水理学Ⅰ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 水理学Ⅰ
科目番号 0021 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(都市・環境系共通科目) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 神田佳一編著「PEL水理学」実教出版
担当教員 栗山 昌樹

到達目標

1)水の物理的性質のうち、条件に応じて水理学的に考慮する場合と無視する場合の違いを理解し、自主的に学習できる。
2)水に働く圧力について理解し、いろいろな面に働く合力や作用点の位置を計算できる。
3)完全流体の流れにおいて、ベルヌーイの定理を理解し応用できる。また、運動量の法則を流れに適用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1単位の内容を説明でき、密度と単位重量の違いや液体の圧縮性、粘性、表面張力について説明できる。水の物性値と静水圧、水圧機、マノメータ等での単位表示を間違えない。単位の説明ができず、間違った単位の表示をする。
評価項目2静水圧、水圧機、マノメータについて説明でき、計算できる。静水圧、水圧機、マノメータの計算ができる。静水圧、水圧機、マノメータの計算ができない。
評価項目3連続の式、ベルヌーイの式を説明し応用することができる。運動量の法則を流れに適用できる。連続の式、ベルヌーイの式を用いて管路の計算ができる。運動量の計算ができる。連続の式、ベルヌーイの式を用いて管路の計算ができない。運動量の計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
水理学は都市・環境系の主要な科目の一つで、基礎的な分野であると同時に、流体力学の実用面への応用に取組む学問である。河川・水資源工学、海岸・港湾工学、環境衛生工学等の水工学の基礎となっている。
授業の進め方・方法:
授業では、基礎理論の十分な理解のもとに、技術的問題を解決できる能力を養う。
試験80%、課題20%の割合で評価する。
注意点:
教科書、筆記用具、電卓を準備すること。
提出された課題は、目標が達成されていることを確認するものである。常に予習・復習し、課題に取組むこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.序論
①水理学について
水理学が流体力学の理論の実用面への応用に取組む学問であることが説明できる。
2週 ②次元と単位 水理学で用いる単位系について説明できる。
3週 ③液体の物理的な諸性質 水の基本的な性質について説明できる。
4週 2.静水力学
①マノメータ
静水圧の測定の方法(マノメータ)について説明し計算できる。
5週 ②圧力の伝達 水圧機(パスカルの原理)について説明し計算できる。
6週 ②圧力の伝達 水圧機(パスカルの原理)について説明し計算できる。
7週 ③静水圧 静水圧の表現、強さ、作用する方向について説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 ③静水圧 静水圧の表現、強さ、作用する方向について説明できる。
10週 ④鉛直な平板に働く静水圧、演習 鉛直な平面に作用する全水圧の大きさと作用点を計算できる。
11週 ④鉛直な平板に働く静水圧、演習 鉛直な平面に作用する全水圧の大きさと作用点を計算できる。
12週 ⑤傾斜平板に働く静水圧 傾斜した平板に作用する全水圧の大きさと作用点を計算できる。
13週 ⑤傾斜平板に働く静水圧 傾斜した平板に作用する全水圧の大きさと作用点を計算できる。
14週 ⑥曲面に働く静水圧 曲面に作用する全水圧の大きさと作用点を計算できる。
15週 ⑥曲面に働く静水圧 曲面に作用する全水圧の大きさと作用点を計算できる。
16週 前期定期試験
後期
3rdQ
1週 ⑦浮力、演習 浮力とアルキメデスの原理について説明し、浮体の安定を計算できる。
2週 ⑦浮力、演習 浮力とアルキメデスの原理について説明し、浮体の安定を計算できる。
3週 ⑧相対的静止の問題 流体粒子間に相対的変化の無い運動について説明できる。
4週 ⑧相対的静止の問題 流体粒子間に相対的変化の無い運動について説明できる。
5週 3.完全流体の流れ
①用語の説明
完全流体の運動方程式(Eulerの運動方程式)について説明できる。
6週 ②水流の問題における未知量と基礎式 連続の式について説明できる。ベルヌーイの定理を説明できる。
7週 ②水流の問題における未知量と基礎式 連続の式について説明できる。ベルヌーイの定理の応用(ベンチュリメータ)などの計算ができる。
8週 ②水流の問題における未知量と基礎式 連続の式について説明できる。ベルヌーイの定理の応用(ベンチュリメータ)などの計算ができる。
4thQ
9週 ③運動量の法則 連続の式について説明できる。ベルヌーイの定理の応用(ベンチュリメータ)などの計算ができる。
10週 ③運動量の法則 運動量保存則を説明できる。
11週 ③運動量の法則 運動量保存則を説明できる。
12週 ③運動量の法則 運動量保存則を説明できる。
13週 ④運動量保存則の応用、演習 運動量保存則を応用した各種計算ができる。
14週 4.管路の流れ
①乱流と層流
層流と乱流について説明できる。
15週 ②管路の定常流れ 管水路の摩擦損失以外の損失係数について説明できる。
16週 後期定期試験

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000