到達目標
1. 破壊の機構,シャルピー衝撃試験,破壊の条件について説明でき,シャルピー衝撃値,破壊の条件について基礎的な計算ができる.
2. 疲労の機構,疲労寿命に関する法則について説明でき,疲労寿命について基礎的な計算ができる.
3. 拡散・高温変形の機構,耐熱材料について説明できる.
4. 酸化・湿食の機構,耐食材料について説明できる.
5. 摩耗の機構,耐摩耗材料について説明できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
1. 破壊の機構,シャルピー衝撃試験,破壊の条件について説明でき,シャルピー衝撃値,破壊の条件について基礎的な計算ができる. | 破壊の機構,シャルピー衝撃試験,破壊の条件について説明でき,シャルピー衝撃値,破壊の条件について基礎的な計算ができる. | 破壊の機構,シャルピー衝撃試験,破壊の条件について説明できる. | 破壊の機構,シャルピー衝撃試験,破壊の条件について説明できない. |
2. 疲労の機構,疲労寿命に関する法則について説明でき,疲労寿命について基礎的な計算ができる. | 疲労の機構,疲労寿命に関する法則について説明でき,疲労寿命について基礎的な計算ができる. | 疲労の機構,疲労寿命に関する法則について説明できる. | 疲労の機構,疲労寿命に関する法則について説明できない. |
3. 拡散・高温変形の機構,耐熱材料について説明できる. | 拡散・高温変形の機構,耐熱材料について説明できる. | 拡散・高温変形の機構,耐熱材料について基礎的な部分の説明ができる. | 拡散・高温変形の機構,耐熱材料について説明できない. |
4. 酸化・湿食の機構,耐食材料について説明できる. | 酸化・湿食の機構,耐食材料について説明できる. | 酸化・湿食の機構,耐食材料について基礎的な部分の説明ができる. | 酸化・湿食の機構,耐食材料について説明できない. |
5. 摩耗の機構,耐摩耗材料について説明できる. | 摩耗の機構,耐摩耗材料について説明できる. | 摩耗の機構,耐摩耗材料について基礎的な部分の説明ができる. | 摩耗の機構,耐摩耗材料について説明できない. |
学科の到達目標項目との関係
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(1) 専門工学(工学(融合複合・新領域)における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする)の知識と能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(2) いくつかの工学の基礎的な知識・技術を駆使して実験を計画・遂行し,データを正確に解析し,工学的に考察し,かつ説明・説得する能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
学習目標 Ⅱ 実践性
学校目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識と応用力を身につける
学科目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工業力学、材料力学、加工・材料学などを通して,工学の基礎知識と応用力を身につける
本科の点検項目 D-ⅳ 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識を専門分野の工学的問題解決に応用できる
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,流体・熱・機械力学等力学関連科目、電気・計測等制御関連科目、設計技術関連科目、情報技術関連科目などを通して,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる
教育方法等
概要:
機械の破損事故の三大要因である「疲労」,「腐食」,「摩耗」に加え,安全設計に必要な「靭性」や「高温強度」の基礎について網羅的に学習する.
授業の進め方・方法:
授業は教科書と補助教材(配布プリント等)を用いた講義形式で行う.
評価は,定期試験40%,達成度確認試験40%,小テスト10%,レポート10%の配分で行い,合格点は60点である.
学年末の評価が60点未満の学生に対しては,取組状況等を総合的に判断して再試験(全範囲)を実施する場合がある.再試験を行った場合の評価は,再試験80%,小テスト10%,レポート10%の配分で行い,60点を上限とする.
注意点:
e-learning(BlackBoard)による小テスト,レポートに取り組み,自学自習を行うこと.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
シャルピー衝撃試験 |
延性破壊と脆性破壊の違いを説明できる.シャルピー衝撃試験の原理を説明でき,シャルピー衝撃値を計算できる.
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2週 |
破壊の条件 |
グリフィスの理論,応力拡大係数を用いたき裂進展の条件式を説明できる.また,破壊に至る応力,き裂長さ,臨界応力拡大係数に関する基礎的な計算ができる.
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3週 |
破壊の機構 |
破壊様式を分類し,その機構を説明できる.延性-脆性遷移(低温脆性)を説明できる.
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4週 |
①疲労試験 ②疲労き裂の生成・成長 |
①疲労試験の原理とS-N曲線を説明できる. ②疲労き裂が生成,成長する機構を説明できる.
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5週 |
疲労寿命 |
バスキン,コフィン-マンソン,マイナー則を説明でき,それに関する基礎的な疲労寿命の計算ができる.
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6週 |
①疲労き裂の進展速度 ②鋼の表面改質 |
①パリス則を説明でき,それに関する基礎的な疲労寿命の計算ができる. ②鉄鋼材料の表層を高強度化する処理を説明できる.
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7週 |
達成度確認試験 |
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8週 |
拡散 |
拡散の機構を説明できる.
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2ndQ |
9週 |
高温変形 |
高温変形の基本的な機構を説明できる.
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10週 |
耐熱材料 |
耐熱材料の特性を説明できる.耐熱性向上の基礎的な方法を説明できる.
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11週 |
酸化 |
酸化の基本的な機構を説明でき,それに関する基礎的な酸化量の計算ができる.
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12週 |
湿食 |
湿食の基本的な機構を説明でき,それに関する基礎的な湿食量の計算ができる.
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13週 |
耐食材料 |
ステンレス鋼を分類し特性を説明できる.局部腐食や耐食性向上の基礎的な方法を説明できる.
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14週 |
摩耗 |
摩擦,摩耗の基本的な機構を説明できる.耐摩耗性向上の基礎的な方法を説明できる.
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15週 |
耐摩耗材料 |
耐摩耗材料の製造法や特性を説明できる.
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16週 |
定期試験 |
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評価割合
| 定期試験 | 達成度確認試験 | 小テスト | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 40 | 10 | 10 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 20 | 10 | 0 | 50 |
専門的能力 | 20 | 20 | 0 | 10 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |