構造力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 構造力学Ⅰ
科目番号 0005 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(都市・環境系共通科目) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:米田昌弘著「構造力学を学ぶ」森北出版/参考図書:能町純雄著「構造力学」朝倉書店、赤木知之・色部誠共著「構造力学問題集-第2版-」森北出版、平野喜三郎・岩瀬敏昭 共著 「構造力学演習-上巻-」現代工学社、平井一男・水田洋司・内谷 保共著「構造力学入門」、森北出版
担当教員 近藤 崇

到達目標

1.力の定義を理解し説明でき,計算ができる.
2.つり合いの基本である静定3条件を理解し,はりとと静定ラーメンの種類や支える支点・反力・外力としての荷重など基本事項を説明でき,計算ができる.
3.はりと静定ラーメンの断面力の基礎である軸力・せん断力および曲げモ-メントを説明でき,計算および作図ができる.
4.はりの影響線(間接荷重含む)を理解・説明でき,作図および計算ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 力の定義を理解し説明でき,計算ができる.力の定義を理解し説明でき,計算ができる.力の定義を理解し説明でき,基本的な計算ができる.力の定義を理解し説明および計算ができない.
評価項目2 つり合いの基本である静定3条件を理解し,はりと静定ラーメンの種類や支える支点・反力・外力としての荷重など基本事項を説明でき,計算ができる.つり合いの基本である静定3条件を理解し,はりと静定ラーメンの種類や支える支点・反力・外力としての荷重など基本事項を説明でき,計算ができる.つり合いの基本である静定3条件を理解し,はりと静定ラーメンの種類や支える支点・反力・外力としての荷重など基本事項を説明でき,基本的な計算ができる.つり合いの基本である静定3条件を理解していない.はりと静定ラーメンの種類や支える支点・反力・外力としての荷重など基本事項につい説明および計算ができない.
評価項目3 はりと静定ラーメンの断面力の基礎である軸力・せん断力および曲げモ-メントを説明でき,計算及び作図ができる.はりと静定ラーメンの断面力の基礎である軸力・せん断力および曲げモ-メントを説明でき,計算および作図ができる.はりと静定ラーメンの断面力の基礎である軸力・せん断力および曲げモ-メントを説明でき,基本的な計算および作図ができる.はりと静定ラーメンの断面力の基礎である軸力・せん断力および曲げモ-メントについて説明,計算および作図ができない.
評価項目4 はりの影響線(間接荷重含む)を理解・説明でき,作図および計算ができる.はりの影響線(間接荷重含む)を理解・説明でき,作図および計算ができる.はりの影響線(間接荷重含む)を理解・説明でき,基本的な作図および計算ができる.はりの影響線(間接荷重含む)を理解・説明でき,基本的な作図および計算ができない.

学科の到達目標項目との関係

 Ⅰ 人間性  1 Ⅰ 人間性
 Ⅱ 実践性  2 Ⅱ 実践性
 Ⅲ 国際性  3 Ⅲ 国際性
 CP2 各系の工学的専門基盤知識,および実験・実習および演習・実技を通してその知識を社会実装に応用・実践できる力  5 CP2 各系の工学的専門基盤知識,および実験・実習および演習・実技を通してその知識を社会実装に応用・実践できる力
 CP4 他者を理解・尊重し,協働できるコミュニケーション能力と人間力  7 CP4 他者を理解・尊重し,協働できるコミュニケーション能力と人間力

教育方法等

概要:
構造物を形成する基本的要素である「はり(梁)」に,荷重が載荷した際に生ずる断面力の基本的性質とそれらの基本的関係について習得する.あわせて,単純ばりをはじめとしたはりと静定ラーメンの反力と断面力の計算法についても習得する.
授業の進め方・方法:
授業は,主に教員による説明,演習および課題で構成されます.
注意点:
授業には,教科書,ノート(B5またはA4版のノート:図を描くことが多いので5mm間隔のマス目があるノートを推奨する),筆記用具,電卓,定規,三角スケールを持参すること.
授業項目ごとに出される課題(演習)は自学自習として,積極的に,かつ直ぐに取り組むこと.提出された課題は基本的な到達レベルに達していることを確認して返却する.
ここで,目標が達成されている課題とは以下のものを指す.
 1.不正解部分がない課題
 2.基本的な到達レベルに達していることが判断できる内容(図の描画と必要事項の記入,計算過程,解答方法など)であること
 (①答えだけ記入してある,②計算過程がない(あるいは,不足しているなど),③必要な図がない,などは到達レベルに達しているかが判断できないため,0点あるいは,相応の減点とした上で返却する)
課題の提出期限は,基本的に翌週の講義日前日の17:00までとする.その後,一日遅れるごとに10点減点し,減点が40点となる日の17:00を最終締切とする.
解答確認用のプログラムを用意しているので,解答に誤りがあるものは0点として扱う.また,演習内に解答欄を設けているので,解答欄の解答に誤りがあるもの,解答欄が空欄のものは0点として扱うので,返却後直ちに再提出すること.提出の際には,しっかりと確認してから提出すること.なお,提出期限の減点は適用し,提出期限後には受け取らないので,余裕を持って提出することを心掛けて下さい.

成績は定期試験と達成度試験(複数回)を70%,課題30%の割合で評価する.合格点は60点以上である.
達成度試験①,②の結果が70点未満となった学生に対して,再度試験を実施する場合がある.この場合には,この試験の結果をそれぞれの達成度試験の点数に置き換えて評価する.
各期末の成績(課題,達成度試験,定期試験を総合評価したもの)が60点未満となる学生に関しては,以下の点を判断して再試験を実施する場合がある.
 1.授業への参加度(授業ノートの取り方・まとめ方,授業中の演習への参加など)
 2.演習・課題・宿題の提出状況(原則,全て提出していること)
この場合,再試験の成績は以下の通りとする
 1.前期末の評価が60点未満となった学生に対する再試験の場合には,定期試験①の成績に置き換えて評価する
 2.学年末の評価が60点未満となった学生に対する再試験の場合には,全試験に対する成績に置き換えて評価する
学業成績が60点未満となった学生に対して,一年間の授業への参加状況や課題の取り組み状況から,再評価する機会を与えてもよいと判断できる場合にのみ,再評価のための試験,あるいは総合レポートを課してルーブリックの標準的な到達度レベルを満足していることが確認された場合,学業成績を60点とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 力とモ-メント(1):力と運動,力の単位,力の3要素 力と運動,力の単位,力の3要素について説明できる.
2週 力とモ-メント(2):力の合成 力の合成について説明でき,計算ができる.
3週 力とモ-メント(3):力の分解 力の分解について説明でき,計算ができる.
4週 力とモ-メント(4):モーメントを利用した力の合成と分解 モーメントを利用した力の合成と分解について説明でき,計算ができる.
5週 力とモ-メント(5):モ-メント,偶力 モ-メント,偶力について説明でき,計算ができる.
6週 力とモ-メント(6):一点に交わらない多力の合成 一点に交わらない多力の合成について説明でき,計算ができる.
7週 力とモ-メント(7):力のつり合い 力のつり合いについて説明でき,計算ができる.
8週 達成度試験①
はりの断面力(1):静定3条件
静定3条件について説明でき,計算ができる.
2ndQ
9週 はりの断面力(2):はりに作用する力・荷重 はりに作用する力・荷重について説明でき,計算ができる.
10週 はりの断面力(3):支点・はりの種類・荷重・外力 支点・はりの種類・荷重・外力について説明でき,計算ができる.
11週 はりの断面力(4):反力の計算 反力の計算について説明でき,計算ができる.
12週 はりの断面力(5):反力の計算 反力の計算について説明でき,計算ができる.
13週 はりの断面力(6):反力の計算 反力の計算について説明でき,計算ができる.
14週 はりの断面力(7):断面力の計算 軸力・せん断力・曲げモ-メントについて説明でき,計算ができる.
15週 はりの断面力(8):断面力の計算 軸力・せん断力・曲げモ-メントについて説明でき,計算ができる.
16週 定期試験①
後期
3rdQ
1週 はりの断面力(9):静定ばりの断面力の計算とQ図とM図 静定ばりの断面力の説明ができ,計算ができる.また,Q図とM図について説明ができ,作図することができる.
2週 はりの断面力(10):静定ばりの断面力の計算とQ図とM図 静定ばりの断面力の説明ができ,計算ができる.また,Q図とM図について説明ができ,作図することができる.
3週 はりの断面力(11):静定ばりの断面力の計算とQ図とM図 静定ばりの断面力の説明ができ,計算ができる.また,Q図とM図について説明ができ,作図することができる.
4週 はりの断面力(12):静定ばりの断面力の計算とQ図とM図 静定ばりの断面力の説明ができ,計算ができる.また,Q図とM図について説明ができ,作図することができる.
5週 はりの断面力(13):ゲルバ-ばりの断面力の計算とQ図とM図 ゲルバ-ばりの断面力の説明ができ,計算ができる.また,Q図とM図について説明ができ,作図することができる.
6週 はりの断面力(14):間接荷重が作用しているはりの断面力の計算とQ図とM図 間接荷重が作用しているはりの断面力の説明ができ,計算ができる.また,Q図とM図について説明ができ,作図することができる.
7週 はりの断面力(15):静定ラーメンの断面力の計算とN図,Q図,M図 静定ラーメンの 断面力の説明ができ,計算ができる.また,N図,Q図とM図について説明ができ,作図することができる.
8週 はりの断面力(16):静定ラーメンの断面力の計算とN図,Q図,M図
達成度試験②
静定ラーメンの 断面力の説明ができ,計算ができる.また,N図,Q図とM図について説明ができ,作図することができる.
4thQ
9週 はりの断面力(17):静定ラーメンの断面力の計算とN図,Q図,M図 静定ラーメンの 断面力の説明ができ,計算ができる.また,N図,Q図とM図について説明ができ,作図することができる.
10週 はりの断面力(10):影響線 影響線について説明でき,計算ができる.
11週 はりの断面力(11):影響線 影響線について説明でき,計算ができる.
12週 はりの断面力(12):影響線 影響線について説明でき,計算ができる.
13週 はりの断面力(13):影響線 影響線について説明でき,計算ができる.
14週 はりの断面力(14):影響線 影響線について説明でき,計算ができる.
15週 はりの断面力(15):影響線 影響線について説明でき,計算ができる.
16週 定期試験②

評価割合

達成度試験①②定期試験①②課題合計
総合評価割合353530100
基礎的能力0000
専門的能力353530100
分野横断的能力0000