | 前5,後7,後8 |
化合物の標準生成エンタルピーを計算できる。 | 4 | 前5,前6,前7,後10 |
エンタルピーの温度依存性を計算できる。 | 4 | 前6,前7,後11 |
内部エネルギー、熱容量の定義と適用方法を説明できる。 | 4 | 前5,前6,前7,後9 |
熱力学の第二・第三法則の定義と適用方法を説明できる。 | 4 | 前8,後12 |
純物質の絶対エントロピーを計算できる。 | 4 | 前8,後12,後13 |
化学反応でのエントロピー変化を計算できる。 | 4 | 前9,後13 |
化合物の標準生成自由エネルギーを計算できる。 | 4 | 前9,後14 |
反応における自由エネルギー変化より、平衡定数・組成を計算できる。 | 4 | 前9,前10,前11,前12,後14 |
平衡定数の温度依存性を計算できる。 | 4 | 前10,前11,前12,後15 |
気体の等温、定圧、定容および断熱変化のdU、W、Qを計算できる。 | 4 | 前10,前11,前12,後15 |
評価割合
| 中間達成度問題 | 定期試験 | 演習・課題 | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 40 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 32 | 32 | 16 | 80 |
専門的能力 | 8 | 8 | 4 | 20 |