制御工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 制御工学Ⅱ
科目番号 117015 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:3
教科書/教材 教科書:森泰親「わかりやすい現代制御理論」森北出版/参考図書:川田昌克「MATLAB/Simulinkによる現代制御入門」森北出版,池田雅夫他「多変数システム制御」コロナ社,土谷武士他「現代制御工学」産業図書,宮崎道雄編「EE Text システム制御Ⅱ」オーム社,G. F. Franklin, et al.:"Feedback Control of Dynamic Systems, 4th Ed.", Prentice Hall
担当教員 堀 勝博

到達目標

1.数学,物理学や制御対象が属する他の専門領域の知識を統合して,制御対象を状態空間モデルで表現できる。
2.システムの状態方程式の解より,システムの時間応答を計算できる。
3.システムの安定性,可制御性および可観測性について解析できる。
4.状態フィードバック,極配置,オブザーバ,最適制御により,レギュレータおよびサーボ制御系を設計できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.数学,物理学や制御対象が属する他の専門領域の知識を統合して,制御対象を状態空間モデルで表現できる。数学,物理学や制御対象が属する他の専門領域の知識を統合して,制御対象を状態空間モデルで表現できる。数学,物理学や制御対象が属する他の専門領域の知識を統合して,基本的な制御対象を状態空間モデルで表現できる。数学,物理学や制御対象が属する他の専門領域の知識を統合して,制御対象を状態空間モデルで表現できない。
2.システムの状態方程式の解より,システムの時間応答を計算できる。システムの状態方程式の解より,システムの時間応答を計算できる。システムの状態方程式の解より,基本的なシステムの時間応答を計算できる。システムの状態方程式の解より,システムの時間応答を計算できない。
3.システムの安定性,可制御性および可観測性について解析できる。システムの安定性,可制御性および可観測性について解析できる。基本手的なシステムの安定性,可制御性および可観測性について解析できる。システムの安定性,可制御性および可観測性について解析できない。
4.状態フィードバック,極配置,オブザーバ,最適制御により,レギュレータおよびサーボ制御系を設計できる。状態フィードバック,極配置,オブザーバ,最適制御により,レギュレータおよびサーボ制御系を設計できる。状態フィードバック,極配置,オブザーバ,最適制御により,基本的なレギュレータおよびサーボ制御系を設計できる。状態フィードバック,極配置,オブザーバ,最適制御により,レギュレータおよびサーボ制御系を設計できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
制御工学Ⅰで学んだ古典制御理論を基礎として,より規模の大きな多変数制御システムの設計に適した現代制御理論の修得を目標とします。
授業の進め方・方法:
授業は,状態空間表現による伝達関数によるシステム表現から始めて,時間応答と安定性,状態フィードバックによるレギュレータ設計,サーボシステム設計,オブザーバ設計,最適制御による制御系設計の順に進めます。
評価は,学期末の定期試験,課題レポートおよび達成度確認のための小テストにより総合的に行います。評価の割合は,定期試験40%,課題レポート30%,小テスト30%とし,合格点は60点以上です。
注意点:
古典制御理論,行列論の知識が前提となります。また,授業内容の予習・復習や課題レポート等について自学自習により取り組むこと(60時間の自学自習が必要です)。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 システムの記述 現代制御理論におけるシステムの記述法について理解し,システムを状態空間表現でモデル化できる。
2週 システムの応答と安定性(1) 状態空間表現により記述されたシステムの時間応答を計算できる。
3週 システムの応答と安定性(2) システム行列の固有値の位置と応答の関係について理解し,システムの安定性を判定できる。
4週 座標変換 システムの座標変換について理解し,各種正準形に変換できる。
5週 可制御性と可観測性(1) システムの可制御性・可観測性について理解し,説明できる。
6週 可制御性と可観測性(2) システムの可制御性・可観測性の判定法について理解し,計算できる。
7週 極配置法 極配置法について理解し,レギュレータを設計できる。
8週 最適レギュレータ法(1) 最適制御レギュレータ法について理解し,最適制御則を導出できる。
4thQ
9週 最適レギュレータ法(2) 最適制御レギュレータの性質について理解し,レギュレータを設計できる。
10週 折り返し法 折り返し法について理解し,レギュレータを設計できる。
11週 サーボ系 サーボ系の構造について理解し,サーボ系を設計できる。
12週 オブザーバと併合系(1) オブザーバについて理解し,オブザーバを設計できる。
13週 オブザーバと併合系(2) オブザーバを用いた併合系を設計できる。
14週 制御系設計演習(1) 具体的なシステムに対して,システムをモデル化し,特性が解析できる。
15週 制御系設計演習(2) 具体的なシステムに対して,レギュレータ,サーボ系,併合系が設計できる。
16週 定期試験

評価割合

定期試験課題レポート小テスト合計
総合評価割合403030100
基礎的能力0000
専門的能力403030100
分野横断的能力0000