加工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 加工学Ⅱ
科目番号 M3-2251 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 教科書:堤信久「機械工作法」コロナ社,「ガス溶接・溶断作業の安全」中央労働災害防止協会/参考図書:鈴木春義「最新溶接工学」コロナ社,大中逸雄,荒木孝雄著「溶融加工学」コロナ社,葉山益次郎「塑性学と塑性加工」オーム社
担当教員 池田 慎一

到達目標

1.ガス溶接に使用する可燃性ガスおよび酸素の特徴について説明できる.
2.ガス溶接設備の構造および取扱いについて説明できる.
3.ガス溶接の関係法令について説明できる.
4.アーク溶接による溶接熱影響部組織の特徴を理解し,溶接欠陥などについて説明できる.
5.各塑性加工のメカニズムを理解し,加工時に要する力を計算できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.ガス溶接に使用する可燃性ガスおよび酸素の特徴について説明できる.ガス溶接に使用する可燃性ガスおよび酸素の特徴について説明できる.ガス溶接に使用する可燃性ガスおよび酸素の特徴について基礎的な部分の説明ができる.ガス溶接に使用する可燃性ガスおよび酸素の特徴について説明できない.
2.ガス溶接設備の構造および取扱いについて説明できる.ガス溶接設備の構造および取扱いについて説明できる.ガス溶接設備の構造および取扱いについて基礎的な部分の説明ができる.ガス溶接設備の構造および取扱いについて説明できない.
3.ガス溶接の関係法令について説明できる.ガス溶接の関係法令について説明できる.ガス溶接の関係法令について重要な部分の説明ができる.ガス溶接の関係法令について説明できない.
4.アーク溶接による溶接熱影響部組織の特徴を理解し,溶接欠陥などについて説明できる.アーク溶接による溶接熱影響部組織の特徴を理解し,溶接欠陥などについて説明できる.アーク溶接による溶接熱影響部組織の特徴の基礎を理解し,溶接欠陥などについて簡単に説明できる.アーク溶接による溶接熱影響部組織の特徴が理解できず,溶接欠陥などについも説明できない.
5.各塑性加工のメカニズムを理解し,加工時に要する力を計算できる.各塑性加工のメカニズムを理解し,加工時に要する力を計算できる.各塑性加工の基本的なメカニズムを理解し,加工時に要する力を計算できる.各塑性加工のメカニズムが理解できず,加工時に要する力を計算できない.

学科の到達目標項目との関係

学習目標 Ⅱ 実践性
学校目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識と応用力を身につける
学科目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工業力学、材料力学、加工・材料学などを通して,工学の基礎知識と応用力を身につける
本科の点検項目 D-ⅳ 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識を専門分野の工学的問題解決に応用できる
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,流体・熱・機械力学等力学関連科目、電気・計測等制御関連科目、設計技術関連科目、情報技術関連科目などを通して,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる

教育方法等

概要:
各種機械工作法の中の融接法と塑性加工について,その基本を科学的根拠に基づき理解することを目的とする.ガス溶接法に関しては,副読本を利用して酸素および可燃性ガスの知識,ガス設備の構造と取扱法などを詳細に学習する.
授業は座学の講義を中心にガス溶接および切断,その他の溶接(アーク溶接など),塑性加工の順に説明する.
授業の進め方・方法:
達成目標に関する試験およびレポートの結果を下記の基準で評価する.
評価の基準は定期試験40%,達成度確認のための試験30%,Blackboardによる小テスト10%およびレポート20%とし,合格点は60点とする.
評価60点未満の場合は再試験を学年末(全範囲)に実施することがあり,再試験を実施した場合の評価基準は再試験80%およびレポート20%とし,評価は60点を上限とする.
注意点:
加工学Ⅱでは溶接加工を中心に学習し,その基礎については生産加工実習Ⅲでも学習する.しかし,実際の加工現場で行われている加工技術の詳細に関しては,長期休業前に出されるレポート課題を行うことにより自学自習する.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガス溶接法の種類 ガス溶接法の種類を説明できる.
2週 ガス溶接法の特色 ガス溶接法の特色を説明できる.
3週 溶接に使用するガスの種類 溶接に使用するガスの種類について説明できる.
4週 可燃性ガスの製法および性質 可燃性ガスの製法および性質を説明できる.
5週 酸素の製法および性質 酸素の製法および性質を説明できる.
6週 ガス容器およびアセチレン発生器 ガス容器およびアセチレン発生器の特徴および取扱いについて説明できる.
7週 圧力調整器 圧力調整器の特徴および取扱いについて説明できる.
8週 導管 導管の特徴および取扱いについて説明できる.
2ndQ
9週 吹管 吹管の特徴および取扱いについて説明できる.
10週 安全器 安全器の特徴および取扱いについて説明できる.
11週 ガス溶接作業における危険性 ガス溶接作業における危険性について事例を挙げ説明できる.
12週 関係法令(1) ガス関連の関係法令について説明できる.
13週 関係法令(2) 設備関連の関係法令について説明できる.
14週 ガス切断法の種類 ガス切断法の種類について説明できる.
15週 ガス切断法の特徴 ガス切断法の特徴について説明できる.
16週 アーク溶接の特徴 アーク溶接の特徴について説明できる.
後期
3rdQ
1週 溶接棒の種類および表示法 溶接棒の種類および表示法について説明できる.
2週 その他の溶接法(1) サブマージアーク溶接,イナートガスアーク溶接,炭酸ガスアーク溶接の特徴について説明できる.
3週 その他の溶接法(2) 抵抗溶接法,固相溶接法およびろう接法について説明できる.
4週 溶接熱影響部組織の特徴 溶接熱影響部組織の特徴について説明できる.
5週 溶接欠陥の種類 溶接欠陥の種類について説明できる.
6週 溶接部の検査・試験 溶接部の検査・試験について説明できる.
7週 金属材料の変形抵抗とひずみ 金属材料の変形抵抗とひずみを計算できる.
8週 平均変形抵抗 平均変形抵抗を計算できる.
4thQ
9週 塑性加工の種類 塑性加工の種類について説明できる.
10週 塑性加工の特徴 塑性加工の特徴について説明できる.
11週 鍛造加工 鍛造加工の特徴を説明できる.
12週 圧延加工および転造加工 圧延加工および転造加工について説明できる.
13週 押出加工および引き抜き加工 押出加工および引き抜き加工について説明できる.
14週 曲げ加工およびプレス加工 曲げ加工およびプレス加工について説明できる.
15週
16週

評価割合

試験達成度確認試験小テストレポート合計
総合評価割合40301020100
基礎的能力302051065
専門的能力101051035
分野横断的能力00000