到達目標
1) 連続体としての流体の捉え方,流体の密度,比重,粘性,圧縮性および表面張力が理解できる.
2) 重力場における静水圧の分布を定式化して,様々なマノメータを使用した圧力測定ができる.
3) レイノルズ数の定義,層流および乱流を説明できる.
4) 流線,流脈線,流跡線を説明できる.
5) 定常流と非定常流などの流れの状態を理解でき,数式を使用して流れの加速度が説明できる.
6) 一次元流れ,二次元流れに関する連続の式,およびオイラーの運動方程式が説明できる.
7) ベルヌーイの定理を説明でき,実際の応用について計算できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
1 連続体としての流体の捉え方,流体の密度,比重,粘性,圧縮性および表面張力が理解できる. | 連続体としての流体の捉え方,流体の密度,比重,粘性,圧縮性および表面張力が理解できる. | 連続体としての流体の捉え方,流体の密度,比重,粘性,圧縮性および表面張力が理解できる. | 連続体としての流体の捉え方,流体の密度,比重,粘性,圧縮性および表面張力が理解できない. |
2 重力場における静水圧の分布を定式化して,様々なマノメータを使用した圧力測定ができる. | 重力場における静水圧の分布を定式化して,様々なマノメータを使用した圧力測定ができる. | 重力場における静水圧の分布を定式化して,様々なマノメータを使用した圧力測定ができる. | 重力場における静水圧の分布を定式化して,様々なマノメータを使用した圧力測定ができない. |
3 流線,流脈線,流跡線を理解し,レイノルズ数の定義,層流および乱流を説明できる. | 流線,流脈線,流跡線を理解し,レイノルズ数の定義,層流および乱流を説明できる. | 流線,流脈線,流跡線を理解し,レイノルズ数の定義,層流および乱流を説明できる. | 流線,流脈線,流跡線を理解し,レイノルズ数の定義,層流および乱流を説明できない. |
4 定常流と非定常流などの流れの状態を理解でき,数式を使用して流れの加速度が説明できる. | 定常流と非定常流などの流れの状態を理解でき,数式を使用して流れの加速度が説明できる. | 定常流と非定常流などの流れの状態を理解でき,数式を使用して流れの加速度が説明できる. | 定常流と非定常流などの流れの状態を理解でき,数式を使用して流れの加速度が説明できない. |
5 一次元流れ,二次元流れに関する連続の式,およびオイラーの運動方程式が説明できる. | 一次元流れ,二次元流れに関する連続の式,およびオイラーの運動方程式が説明できる. | 一次元流れ,二次元流れに関する連続の式,およびオイラーの運動方程式が説明できる. | 一次元流れ,二次元流れに関する連続の式,およびオイラーの運動方程式が説明できない. |
6 ベルヌーイの定理を説明でき,実際の応用について計算できる. | ベルヌーイの定理を説明でき,実際の応用について計算できる. | ベルヌーイの定理を説明でき,実際の応用について計算できる. | ベルヌーイの定理を説明でき,実際の応用について計算できない. |
学科の到達目標項目との関係
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(1) 専門工学(工学(融合複合・新領域)における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする)の知識と能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
学習目標 Ⅱ 実践性
学校目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識と応用力を身につける
学科目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工業力学、材料力学、加工・材料学などを通して,工学の基礎知識と応用力を身につける
本科の点検項目 D-ⅳ 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識を専門分野の工学的問題解決に応用できる
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,流体・熱・機械力学等力学関連科目、電気・計測等制御関連科目、設計技術関連科目、情報技術関連科目などを通して,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる
教育方法等
概要:
講義は流体力学の基本原理,および数学的定義をできるだけ丁寧に掘り下げて説明する.加えて,「百聞は一見に如かず」という諺にあるように,時々刻々と変化する流動現象を動画等で紹介し,流れの不思議さ,複雑さ,または面白さを体験してもらい,流体力学の理解向上に努める.
授業の進め方・方法:
授業は教員による説明,教科書のドリル問題,達成度評価試験,レポート作成で構成されます.成績は学期末試験(40%)と普段の学習状況(達成度評価試験:40%,レポート:20%)で総合して評価する.
注意点:
授業で配布する資料,例題問題,およびレポートにより自学自習に取り組むこと.なお予習を前提として,授業を進めます.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
1 流体と流れの特性 1-1 流体力学と流体の性質 |
水力学,流体力学,および流体工学の違いを理解でき,流体の密度,比重を説明できる.
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2週 |
1 流体と流れの特性 1-2 流体の圧縮性と表面張力 |
流体の圧縮性,および表面張力を理解でき,圧縮性流体と非圧縮性流体の違いを説明できる.
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3週 |
1 流体と流れの特性 1-3 流れのとらえ方 |
ニュートンの粘性法則,ニュートン流体,および非ニュートン流体を説明できる.
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4週 |
2 静止流体の力学 2-1 力,応力,圧力 |
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる.またパスカルの原理も説明できる.
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5週 |
2 静止流体の力学 2-2 マノメータ |
液柱計やマノメーターを用いて圧力を測定できる.
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6週 |
2 静止流体の力学 2-3 全圧力と圧力中心 |
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる.
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7週 |
2 静止流体の力学 2-4 浮力と浮揚体の安定性 |
物体に作用する浮力を計算できる.
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8週 |
3 流れの基礎事項 3-1 流れの速度と流れる量 |
流れの速度と流れる量を理解でき,流れの加速度を説明できる. 質量保存則と連続の式を説明できる.また連続の式を用いて流速と流量を計算できる.
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4thQ |
9週 |
3 流れの基礎事項 3-2 流れの状態 |
流線と流管の定義を説明できる. 定常流と非定常流の違いを説明できる. レイノルズ数と臨界レイノルズ数を説明でき,層流と乱流の違いを説明できる.
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10週 |
3 流れの基礎事項 3-3 一次元流れの場合の基礎方程式 |
連続の式とオイラーの運動方程式を説明できる.
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11週 |
3 流れの基礎事項 3-4 二次元流れの場合の基礎方程式 |
二次元流れの連続の式と二次元流れのオイラーの運動方程式を説明できる.
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12週 |
4 ベルヌーイの定理 4-1 流体におけるエネルギー保存則 |
エネルギー保存則とベルヌーイの式を説明できる.
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13週 |
4 ベルヌーイの定理 4-2 ベルヌーイの定理1 |
速度ヘッド,圧力ヘッド,位置ヘッドを理解でき,管路内の流体の速度と圧力の関係をベルヌーイの式を用いて説明できる.
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14週 |
4 ベルヌーイの定理 4-3 ベルヌーイの定理2 |
ピトー管,ベンチュリー管,オリフィスを用いた流速や流量の測定原理を説明できる.
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15週 |
定期試験 |
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16週 |
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評価割合
| 試験 | 達成度評価試験 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 40 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 10 | 10 | 30 |
専門的能力 | 30 | 30 | 10 | 70 |