半導体工学

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 半導体工学
科目番号 117016 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:3
教科書/教材 教科書:佐藤淳一 著「 図解入門よくわかる最新半導体プロセスの基本と仕組み」秀和システム/参考図書:古川静二郎 他 共著「電子デバイス工学」森北出版,深海登世司 監修「半導体工学」東京電機大学出版局,Walter R. Beam, “ ELECTRONICS OF SOLIDS “, McGraw-Hill Book Company, 1965.,S.M.Sze,“SEMICONDUCTOR DEVICES Physics and Technology”, JOHN WILEY & SONS INC., 2001.
担当教員 山田 昭弥

到達目標

1.ミクロ的な見地から半導体の結晶構造や材料精製法,結晶成長法などを学習し,材料科学の基礎知識を得る.
2.一般的な半導体素子についてその作製方法を理解し,専門分野の基礎知識を得る.
3.半導体工学分野に関連した英文演習課題に関して,外国文書の理解や,簡単なコミュニケーションのための基礎能力を身につけることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1半導体材料を扱う上でその基礎となる,結晶構造や材料精製法,結晶成長法等について,具体例を挙げて説明できる.半導体材料を扱う上でその基礎となる,結晶構造や材料精製法,結晶成長法等について,概説できる.半導体材料を扱う上でその基礎となる技術について説明できない.
評価項目2半導体素子の具体的な製造方法を挙げ,そのしくみや特徴,問題点等について説明できる.半導体素子の具体的な製造方法を挙げ,そのしくみと特徴について説明できる.半導体素子の具体的な製造方法を挙げることができない.
評価項目3半導体工学分野に関連した英文演習課題を解き,その内容を説明することができる.半導体工学分野に関連した英文演習課題を解くことができる.半導体工学分野に関連した英文演習課題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
第3,4学年に履修した電子デバイスⅠ・Ⅱの知識を基礎とし,半導体材料の評価方法や素子加工技術を中心に学習する.固体物理の基礎をなす結晶構造,格子欠陥などについて講義した後,代表的な半導体材料処理・加工技術,単結晶作製および素子作製技術に関する学習を行う.
授業の進め方・方法:
講義は座学中心で行い,教科書以外に適宜ビデオ教材や英文プリントなども活用する.
授業計画に対する到達目標に示した内容に関する試験及び自学自習で努めた演習・課題レポート等で総合的に達成度を評価する.
割合は,学期末試験:50%,達成度確認小テスト:30%,演習・課題レポート:20%とし,合格点は60点以上である.
注意点:
第3,4学年の電子デバイスⅠ・Ⅱの学習内容についてよく復習すること.
授業で課される演習・課題レポートは自学自習時間等を活用し,取り組むこと(60時間の自学自習を必要とする).
演習・課題等は添削し,目標が達成されていることを確認後,返却する.目標が達成されていない場合には,再提出を求めることもある.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 結晶構造と結晶欠陥(1) 原子同士の結合(特に共有結合)と結晶構造の基本形について説明できる.
2週 結晶構造と結晶欠陥(2) ミラー指数および結晶欠陥の種類や効果について説明できる.
3週 結晶構造の評価方法 結晶構造の評価方法とその原理(ブラッグ回折)について説明できる.
4週 材料精製技術と結晶成長法 半導体材料の精製方法や単結晶化技術について説明できる.
5週 不純物分析法 材料中の不純物原因やそれらの分析方法について説明できる.
6週 半導体材料の基礎物性評価方法 半導体材料における電気物性等の評価方法について説明できる.
7週 半導体素子作製技術 半導体ICの分類や特徴について説明できる.
8週 薄膜作製技術と真空技術 各種薄膜材料作製技術の種類や原理,特徴および真空技術の必要性について説明できる.
4thQ
9週 半導体デバイス作製法(1) 半導体集積回路の設計工程,製造工程それぞれの概要について説明できる.
10週 半導体デバイス作製法(2) 半導体集積回路製造工程における,前工程の概要について説明できる.
11週 半導体デバイス作製法(3) 半導体集積回路製造工程における,後工程,検査・選別工程の概要について説明できる.
12週 半導体産業の現状 半導体メーカー,シリコンメーカーの現状について概説できる.
13週 次世代半導体材料 次世代のMOSFETやメモリを例に,それらの特徴について説明できる.
14週 ナノテクノロジー ナノテクノロジーの概要と位置づけについて概説できる.
15週 専門英文演習 半導体工学分野に関係する英文問題を解くことができる.
16週 学期末試験

評価割合

学期末試験小テスト演習・課題その他合計
総合評価割合5030200100
基礎的能力10100020
専門的能力402020080
分野横断的能力00000