数学ⅢB

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 数学ⅢB
科目番号 A3-1385 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 高遠節夫著「新線形代数」(大日本図書)、高遠節夫著「新微分積分Ⅱ」(大日本図書)/補助教材:高遠節夫著「新線形代数問題集」(大日本図書)、高遠節夫著「新微分積分Ⅱ問題集」(大日本図書)/参考図書:立花俊一他編「エクササイズ線形代数」(共立出版)、立花俊一他編「偏微分・重積分」(共立出版)
担当教員 村本 充

到達目標

1. 消去法を用いて、逆行列を求めたり、連立方程式を解くことができる。
2. 行列式を用いて、逆行列を求めたり、連立方程式を解くことができる。
3. 図形(ベクトル)と行列の関連を理解し、線形変換に関する問題を解くことができる。
4. 固有値と固有ベクトルを求め、行列を対角化することができる。
5. 重積分を計算し、図形の体積や平均を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1消去法を用いて、3次以上の逆行列を求めたり、連立方程式を解くことができる。消去法を用いて、3次の逆行列を求めたり、連立方程式を解くことができる。消去法を用いて、3次の逆行列を求めたり、連立方程式を解くことができない。
評価項目2行列式を用いて、3次以上の逆行列を求めたり、連立方程式を解くことができる。行列式を用いて、3次の逆行列を求めたり、連立方程式を解くことができる。行列式を用いて、3次の逆行列を求めたり、連立方程式を解くことができない。
評価項目3図形(ベクトル)と行列の関連を理解し、線形変換に関する問題を解くことができる。図形(ベクトル)と行列の関連を知り、線形変換に関する基本的な問題を解くことができる。図形(ベクトル)と行列の関連を理解していない。線形変換に関する基本的な問題を解くことができない。
評価項目4固有値と固有ベクトルを求め、行列を対角化することができる。また、対称行列は直交行列で対角化することができる。固有値と固有ベクトルを求め、行列を対角化することができる。固有値と固有ベクトルを求めることができない。行列を対角化することができない。
評価項目5変数変換を含む重積分を計算することができる。重積分を用いて図形の体積や平均を求めることができる。簡単な重積分を計算することができる。重積分を用いて図形の体積や平均を求めることができる。簡単な重積分を計算することができない。重積分を用いて図形の体積や平均を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習目標 Ⅱ 実践性
学科目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および電気磁気学,電気回路などを通して,工学の基礎知識と応用力を身につける。
本科の点検項目 D-ⅰ 数学に関する基礎的な問題を解くことができる
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる

教育方法等

概要:
2年次までに習得した行列や微積分の知識に加えて、行列式や重積分に関する計算方法を理解し、工学の問題を解くときに必要となる計算技術を習得する。
授業の進め方・方法:
授業は教科書に沿って行い、計算方法を習得するための演習および理解度を確認するための小テストを適宜実施する。また、計算練習のための課題を課すことがある。
成績は定期試験(40%),達成度試験(40%)および平素の学習状況(課題・小テストを含む:20%)を総合して評価する。
注意点:
2年で学んだ数学ⅡA、数学ⅡBの知識が前提となるので適宜復習して授業に望むこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 連立1次方程式と行列:消去法 消去法で連立1次方程式を解くことができる
2週 連立1次方程式と行列:逆行列と連立1次方程式、行列の階数 逆行列を利用して連立1次方程式を解くことができる
3週 行列式の定義と性質:行列式の定義 行列式の定義を理解している
4週 行列式の定義と性質:行列式の性質 行列式の性質を活用して行列式の計算ができる
5週 行列式の定義と性質:行列の積の行列式 行列の積の行列式の性質を活用して行列式の計算ができる
6週 行列式の応用:行列式の展開 行列式を任意の行や列で展開することができる
7週 行列式の応用:行列式と逆行列 余因子行列を用いて逆行列を求めることができる
8週 行列式の応用:連立1次方程式と行列式 クラメルの公式を用いて連立1次方程式を解くことができる
2ndQ
9週 行列式の応用:行列式の図形的意味 ベクトルがつくる図形の面積や体積を行列式を用いて計算することができる
10週 達成度試験 達成度を把握し、試験の復習を行って理解度を向上する
11週 線形変換:線形変換の定義 線形変換が行列で表されることを理解する
12週 線形変換:線形変換の基本性質 線形変換の基本性質を理解し、線形変換による像を求めることができる
13週 線形変換:合成変換と逆変換 合成変換・逆変換の意味を理解し、平面上の図形を線形変換できる
14週 線形変換:回転を表す線形変換 回転移動が線形変換であることを理解し、図形を回転させた像を求めることができる
15週 線形変換:直交行列と直交変換 正方行列が直交行列であるための条件を説明できる
16週 前期定期試験
後期
3rdQ
1週 固有値とその応用:固有値と固有ベクトル 固有値と固有ベクトルの定義を説明できる
2週 固有値とその応用:固有値と固有ベクトルの計算(1) 固有値と固有ベクトルを求めることができる
3週 固有値とその応用:固有値と固有ベクトルの計算(2) 固有方程式が重解を持つときの固有値と固有ベクトルを求めることができる
4週 固有値とその応用:行列の対角化 固有値と固有ベクトルを求めて、行列を対角化することができる
5週 固有値とその応用:対角化可能の条件 行列を対角化可能か判定することができる
6週 固有値とその応用:対称行列の直交行列による対角化 対称行列を直交行列で対角化することができる
7週 固有値とその応用:対角化の応用 行列の対角化を応用して、2次形式の標準形や行列のべき乗を求めることができる
8週 達成度試験 達成度を把握し、試験の復習を行って理解度を向上する
4thQ
9週 重積分:2重積分の定義 2重積分の定義を説明できる
10週 重積分:2重積分の計算(1) 2重積分を累次積分に直して計算することができる
11週 重積分:2重積分の計算(2) 累次積分の積分順序の変更をすることができる
12週 重積分:2重積分の計算(3) 2重積分を用いて基本的な図形の体積を求めることができる。
13週 重積分:極座標による2重積分 極座標による2重積分を計算することができる
14週 重積分:変数変換 変数変換することによって2重積分を計算することができる
15週 重積分:広義積分 広義積分を求めることができる
16週 後期定期試験

評価割合

定期試験達成度試験課題・小テスト合計
総合評価割合404020100
基礎的能力404020100
専門的能力0000
分野横断的能力0000