電気回路Ⅱ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電気回路Ⅱ
科目番号 A3-0130 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 山口 静夫著「電気回路基礎入門」コロナ社,山口 静夫著「電気回路応用入門」コロナ社
担当教員 奈須野 裕

到達目標

1)交流のフェーザ表示の考え方を理解し,回路計算をすることができる.                        
2)交流回路の諸定理について理解し,具体的な回路へ応用することができる.
3)三相交流回路の理論について理解し,回路計算をすることができる.
4)2端子対回路の理論について理解し,各種特性パラメータを計算することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1直並列回路のインピーダンスの計算及びフェーザー図を画くことができる直並列回路のインピーダンスの計算及びフェーザー図を画くことが概ねできる直並列回路のインピーダンスの計算及びフェーザー図を画くことができない
評価項目2共振回路の理解と各種計算ができる共振回路の理解と各種計算が概ねできる共振回路の理解と各種計算ができない
評価項目3三相交流回路の理解と各種計算ができる三相交流回路の理解と各種計算が概ねできる三相交流回路の理解と各種計算ができない
評価項目42端子対回路の理解と各種計算ができる2端子対回路の理解と各種計算が概ねできる2端子対回路の理解と各種計算ができない

学科の到達目標項目との関係

学習目標 Ⅱ 実践性
学校目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識と応用力を身につける
学科目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および電気磁気学,電気回路などを通して,工学の基礎知識と応用力を身につける。
本科の点検項目 D-ⅳ 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識を専門分野の工学的問題解決に応用できる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,エネルギー・制御関連科目,エレクトロニクス関連科目,情報通信関連科目などを通して,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける。
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる

教育方法等

概要:
複雑な交流回路計算の諸定理および交流回路網の解析を学習し,他の電気電子工学の他科目や実験への応用及び具体的な計算能力を身に付ける.
授業の進め方・方法:
授業の進め方
第3学年における電気回路では,第2学年の交流回路基礎をもとに,より複雑な交流回路計算の諸定理および交流回路網の解析を学習し,他の電気電子工学の応用科目への対応,第4学年での回路解析への足がかりを得ることにある.授業の進度に合わせて演習を適宜取り入れ,具体的な計算能力を身に付ける.学習目標に関する内容の試験および課題レポートによって総合的に達成度を評価する.評価の割合は,試験60%,達成度評価40%,とし,合格点は60点以上とする.

注意点:
教科書,定規,関数電卓を用意すること.第1学年の電気電子基礎で習得した基礎知識,第2学年の電気回路Ⅰの知識を前提とする.そのため,これらの教科書の例題を含め自学習により解答し,課題レポートに備えること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.交流回路の取り扱い
  1-1 フェーザ表示法による交流回路の取り扱い
  1-2 交流回路素子の直列接続
  1-3 交流回路の並列接続
ベクトルの複素数による表示(フェーザ表示)および交流素子・回路の直列並列接続について理解し,電圧電流のフェーザ表示,直列並列接続の計算をすることができる.
2週 同上 同上
3週 同上 同上
4週 同上 同上
5週 同上 同上
6週 2.交流回路計算の諸定理
  2-1 交流の直並列回路
  2-2 諸定理
  2-3 交流電力
直並列回路の計算方法と諸定理を理解し,具体的な回路について計算することができる.交流電力の性質について理解し,消費電力等を計算することができる.
7週 同上 同上
8週 同上 同上
2ndQ
9週 同上 同上
10週 3.交流回路の条件による解法 回路方程式の作成,各種回路条件を理解し,具体的な数値が与えられた時,計算することができる.
11週 同上 同上
12週 同上 同上
13週 同上 同上
14週 同上 同上
15週 達成度評価 前期到達目標の達成度を評価
16週
後期
3rdQ
1週 4.交流回路の周波数特性
4-1 素子と回路の周波数特性
4-2 直列回路の周波数特性
交流素子・回路の周波数特性について理解し,フィルタの遮断周波数等の計算をすることができる.
2週 同上 同上
3週 同上 同上
4週 5.共振回路
5-1 直列共振回路
5-2 並列共振回路
共振という状態を理解し,共振周波数の計算をすることができる.

5週 同上 同上
6週 同上 同上
7週 6.3相交流回路 3相交流について理解し,各種電力計算ができる.
8週 同上 同上
4thQ
9週 同上 同上
10週 同上 同上
11週 7.2端子対回路 2端子対回路について理解し,インピーダンスや各種パラメータの計算ができる.
12週 同上 同上
13週 同上 同上
14週 同上 同上
15週 同上 同上
16週

評価割合

試験達成度評価合計
総合評価割合6040100
基礎的能力302050
専門的能力302050