機械力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 機械力学Ⅱ
科目番号 M5-2111 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 演習で学ぶ機械力学
担当教員 野口 勉

到達目標

1)振動発生源である起振力の低減についての具体策を説明できる。
2) 1自由度系の振動で振動遮断の原理を理解し,力の伝達率について概説できる。
3) 2自由度系の振動の運動方程式を導出し,固有振動数と固有振動モードが計算できる。
4) 2自由度系の考え方を多自由度振動系に拡張し,運動方程式のマトリクス表現ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1種々の1自由度系の振動の特性を説明できる。簡単な1自由度系の振動の特性を説明できる。・1自由度系の振動の特性を説明できない。
評価項目2振動遮断の原理を理解し説明できる.調和起振力の周波数の変化に応じた力の伝達率の変化を理解し説明できる。振動遮断の原理を理解し,調和起振力の周波数の変化に応じた力の伝達率の変化を説明できる。振動起振力の低減について述べることができない。振動遮断の原理を理解し,調和起振力の周波数の変化に応じた力の伝達率の変化を説明できない。
評価項目3種々の2自由度系の振動の運動方程式を導出できる。また,解析方法を理解し,解析結果にもとづいて振動の特性を説明できる。簡単な2自由度系の振動の運動方程式を導出できる。また,解析方法を理解し,解析結果にもとづいて振動の特性を説明できる。簡単な2自由度系の振動の運動方程式を導出できない。また,解析方法を理解し,解析結果にもとづいて振動の特性を説明できない。
多自由度系の振動の運動方程式のマトリクス表現ができ,解について説明できる。多自由度系の振動の運動方程式のマトリクス表現ができる。多自由度系の振動の運動方程式のマトリクス表現ができない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(1) 専門工学(工学(融合複合・新領域)における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする)の知識と能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(2) いくつかの工学の基礎的な知識・技術を駆使して実験を計画・遂行し,データを正確に解析し,工学的に考察し,かつ説明・説得する能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
学習目標 Ⅱ 実践性
学校目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識と応用力を身につける
学科目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工業力学、材料力学、加工・材料学などを通して,工学の基礎知識と応用力を身につける
本科の点検項目 D-ⅳ 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識を専門分野の工学的問題解決に応用できる
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,流体・熱・機械力学等力学関連科目、電気・計測等制御関連科目、設計技術関連科目、情報技術関連科目などを通して,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる

教育方法等

概要:
工業力学と機械力学Ⅰを基礎として機械の力学的な現象を学ぶ.具体的には,1自由度系振動の知識を基本にして振動遮断の原理と方法および具体的な防振対策を学ぶ。さらに,2自由度系の振動の解析方法を教授するとともに解析結果にもとづいて振動の特性を説明し,これを拡張して多自由度系の振動現象への対応について学ぶ。
授業の進め方・方法:
1自由度系振動の知識を基本にして振動遮断の原理と方法および具体的な防振対策の事例を解説する。さらに,2自由度系の振動の解析方法を教授するとともに解析結果にもとづいて振動の特性を説明し,これを拡張して多自由度系の振動現象への対応について解説する。
学習目標に関する内容の試験および演習・レポートにより総合的に評価する。割合は定期試験40%,中間試験40%,演習・レポート20%を基準とし,合格点は60点である。なお,状況により再試験等を行なう場合がある.
注意点:
演習問題を計算するため,関数電卓を持参すること.また,工業力学の教科書を利用することがある.授業を展開する中の適切な時期に演習・レポートの課題を配布するので自学自習により取り組むこと。提出された課題の目標が達成されていない場合には再提出を求めます。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.1自由度系の振動
2週 1.1自由度系の振動
3週 1.1自由度系の振動
4週 2.振動の低減と遮断
 2-1 振動起振力の低減
5週 2.振動の低減と遮断
 2-1 振動起振力の低減
6週 2.振動の低減と遮断
 2-2 固体および空中伝播振動の遮断
7週 2.振動の低減と遮断
 2-2 固体および空中伝播振動の遮断
8週 2.振動の低減と遮断
 2-3 防振対策の事例
2ndQ
9週 演習
10週 4.2自由度系の振動
 4-1 運動方程式
11週 4.2自由度系の振動
 4-1 運動方程式
12週 4.2自由度系の振動
 4-2 固有振動数と固有振動モード
13週 4.2自由度系の振動
 4-2 固有振動数と固有振動モード
14週 4.2自由度系の振動
 4-3 外力による強制振動 
15週 4.2自由度系の振動
 4-3 外力による強制振動 
16週 定期試験

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ演習課題合計
総合評価割合800000200100
基礎的能力40000010050
専門的能力40000010050
分野横断的能力00000000