品質管理

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 品質管理
科目番号 0046 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(応用化学・生物系共通科目) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 鐵健司著「品質管理のための統計的方法入門」日科技連Burr, Jhon T,“Elementary Statistical Quality Control.(Ser. of Textbooks and Monographs, 179)”,Marcel Dekker,Inc. ,2004
担当教員 佐藤 森,平野 博人

到達目標

1.統計的品質管理,PDCAの輪を説明することができる。ばらつき(4M,種類)について説明することができる。
2.QC7つの道具を全て説明することができる。データをもとにグラフを作成し,工程の改善点を述べることができる。分布の位置およびばらつきを数量的に表すことができる。
3.各種サンプリング方法を説明することができる。二項分布,ポアソン分布の特徴を述べ,分布図を描くことができる。統計量の分布を説明することができる。正規分布を用いて,検定することができる。棄却域を考慮した区間推定ができる。
4.χ2分布,F分布,t分布,正規分布を使い,計量値に関する分散や平均の検定と推定ができる。
5.分散分析の考え方を理解し,一因子から二因子までの実験データについて分散分析表をつくり,検定や推定を行うことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1統計的品質管理,PDCAの輪を説明することができる。ばらつき(4M,種類)について説明することができる。統計的品質管理,PDCAの概念,原理について説明できる。統計的品質管理,PDCAの概念,原理について説明できない。
到達目標2QC7つの道具を全て説明することができる。データをもとにグラフを作成し,工程の改善点を述べることができる。分布の位置およびばらつきを数量的に表すことができる。QC7つの道具を全ての概念,原理について説明できる。QC7つの道具を全ての概念,原理について説明できない。
到達目標3各種サンプリング方法を説明することができる。二項分布,ポアソン分布の特徴を述べ,分布図を描くことができる。統計量の分布を説明することができる。正規分布を用いて,検定することができる。棄却域を考慮した区間推定ができる。統計量の分布を説明することができ,正規分布を用いて,検定し,棄却域を考慮した区間推定ができる。統計量の分布を説明することができ,正規分布を用いて,検定し,棄却域を考慮した区間推定ができない。
到達目標4χ2分布,F分布,t分布,正規分布を使い,計量値に関する分散や平均の検定と推定ができる。計量値に関する分散や平均の検定と推定について説明できる。 計量値に関する分散や平均の検定と推定について説明できない。
到達目標5分散分析の考え方を理解し,一因子から二因子までの実験データについて分散分析表をつくり,検定や推定を行うことができる。一因子から二因子までの実験データの分散分析について説明できる。一因子から二因子までの実験データの分散分析について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

Ⅰ 人間性
Ⅱ 実践性
Ⅲ 国際性
CP2 各系の工学的専門基盤知識,および実験・実習および演習・実技を通してその知識を社会実装に応用・実践できる力
CP4 他者を理解・尊重し,協働できるコミュニケーション能力と人間力

教育方法等

概要:
 品質管理(QC)とは「消費者の満足を得るに足る高度の有用性を有する製品を最も経済的な水準において生産するための計画を作ることと,その計画を達成するために行う全ての活動のこと」である。企業運営の基本活動・経営効率化の手段として重要視されている統計的なQC方法を教授する。なお,前半の担当教員は佐藤,後半の担当教員は平野である。
授業の進め方・方法:
授業には関数電卓を用意すること。統計学の基礎知識を前提とする。
授業項目毎に配布される演習課題に自学自習(60時間の自学自習が必要)により取り組むこと。自学自習時間とは、日常の授業の予習復習時間、理解を深めるための演習課題、および各試験準備のための時間を総合したものとする。
演習問題は添削後,目標が達成されていることを確認し,返却する。目標が達成されていない場合には,再提出を求めることがある。
注意点:
授業項目と達成目標に関する内容の試験および演習で総合的に達成度を評価する。割合は定期試験40%、中間達成度評価40%、演習20%とし、合格点は60点である。
評価が60点未満の者に対して再試験を実施することがあるが、課題提出や授業態度等が著しく不良な場合は受験を認めない。再試験の成績を80%、演習20%として再評価を行う。再試験を受けた者の評価は60点を超えないものとする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 品質管理概要
品質管理と統計的方法
統計的品質管理,PDCAの輪を説明することができ,ばらつき(4M,種類)について説明することができる。
2週 品質管理7つの道具(1)
 パレート線図,ヒストグラム,散布図
QC7つの道具を全て説明することができる。
3週 品質管理7つの道具(2)
 管理図,グラフ,特性要因図,チェックシート
工程の改善点を述べることができる。
4週 品質管理7つの道具(3)
 データの数量的なまとめ方
分布の位置およびばらつきを数量的に表すことができる。
5週 母集団と試料(1)
 確率の概念
各種サンプリング方法を説明することができる。二項分布,ポアソン分布の特徴を述べ,分布図を描くことができる。
6週 母集団と試料(2)
 計数値に関する分布および計量値に関する分布
統計量の分布を説明することができる。
7週 母集団と試料(3)
 検定と推定の考え方
正規分布を用いて,検定することができる。棄却域を考慮した区間推定ができる。
8週 中間達成度評価
4thQ
9週 検定と推定(1)
 分散に関する検定と推定
χ2分布,F分布を使い,計量値に関する分散や平均の検定と推定ができる。
10週 検定と推定(2)
 平均値に関する検定と推定
t分布,正規分布を使い,計量値に関する分散や平均の検定と推定ができる。
11週 検定と推定(3)
 計量値に関する検定と推定
計量値に関する分散や平均の検定と推定ができる。
12週 分散分析と実験計画(1)
 分散分析の基礎
分散分析の考え方を理解できる。
13週 分散分析と実験計画(1)
 一元配置法のデータ解析
一因子の実験データについて分散分析表をつくり,検定や推定を行うことができる。
14週 分散分析と実験計画(2)
 二元配置法のデータ解析
二因子の実験データについて分散分析表をつくり,検定や推定を行うことができる。
15週 分散分析と実験計画(3)
 二元配置法のデータ解析
二因子の実験データについて分散分析表をつくり,検定や推定を行うことができる。
16週 定期試験

評価割合

定期試験中間達成度演習合計
総合評価割合404020100
基礎的能力0000
専門的能力404020100
分野横断能力0000