流体工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 流体工学Ⅱ
科目番号 116980 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:3
教科書/教材 築地 徹浩 他,流体力学 シンプルにすれば「流れ」がわかる,(2009),実教出版株式会社
担当教員 見藤 歩

到達目標

1) 粘性流体における損失の概念を理解することを目標とする.
2) 境界層の概念を理解することを目標とする.    
3) 損失を考慮したベルヌーイの定理を理解して管路損失を計算出来ることを目標とする.        
4) レイノルズ数を理解することを目標とする.
5) 抗力,揚力に関して理解し説明できること
6) 流れの中におかれた物体に働く抗力,揚力について簡単な計算ができることを目標とする. 

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1運動量理論についての応用的な問題が解ける.運動量理論についての基本的な問題が解ける.運動量理論についての基本的な問題が解けない.
評価項目2損失についての応用的な問題が解ける.損失についての基本的な問題が解ける.損失についての基本的な問題が解けない.
評価項目3抗力・揚力についての応用的な問題が解ける.抗力・揚力についての基本的な問題が解ける.抗力・揚力についての基本的な問題が解けない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
実在するすべての流体には粘性があり,それは流体にとって非常に重要な性質であるため,流体の粘性と流動現象の関係を把握することが重要となる.そこで流体の粘性を考慮した粘性流体の流れを取り扱い,管内を流れる流体の圧力損失や流れの中におかれた物体の抵抗について理解を深め,実際問題に応用できる能力を養う.
授業の進め方・方法:
事前に行う学習準備:
数学(微分,積分),物理学(仕事,エネルギー,動力)について理解していること.
流体工学Ⅰについて十分復習しておくこと.
教科書の図や表は重要な情報源であり,これから必要な情報を読み取る能力を身につけること.
注意点:
 授業には電卓を使用.
履修単位は講義時間と同じだけの自学自習を前提としているので講義後は必ず復習を行い,理解度を確認するために練習問題等でトレーニングを行い,応用力を付けること.
評価の割合における試験は到達度確認試験も含みます。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 5 運動量理論
5-1 基礎理論

 
・運動量理論の導出方法を理解できる.

2週 5-2 運動量理論の応用と計算法1

・運動量理論の実際の応用について計算できる.
3週 5-3 運動量理論の応用と計算法2 ・運動量理論の実際の応用について計算できる.
4週 1. 管路内の流れと損失
1-1 助走区間内での円管内の流れと損失

・実在流体における粘性の作用について理解し,乱流,層流の概念を理解できる.
・レイノルズ数について理解する.
・粘性に伴い損失が生じることを理解し,
5週 1-2 助走区間以外の円管内の層流の管摩擦損失
・円管内の層流に対して力のつり合いからハーゲンポアズイユの流れが導き出せることを理解する.
・円管の層流に対して損失が計算できる.
6週 1-3 助走区間以外の円管内の乱流の管摩擦損失 円管の乱流に対して損失が計算できる.
7週 1-4 境界層 境界層の概念について理解できる.
8週 到達度確認試験
2ndQ
9週 1-5管路における各種の損失
・拡大,縮小,曲がり部などでの損失の発生を理解できる.
10週 1-6管路の総損失と管路の設計 ・実際の管路に,損失を考慮したベルヌーイの式を適用し,損失量を計算できるようにする.
11週 物体まわりの流れ
3-1 流れの中に置かれた物体に作用する力
・流れの中に置かれた物体に対して揚力、抗力が働くことを理解する.
12週 3-2 抗力1 ・抗力の発生機構を理解できる.
13週 3-2 抗力2 物体に働く抗力を計算できる。
14週 3-3 揚力1
・揚力の発生機構を理解できる.
・翼の働きについて理解できる.
15週 3-3 揚力2 物体に働く揚力の計算ができる.
16週 定期試験

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ小テスト・課題合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000