到達目標
(1) ディジタルICにまつわる用語の意味を説明できる。
(2) 加算回路と減算回路、エンコーダとデコーダ、マルチプレクサとデマルチプレクサの回路構成と動作を説明できる。
(3) 各種のフリップフロップとシフトレジスタの回路構成と動作を説明できる。
(4) 非同期式カウンタと同期式カウンタの回路構成と動作を説明出来る。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
ディジタルICにまつわる用語の意味 | ディジタルICにまつわる用語の意味を十分に説明できる。 | ディジタルICにまつわる用語の意味を説明できる。 | ディジタルICにまつわる用語の意味を説明できない。 |
加算回路と減算回路、エンコーダとデコーダ、マルチプレクサとデマルチプレクサ | 回路構成と動作を真理値表を用いて説明できる。 | 回路構成と動作を説明できる。 | 回路構成と動作を説明できない。 |
各種のフリップフロップとシフトレジスタ | 回路構成と動作を状態遷移図を用いて説明できる。 | 回路構成と動作を説明できる。 | 回路構成と動作を説明できない。 |
非同期式カウンタと同期式カウンタ | 回路構成と動作を状態遷移図を用いて説明できる。 | 回路構成と動作を説明できる。 | 回路構成と動作を説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本講義は、4年次の計算機システム論の続きである。コンピュータアーキテクチャを構成する具体的な論理回路を取り上げ、その動作を詳説する。
前半は組み合わせ論理回路を復習を兼ねて学習し、後半は順序回路、特に種々のフリップフロップ回路とカウンタ回路の動作を学習する。最後に、近年のトレンドであるハードウェア記述言語の概要について学習する。
授業の進め方・方法:
論理回路について, 組み合わせ回路と順序回路に分けて説明する。最も基本的な順序回路であるフリップフロップについて, その動作を説明する。その後, 同期式順序回路と非同期式順序回路に分けて説明する。
達成目標に関する内容の試験および演習・課題レポートで総合的に達成度を評価する。割合は定期試験60%,小テスト20%,演習・課題レポート20%を基準とし、合格点は60点以上である。
注意点:
演習課題に積極的に取り組むこと。計算機システム論で学んだ知識を前提にするのでよく復習しておくこと。
予習と復習を含めて60時間の自学自習時間を必要とする。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
2進数の復習(基数変換と補数) |
10進数、2進数、16進数を相互に変換できる。 2進数の補数を計算できる。補数の意味を説明できる。
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2週 |
論理回路の復習(ブール代数の諸定理) |
ブール代数で成り立つ代表的な公式を証明できる。 また、式変形のためにこれらの公式を活用できる。
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3週 |
論理回路の復習(カルノー図) |
カルノー図を用いて論理式を簡単化できる。
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4週 |
基本的なディジタル回路(ディジタルIC) |
ディジタルICのファミリを表す記号の意味と性能を表す用語を説明できる。
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5週 |
基本的なディジタル回路(回路設計の流れ) |
ディジタル回路の設計手順を説明できる。
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6週 |
基本的なディジタル回路(加算回路と減算回路) |
加算回路と減算回路の動作原理を説明できる。
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7週 |
基本的なディジタル回路(エンコーダとデコーダ) |
エンコーダとデコーダを役割を説明できる。 与えられた条件でエンコーダとデコーダを設計できる。
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8週 |
基本的なディジタル回路(マルチプレクサとデマルチプレクサ) |
マルチプレクサとデマルチプレクサの役割を説明できる。 与えられた条件でエンコーダとデコーダを設計できる。
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2ndQ |
9週 |
基本的なディジタル回路(論理回路の消費電力) |
CMOSトランジスタで構成する論理回路の電力消費のメカニズムを理解できる。
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10週 |
フリップフロップ回路(フリップフロップのしくみ) |
フリップフロップ回路の役割を説明できる。 フリップフロップ回路の動作原理を説明できる。
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11週 |
フリップフロップ回路(RSフリップフロップ) |
RSフリップフロップの動作原理を説明できる。
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12週 |
フリップフロップ回路(JK,D,Tフリップフロップ) |
JK,D,Tフリップフロップの動作原理を説明できる。
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13週 |
フリップフロップ回路(シフトレジスタ) |
シフトレジスタの役割と動作原理を説明できる。
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14週 |
カウンタ回路(非同期式カウンタ) |
非同期式カウンタの動作原理を説明できる。 与えられた条件で非同期式カウンタを設計できる。
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15週 |
カウンタ回路(同期式カウンタ) |
同期式カウンタの動作原理を説明できる。 与えられた条件で同期式カウンタを設計できる。
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16週 |
定期試験 |
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評価割合
| 試験 | 小テスト | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 20 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 30 | 10 | 10 | 50 |
専門的能力 | 30 | 10 | 10 | 50 |