道路工学

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 道路工学
科目番号 0038 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(都市・環境系共通科目) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 姫野賢治他著,道路工学,理工図書/建設材料実験教育研究会,新示方書による土木材料実験法,鹿島出版会/自作プリント
担当教員 近藤 崇

到達目標

道路が果たす役割についての理解を深め,以下の項目を到達目標とする.
1)交通の特性を理解し,条件に基づく計算および,詳細の説明ができる.
2)道路構造令に基づいた幾何構造の基準を説明でき,各条件による計算および,選択を行うことができる.
3)舗装を構成する各層の名称および,役割と使用材料について正確な知識を持ち,説明ができる.
4)舗装の構造設計について必要な基準を理解し,説明と設計計算ができる.
5)種々の舗装構造の特徴や維持管理手法の内容を理解して説明ができる.
6)道路に携わる技術者に必要な関係法規の概要を理解し説明ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
交通の特性を理解し,条件に基づく計算および,詳細の説明ができる.交通の特性を理解し,条件に基づく計算および,詳細の説明ができる.交通の特性を理解し,条件に基づく計算および,概要の説明ができる.交通の特性を理解しておらず,条件に基づく計算および,説明ができない.
道路構造令に基づいた幾何構造の基準を説明でき,各条件による計算および,選択を行うことができる.道路構造令に基づいた幾何構造の基準を説明でき,各条件による計算および,選択を行うことができる.道路構造令に基づいた幾何構造の基準を説明でき,各条件による計算および,選択方法の説明ができる.道路構造令に基づいた幾何構造の基準を説明できず,各条件による計算および,選択を行うことができない.
舗装を構成する各層の名称および,役割と使用材料について正確な知識を持ち,説明ができる.舗装を構成する各層の名称および,役割と使用材料について正確な知識を持ち,説明ができる.舗装を構成する各層の名称および,役割と使用材料について説明ができる.舗装を構成する各層の名称および,役割と使用材料について説明ができない.
舗装の構造設計について必要な基準を理解し,説明と設計計算ができる.舗装の構造設計について必要な基準を理解し,説明と設計計算ができる.舗装の構造設計について必要な基準を理解し,説明ができる.舗装の構造設計について必要な基準を理解しておらず,説明ができない.
種々の舗装構造の特徴や維持管理手法の内容を理解して説明ができる.種々の舗装構造の特徴や維持管理手法の内容を理解して説明ができる.種々の舗装構造の特徴や維持管理手法の内容を理解して,その中で,一般的なものについて説明ができる.種々の舗装構造の特徴や維持管理手法の内容を理解しておらず,一般的なものについても説明ができない.
道路に携わる技術者に必要な関係法規の概要を理解し説明ができる.道路に携わる技術者に必要な関係法規の概要とを理解し説明ができ,いくつかの具体例による解説ができる.道路に携わる技術者に必要な関係法規の概要を理解し,説明ができる.道路に携わる技術者に必要な関係法規の概要を理解しておらず,説明ができない.

学科の到達目標項目との関係

Ⅰ 人間性
Ⅱ 実践性
Ⅲ 国際性

教育方法等

概要:
 道路が人の移動や物資の輸送に果たしている役割は非常に大きい.このため人々が目的に応じ,快適に道路を利用できるようにしなければならない.そのために調査,計画,幾何構造および舗装などの道路工学の基礎的な知識を修得し,関連科目との関連を持たせて道路工事の計画,設計,施工に活用できる能力を養う.座学の講義を中心に,演習問題,プリント,課題などにより学習する.舗装では環境都市工学実験と並行的に進め,瀝青材料の粘弾性の知識を修得し,舗装工事の設計,施工に応用できる能力を養う.
授業の進め方・方法:
 教科書,配布プリントを綴じるファイル(ノートは準備しなくてよい),筆記用具,電卓,付箋紙を持参すること.
 配付プリントや項目ごとなどに行う課題により自学自習に取り組むこと.
 この科目は学修単位科目のため,事前・事後学習として課題・演習などを実施し,評価の対象とします.
注意点:
 課題等の提出期日は,その都度指定する.また,期限は厳守すること(いかなる理由があっても,遅れた提出物は受け取らない).
 自学自習として,次回の講義項目を確認して内容と実際の構造を結びつけられるよう準備をしておくこと.また,講義内で勉強した道路に関する詳細部分などをプリントおよび実際の道路を観察して復習することも重要である.また, 関連する分野の専門書等を精読し授業の理解を促進するために, 60時間の自学自習時間を要する.
 なお,自学自習時間は,日常の授業のための予習復習時間,理解を深めるための演習・課題,および各試験の準備のための学習時間を総合したのもとする.
 中間に実施する到達度確認課題あるいは試験,および定期試験,課題(宿題,自学自習用に指定した内容の課題)などを総合して達成度を評価する.
 中間に実施する到達度確認課題あるいは試験40%,定期試験40%,および課題等20%の割合で評価する.
 合格点は60点である.評価点が60点未満の場合には,再試験を実施する場合がある.なお,再試験を受けた者の成績は,60点を上限とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 道路工学の概説, 調査および計画,
交通流(1)
道路の歴史,存在意義,種類と管理者を理解し,道路関連法規の種類と概要も理解できる.
 道路の現況調査,交通調査,OD調査,事故調査から道路調査の必要性を理解できる.
2週 交通流(2)  道路の現況調査,交通調査,OD調査,事故調査から道路調査の必要性を理解できる.
3週 幾何構造(1)  道路の構造の一般的技術基準(幅員,路肩,建築限界等の幾何構造一般,縦断勾配と制限長,縦断曲線長,横断勾配,線形,曲線半径,最小曲線半径の望ましい値,曲線長,片勾配,拡幅量,合成勾配,緩和曲線,視距,交差点等)を学び,設計思想を理解できる.
4週 幾何構造(2)  道路の構造の一般的技術基準(幅員,路肩,建築限界等の幾何構造一般,縦断勾配と制限長,縦断曲線長,横断勾配,線形,曲線半径,最小曲線半径の望ましい値,曲線長,片勾配,拡幅量,合成勾配,緩和曲線,視距,交差点等)を学び,設計思想を理解できる.
 道路の付属施設に関する注意点や対策を説明することができる.
5週 幾何構造(3)  道路の地盤と排水などに関する注意点や対策を説明することができる.
6週 道路に携わる技術者に関係する法令,
舗装(1)
 道路のバリアフリーの流れおよび,道路に携わる技術者に必要な関係法規の概要を理解できる.
 道路の構造と各層の機能,路面に作用する交通荷重を説明できる.
7週 舗装(2)  CBRおよびTA法によるたわみ性舗装の設計を行うことができる.
8週 達成度試験① ここまでの,講義の到達目標に対する内容を説明することができる.
2ndQ
9週 舗装(3)  道路の路床や各種路盤工法を説明できる.
10週 舗装(4)  道路の路床や各種路盤工法を説明できる.
11週 舗装(5)  瀝青材料や骨材の諸性状と試験法,アスファルト混合物の種類を説明できる.
 アスファルト混合物の配合設計を行うことができる.
12週 舗装(6)  アスファルト混合物の配合設計を行うことができる.
13週 舗装(7)  特殊目的および,特殊工法の舗装,道路の管理について理解できる.
14週 舗装(8)  コンクリート舗装を理解できる.
15週 積雪寒冷地の道路  積雪寒冷地とは何かを理解し,積雪寒冷地の舗装に関する特徴を理解できる.
16週 達成度試験②

評価割合

達成度試験①②課題合計
総合評価割合80200100
基礎的能力0000
専門的能力80200100
分野横断的能力0000