機械工学応用

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 機械工学応用
科目番号 116830 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 JSMEテキストシリーズ材料力学 / 基礎から学ぶ材料力学,森北出版
担当教員 野口 勉

到達目標

1) 長柱の座屈現象を説明でき,具体的な座屈荷重を計算できる.
2) 二次元応力状態を理解し,モールの応力円を用いて任意の面内の応力を計算できる
3) 材料力学の目的を説明できる.降伏条件,応力集中について理解し,説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 長柱の座屈現象を説明でき,具体的な座屈荷重を計算できる.長柱の座屈現象を説明でき,具体的な座屈荷重を計算できる.長柱の座屈現象を説明でき,簡単な座屈荷重を計算できる.長柱の座屈現象を説明できず,簡単な座屈荷重を計算できない.
評価項目2 二次元応力状態を理解し,モールの応力円を用いて任意の面内の応力を計算できる二次元応力状態を理解し,モールの応力円を用いて任意の面内の応 力状態を把握し,計算できる.内圧を受ける薄肉容器の応力状態に 応用できる.力状態を把握し,計算できる.内圧を受ける薄肉容器の応力状態に応用できる.二次元応力状態を理解し,モールの応力円を用いて任意の面内の応力を計算できる.内圧を受ける薄肉容器の応力状態に応用できる.二次元応力状態を理解し,モールの応力円を用いて任意の面内の応力を計算できない.内圧を受ける薄肉容器の応力状態に応用できない.
評価項目3 材料力学の目的を説明できる.降伏条件,応力集中について理解し,説明できる.材料力学の目的を説明できる.特に生じる応力もとに安全を保証 する考え方ができる.降伏条件,応力集中について理解し,説明 できる.材料力学の目的を説明できる.特に生じる応力に対して安全を保証する考え方ができる.降伏条件,応力集中について理解し,説明できる.材料力学の目的を説明できる.特に生じる応力に対して安全を保証する考え方ができない.降伏条件,応力集中について理解し,説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
強度設計,評価の基本として,外力が作用する弾性体の応力,ひずみ評価を対象とする.負荷方法と変形メカニズム,応力と変形の計算法を講義し,材料特性と比較して部材の厚さ,幅などを決定する能力を養う.長柱の座屈,複雑な組合せ応力状態,強度と設計の順に講義する.
授業の進め方・方法:
講義は変形,応力発生メカニズムの理解のため応力などを求める式の誘導に重点をおき,演習と課題により応用力を養う.なお,適宜欧文問題に取り組み,国際化への一助とする.
注意点:
演習問題を計算するため,関数電卓を持参すること.また,第3,4学年で学習した材料力学における応力,ひずみ,変形評価が基礎になるので,十分復習しておくこと.実力養成には課題で自学自習に取り組むことが不可欠で,課題内容により目標達成を評価し,達成されていない場合には再提出を求める.また,評価法に従って成績に反映する.すなわち,100点満点で評価し,合格点は60点である.試験,課題,演習およびノート提出など100(点/件)で採点し,中間試験および定期試験8割,課題等2割として総合的に評価する.なお,状況により再試験等を行うことがある.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1.概論 講義の概要について理解できる.
2週 2.長柱の座屈
 2-1 長柱の座屈荷重
オイラーの座屈荷重を誘導し,数値解を求めることができる.
3週 2.長柱の座屈
 2-2 種々の端末条件の長柱
種々の端末条件に対するオイラーの座屈荷重を誘導し,数値解を求めることができる.
4週 2.長柱の座屈
 2-3 他の条件を考慮した長柱
種々の端末条件に対するオイラーの座屈荷重を誘導し,数値解を求めることができる.
5週 2.長柱の座屈
 2-4 長柱の座屈実験式
細長さの尺度である細長比とは別な尺度を導入して細長さを把握することができる.
6週 長柱の演習 長柱について総合的に理解し計算できる.
7週 3.組合せ応力
 3-1単軸引張りでの任意の傾斜面上の応力
 3-2平面応力におけるモールの円
単軸引張りでの任意の傾斜面上の応力を求めることができる.モール円により応力状態を把握することができる.
8週 3.組合せ応力
 3-3 平面応力
 3-4 主応力
座標変換の式を導くことができる.極値問題として扱うことで主応力を求めることができる.
4thQ
9週 3.組合せ応力
 3-5平面応力におけるフックの法則
 3-6薄肉球殻と円筒殻の応力
面応力におけるフックの法則を導くことができる.
10週 3.組合せ応力
 3-6薄肉球殻と円筒殻の応力
 3-7曲げとねじりが作用する丸棒の応力
薄肉殻の応力を導くことができ,具体的な検討により,平面応力状態とみなし得ることを示すことができる.曲げとねじりが作用する丸棒の応力を求めることができる.
11週 平面応力の演習 平面応力について総合的に理解し計算できる.
12週 4. 強度と設計
 4-1 材料力学と技術者倫理
規格品部材寸法や許容負荷などを求める際に,安全を保証する観点で適切な選定ができる.
13週 4. 強度と設計
 4-2 降伏条件
一般的に用いられる降伏条件を理解している.
14週 4. 強度と設計
 4-3 応力集中
応力集中について理解している.応力集中を緩和する方法を理解している.
15週 強度と設計の演習 強度と設計について総合的に理解し計算できる.
16週 定期試験 これまでの内容について総合的に理解し計算できる.

評価割合

試験小テスト課題・演習態度ポートフォリオ合計
総合評価割合4040200000100
基礎的能力202010000050
専門的能力202010000050
分野横断的能力00000000