機械工学実験Ⅱ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 機械工学実験Ⅱ
科目番号 M5-2802 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 前期:3 後期:3
教科書/教材 各担当作成のプリント
担当教員 見藤 歩

到達目標

1)  講義から得た知識を基にして,実験で観察された現象を把握できる.
2)  実験で使用する機器,装置および測定器を扱うことができる.
3)  実験グループ内での役割を理解し,実験を進めることができる.
4)  必要な実験データを収集し整理できる.
5)  実験結果を考察し報告書としてまとめることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験で観察された現象を適切に把握できる.実験で観察された現象を把握できる.実験で観察された現象を把握できない.
評価項目2実験機器,実験装置,測定器などの原理を理解した上で,適切に扱うことができる.実験機器,実験装置,測定器などを扱うことができる.実験機器,実験装置,測定器などを扱うことができない.
評価項目3実験グループ内において,積極的に自らの役割を果たしながら実験に取り組むことができる. 実験グループ内において,役割を理解して実験を進めることができる.実験グループ内において,役割を理解して実験を進めることができない.
評価項目4実験課題に関するデータを収集し,適切な方法により整理・分析・解析することができる.実験課題に関するデータを収集し,整理することができる.実験課題に関するデータを収集し,整理することができない.
評価項目5実験結果を考察し,適切な表現により読み手に分かりやすく,なおかつ技術原理の説明が含まれた報告書としてまとめることができる.実験結果を考察し,報告書としてまとめることができる.実験結果を考察し,報告書としてまとめることができる.

学科の到達目標項目との関係

JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(2) いくつかの工学の基礎的な知識・技術を駆使して実験を計画・遂行し,データを正確に解析し,工学的に考察し,かつ説明・説得する能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (f) 論理的な記述力,口頭発表力,討議等のコミュニケーション能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (h) 与えられた制約の下で計画的に仕事を進め,まとめる能力
学習目標 Ⅰ 人間性
学習目標 Ⅱ 実践性
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,流体・熱・機械力学等力学関連科目、電気・計測等制御関連科目、設計技術関連科目、情報技術関連科目などを通して,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
本科の点検項目 F-ⅱ 実験,演習,研究を通して,課題を認識し,問題解決のための実施計画を立案・実行し,その結果を解析できる
本科の点検項目 F-ⅲ 専門とする分野の技術を実践した結果を工学的に考察して,期限内にまとめることができる
学校目標 I(チームワーク) 自身の専門領域の技術者とは勿論のこと,他領域の技術者ともチームを組み,計画的かつ円滑に仕事を遂行できる能力を身につける
学科目標 I(チームワーク) グループ実験、実習などを通して,自身の専門領域の技術者とは勿論のこと,他領域の技術者ともチームを組み,計画的かつ円滑に仕事を遂行できる能力を身につける
本科の点検項目 I-ⅰ 共同作業における責任と義務を認識し,計画的かつ円滑に仕事を遂行できる能力を身につける

教育方法等

概要:
グループに分かれて機械工学に関連した基本実験を行い,得られた実験結果を基に報告書を作成することにより,実験方法,実験結果等を理解するとともに,これまで学習した理論に基づく実験報告書のまとめ方を習得する.
授業の進め方・方法:
実験は5つのグループに分かれて,5つの内容を順番に行う.
評価は100点法により行い,実験の目的や内容を理解し実践した状況(積極的な姿勢,グループ内での役割の理解)を40 %,報告書を60 %(体裁・内容:40 %,提出状況:20 %)を基に各実験ごとに評価する.
全実験の評価点の平均を総合評価とし,60点以上を合格とする.
注意点:
実験ごとに課せられる報告書については,自学自習により取り組むこと.報告書は,締め切り日の昼休みに代表者が集め,担任に提出すること.
なお,目標が達成されていない場合については,報告書の再提出を求めます.
JABEE教育到達目標:報告書(F-2,20 % F-3,20 % E-2, 20 %),取組姿勢(I-1,40 %)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス(日程説明,実験要領,報告書の書き方) 実験に取り組む上での心構えが理解できる.
災害防止と安全確保のためにすべきことが理解できる.
報告書の作成の仕方が理解できる.
2週 制御工学実験Ⅰ
1) アナログ回路の動作実験(Ⅰ)
アナログ回路(増幅回路,一次遅れ系)を製作し,動作をオシロスコープによって確認できる.
実験結果の整理と考察ができる.
3週 制御工学実験Ⅰ
2) アナログ回路の動作実験(Ⅱ)
アナログ回路(増幅回路,一次遅れ系)を製作し,動作をオシロスコープによって確認できる.
実験結果の整理と考察ができる.
4週 報告書作成指導 実験内容・結果・考察を適切に報告書にまとめることができ,なおかつ口頭にて説明できる.
5週 機械材料学実験Ⅰ
1) 鋼の衝撃試験(Ⅰ)
鋼の衝撃試験を行い,鋼の切欠靱性に及ぼす温度の影響について説明できる.
実験結果の整理と考察ができる.
6週 機械材料学実験Ⅰ
2) 鋼の衝撃試験(Ⅱ)
鋼の衝撃試験を行い,鋼の切欠靱性に及ぼす温度の影響について説明できる.
実験結果の整理と考察ができる.
7週 文献調査Ⅲ
1)  卒業論文テーマの参考となる文献調査(Ⅰ)
卒業論文教員と話し合って決めた卒業論文テーマの参考となる文献調査を行う.
8週 文献調査Ⅲ
2)  卒業論文テーマの参考となる文献調査(Ⅱ)
卒業論文教員と話し合って決めた卒業論文テーマの参考となる文献調査を行う.
2ndQ
9週 報告書作成指導 実験内容・結果・考察を適切に報告書にまとめることができ,なおかつ口頭にて説明できる.
10週 熱工学実験Ⅰ
1) 固体高分子形燃料電池の動作原理と性能特性計測(Ⅰ)
燃料電池の構成部品や動作原理を理解する。I(電流)-V(電圧)を計測し,その性能特性について理解を深める.
実験結果の整理と考察ができる.
11週 熱工学実験Ⅰ
2) 固体高分子形燃料電池の動作原理と性能特性計測(Ⅱ)
燃料電池の構成部品や動作原理を理解する。I(電流)-V(電圧)を計測し,その性能特性について理解を深める.
実験結果の整理と考察ができる.
12週 文献調査Ⅲ
3)  卒業論文テーマの参考となる文献調査(Ⅲ)
卒業論文教員と話し合って決めた卒業論文テーマの参考となる文献調査を行う.
13週 文献調査Ⅲ
4)  卒業論文テーマの参考となる文献調査(Ⅳ)
卒業論文教員と話し合って決めた卒業論文テーマの参考となる文献調査を行う.
14週 報告書作成指導 実験内容・結果・考察を適切に報告書にまとめることができ,なおかつ口頭にて説明できる.
15週 実験のまとめ,講評 実験全体を通して得た知見と,これまで学んだ専門知識,そして今後学ぶべき専門知識とに繋げて考えることができる.
16週
後期
3rdQ
1週 ガイダンス(日程説明,実験要領) 実験に取り組む上での心構えが理解できる.
災害防止と安全確保のためにすべきことが理解できる.
2週 制御工学実験Ⅱ
1) 自動走行車の制御実験(Ⅰ)
自動走行車を製作し,ライン上を追従するようにPIDパラメータを動作実験の中で算出し,PID制御に関する理解を深める.
実験結果の整理と考察ができる.
3週 制御工学実験Ⅱ
2) 自動走行車の制御実験(Ⅱ)
自動走行車を製作し,ライン上を追従するようにPIDパラメータを動作実験の中で算出し,PID制御に関する理解を深める.
実験結果の整理と考察ができる.
4週 報告書作成指導 実験内容・結果・考察を適切に報告書にまとめることができ,なおかつ口頭にて説明できる.
5週 機械材料学実験Ⅱ
1) 高融点材料の焼結実験(Ⅰ)
高融点材料の焼結実験と特性評価を行い,焼結の原理と高融点材料のバルク体作製方法について理解を深める.
実験結果の整理と考察ができる.
6週 機械材料学実験Ⅱ
2) 高融点材料の焼結実験(Ⅱ)
高融点材料の焼結実験と特性評価を行い,焼結の原理と高融点材料のバルク体作製方法について理解を深める.
実験結果の整理と考察ができる.
7週 文献調査Ⅳ
1)  卒業論文テーマの参考となる文献調査(Ⅰ)
中間審査会で使用する要旨を作成する.
8週 文献調査Ⅳ
2)  卒業論文テーマの参考となる文献調査(Ⅱ)
中間審査会で使用する要旨を作成する.
4thQ
9週 報告書作成指導 実験内容・結果・考察を適切に報告書にまとめることができ,なおかつ口頭にて説明できる.
10週 流体工学実験Ⅱ
1)  渦巻きポンプの性能試験(Ⅰ)
流体機械の代表となるうず巻きポンプの特性を調べ,一般的な特性について理解を深める.
実験結果の整理と考察ができる.
11週 流体工学実験Ⅱ
2)  渦巻きポンプの性能試験(Ⅱ)
流体機械の代表となるうず巻きポンプの特性を調べ,一般的な特性について理解を深める.
実験結果の整理と考察ができる.
12週 文献調査Ⅳ
3)  卒業論文テーマの参考となる文献調査(Ⅲ)
卒業審査会で使用する要旨を作成する.
13週 文献調査Ⅳ
4)  卒業論文テーマの参考となる文献調査(Ⅳ)
卒業審査会で使用する要旨を作成する.
14週 報告書作成指導 実験内容・結果・考察を適切に報告書にまとめることができ,なおかつ口頭にて説明できる.
15週 実験のまとめ,講評 実験全体を通して得た知見と,これまで学んだ専門知識,そして今後学ぶべき専門知識とに繋げて考えることができる.
16週

評価割合

取組内容提出合計
総合評価割合404020100
基礎的能力0000
専門的能力404020100
分野横断的能力0000