分析化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和07年度 (2025年度)
授業科目 分析化学Ⅱ
科目番号 0026 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(応用化学・生物系共通科目) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:井村久則・樋上照男編「基礎から学ぶ分析化学」化学同人,古崎毅・奥田弥生・川村靜夫共著「苫小牧工業高等専門学校物質工学科の学生のための無機化学」/ 参考図書:澁谷 他著「分析化学の学び方」三共出版,本水 他著「基礎教育シリーズ分析化学(基礎編)」東京教学社,H.Freiser,Q.Fernando著・藤永他訳「イオン平衡」化学同人,Allen J Bard著・松田ほか訳「溶液内イオン平衡ー理論と計算ー」化学同人,日本分析化学会北海道支部・東北支部共著「分析化学反応の基礎(改訂版)」培風館
担当教員 奥田 弥生

到達目標

1.錯形成反応に関する基本的な用語を説明できる。
2.逐次生成定数と全生成定数の相互換算ができる。
3.キレート滴定法での指示薬の作用機作を説明できる。
4.副反応係数,条件生成定数を用いて反応の進行の程度を予測する方法を理解できる。
5.キレート抽出系での金属イオンの分離の可能性を計算で推定できる。
6.酸化数を計算できる。当量を計算できる。
7.ガルバニセルに対応するネルンストの式を誘導できる。
8.標準電極電位から酸化・還元平衡反応の平衡定数を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.錯形成反応に関する基本的な用語を説明できる。錯形成反応に関する基本的な用語を正確に説明できる。錯形成反応に関する基本的な用語を説明できる。錯形成反応に関する基本的な用語を説明できない。
2.逐次生成定数と全生成定数の相互換算ができる。複雑な系の逐次生成定数と全生成定数の相互換算ができる。逐次生成定数と全生成定数の相互換算ができる。逐次生成定数と全生成定数の相互換算ができない。
3.キレート滴定法での指示薬の作用機作を説明できる。キレート滴定法での指示薬の作用機作を詳細に説明できる。キレート滴定法での指示薬の作用機作を説明できる。キレート滴定法での指示薬の作用機作を説明できない。
4.副反応係数,条件生成定数を用いて4.反応の進行の程度を予測する方法を理解できる。副反応係数,条件生成定数を用いて反応の進行の程度を予測する方法を理解できる。副反応係数,条件生成定数を用いて反応の進行の程度を予測する方法の基本を理解できる。副反応係数,条件生成定数を用いて反応の進行の程度を予測する方法を理解できない。
5.キレート抽出系での金属イオンの分離の可能性を計算で推定できる。より複雑なキレート抽出系での金属イオンの分離の可能性を計算で推定できる。キレート抽出系での金属イオンの分離の可能性を計算で推定できる。キレート抽出系での金属イオンの分離の可能性を計算で推定できない。
6.酸化数を計算できる。当量を計算できる。複雑な系において酸化数を計算できる。当量を計算できる。酸化数を計算できる。当量を計算できる。酸化数を計算できない。当量を計算できない。
7.ガルバニセルに対応するネルンストの式を誘導できる。複雑なガルバニセルに対応するネルンストの式を誘導できる。ガルバニセルに対応するネルンストの式を誘導できる。ガルバニセルに対応するネルンストの式を誘導できない。
8.標準電極電位から酸化・還元平衡反応の平衡定数を計算できる。複雑な系において標準電極電位から酸化・還元平衡反応の平衡定数を計算できる。標準電極電位から酸化・還元平衡反応の平衡定数を計算できる。標準電極電位から酸化・還元平衡反応の平衡定数を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
重量分析,容量分析あるいは電気化学的分析等,種々の分析法の基盤となっている錯形成および酸化還元反応について平衡論の知識を教授し,計算法を解説する。錯体を含む溶液の対数濃度図の作図や条件生成定数を用いて反応前後の物質量の変化を推算する方法を解説する。また錯形成反応の応用例としてキレート系溶媒抽出による分離について解説する。ネルンスト式を導き,電極電位から平衡定数を算出できることを開設する。
授業の進め方・方法:
主にパワーポイントを使用して講義形式で行う。テキストのほか,電卓・定規・グラフ用紙(A4判,1mm方眼)を用意すること。この科目は学修単位科目であり、適宜演習・小テストを課すので自学自習により取り組むこと。さらに講義のための予復習、小テストおよび定期試験の準備のための時間を総合し、60時間の自学自習時間を必要とする。
注意点:
・応用化学基礎および分析化学Ⅰで習得した基礎知識の理解が前提となるので,関連科目についてはよく復習しておくこと。
・実際に学習した知識を身につけるために,単に講義を聴くだけでなく自学自習により,繰り返し演習課題に取り組む(復習に力を入れる)こと。
・学習達成目標を達成できているかどうかを,適宜実施する小テスト,定期試験および課題により総合的に評価する。小テスト40%,定期試験40%,課題提出20%の割合。合格点は60点である。学業成績が60点に満たないものについては再試験を行うことがある。この場合,再試験の評点を定期試験の評点として再評価する。再試験を受けた者の成績評価は60点を超えないものとする。追認試験を行った場合は追認試験の評点を成績評価とする。追認試験を受けた者の成績評価は60点を超えないものとする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 錯形成反応,配位子,配位数と構造,キレート,錯体の命名法 錯形成反応に関する基本的な用語を説明できる。
2週 逐次生成定数,全生成定数 逐次生成定数と全生成定数の相互換算ができる。
3週 キレート滴定,指示薬(1) キレート滴定法での指示薬の作用機作を説明できる。
4週 キレート滴定,指示薬(2) キレート滴定法での指示薬の作用機作を説明できる。
5週 錯形成平衡における分布図の作成 錯形成平衡の分布図を描ける。
6週 条件生成定数と副反応係数 熱力学的生成定数と条件生成定数の違いを説明できる。
副反応係数を定義し,関係する諸定数で表すことができる。
7週 EDTA の副反応係数vs.pH 図の作成 副反応係数vs.pH 図を作成できる。また副反応係数を用いて反応の進行の程度を予測できる。
8週 分配則,分配定数,分配比 分配則を理解し分配定数,分配比の定義が分かる。
ある系について分配定数,分配比を書き表すことができる。
2ndQ
9週 キレート系溶媒抽出 キレート系溶媒抽出の平衡定数(抽出定数)を分配定数,生成定数,酸解離定数で表すことができる。
抽出定数の値から実用的な分離が可能となる抽出回数を求めることができる。抽出定数の値から実用的な分離が可能となる抽出回数を求めることができる。
10週 抽出曲線の作成,抽出挙動の解析 分配比と抽出率の関係が分かる。
分離係数と分配比の関係を表せる。
抽出定数から複数成分の分離の可能性を推定できる。
11週 酸化数の算定法,酸化剤・還元剤の当量 酸化数を計算できる。当量を計算できる。
12週 ガルバニセル,単極電位,起電力 ガルバニセルに対応するネルンストの式を誘導できる。
13週 標準電極電位 ガルバニセルに対応するネルンストの式を誘導できる。
14週 ネルンストの式 ガルバニセルに対応するネルンストの式を誘導できる。
15週 標準電極電位と平衡定数 標準電極電位から酸化・還元平衡反応の平衡定数を計算できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学錯体の生成について説明できる。4
酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。4
キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。4
溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。4
物理化学電池反応と電気分解を理解し、実用例を説明できる。4

評価割合

定期試験小テスト課題合計
総合評価割合404020100
基礎的能力20201050
専門的能力20201050
分野横断的能力0000