制御工学

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 制御工学
科目番号 116983 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:3
教科書/教材 田中正吾 他著,制御工学の基礎(森北出版)
担当教員 加島 正

到達目標

1) 制御の歴史について基礎知識を持ち,機械システムにおける制御の役割について概説できる.
2) 理論的基礎であるラプラス変換について理解できる.
3) 伝達関数とブロック線図でシステムを表現でき,その応答について説明できる.
4) 周波数応答法や安定性判別法を用いて制御システムの性能を解析できる.
5) システム設計の手順を理解して,PID動作を用いた簡単な制御システムの設計ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1制御の歴史について基礎知識を持ち,機械システムにおける制御の役割について正しく説明できる.制御の歴史について基礎知識を持ち,機械システムにおける制御の役割について概説できる.制御の歴史について基礎知識を持たず,機械システムにおける制御の役割について概説できない.
評価項目2ラプラス変換とラプラス逆変換を理解し,これらを用いて微分方程式を解ける.ラプラス変換とラプラス逆変換を理解し,これらを用いて基本的な微分方程式を解ける.ラプラス変換とラプラス逆変換を理解できず,これらを用いて基本的な微分方程式が解けない.
評価項目3伝達関数とブロック線図で様々なシステムを表現でき,その応答について説明できる.伝達関数とブロック線図で基本的なシステムを表現でき,その応答について説明できる.伝達関数とブロック線図で基本的なシステムが表現できず,その応答について説明できない.
評価項目4周波数応答法や安定判別法を用いて制御システムの性能を解析できる.周波数応答法や安定判別法を用いて基本的な制御システムの性能を解析できる.周波数応答法や安定判別法を用いて基本的な制御システムの性能を解析できない.
システム設計の手順を理解して,PID動作を用いた制御システムの設計ができる.システム設計の手順を理解して,PID動作を用いた簡単な制御システムの設計ができる.システム設計の手順を理解しておらず,PID動作を用いた簡単な制御システムの設計ができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
車や航空機などの具体的なシステムを例にとって制御の役割を説明する.次に,制御理論のバックグラウンドであるラプラス変換と,これを基にシステムの表現や応答について説明する.また,周波数応答や安定性判別を用いた制御システムの解析について述べるとともに,制御システムの性能と設計についての基本を解説する.
授業の進め方・方法:
講義は座学形式で行う.
評価は,学習目標に関する内容の試験および演習・レポートにより総合的に行う.評価の割合は,試験80 %,演習・レポートを20 %を基準として,合格点は60点である.
注意点:
授業を展開する中の適切な時期に演習・レポートの課題を配布するので,自学自習により取り組むこと.提出された課題は添削後,目標が達成されていることを確認し返却します.目標が達成されていない場合には,再提出を求めます.
なお,授業には電卓を用意すること.
JABEE教育到達目標:定期試験(D-4,20 % F-1,60 %),課題(E-2,20 %)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 制御の歴史
制御の役割
制御の発展の歴史を説明でき,機械システムにおける役割を概説できる.
2週 フーリエ変換 フーリエ変換について理解できる.
3週 ラプラス変換 ラプラス変換について理解できる.
4週 ラプラス変換
ラプラス逆変換
ラプラス変換とラプラス逆変換を理解し,これらを用いて制御で扱う基本的な微分方程式を解法できる.
5週 ラプラス逆変換 ラプラス変換とラプラス逆変換を理解し,これらを用いて制御で扱う基本的な微分方程式を解法できる.
6週 伝達関数 基本的な制御要素を伝達関数で表現できる.
7週 ブロック線図 システムをブロック線図で表現でき,等価変換を利用して複雑なシステムのブロック線図を簡略化できる.
8週 過渡応答 伝達関数のインパルス応答とステップ応答が計算できる.
2ndQ
9週 周波数伝達関数 周波数伝達関数について説明ができる.
10週 周波数伝達関数 周波数伝達関数について説明ができる.
11週 ベクトル軌跡 制御システムの周波数特性をベクトル軌跡とボード線図で表現できる.
12週 ベクトル軌跡 制御システムの周波数特性をベクトル軌跡とボード線図で表現できる.
13週 安定性 システムの安全性について概説できる.
14週 ラウスの安定性判別法 ラウスの安定判別法を用いて,システムの安定判別ができる.
15週 ナイキストの安定判別法 ナイキストの安定判別法を用いて,システムの安定判別ができる.
16週 定期試験

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力2000001030
専門的能力6000001070
分野横断的能力0000000