情報処理Ⅲ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 情報処理Ⅲ
科目番号 A4-0171 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 教科書:佐藤次男「C言語による電気・電子工学問題の解法」森北出版/参考図書:堀之内総一他「ANSI Cによる数値計算法入門」森北出版,服部雄一「C言語とPADによる数値計算」培風館,水島二郎他「理工学のための数値計算法」数理工学社,William H. Press, et al.:"Numerical Recipes in C: The Art of Scientific Computing", Cambridge University Press
担当教員 堀 勝博

到達目標

1.数値計算法の原理とアルゴリズムについて説明できる。
2.数値計算アルゴリズムに対応するコンピュータプログラムを作成し実装できる。
3.数値計算法の特性を利用して,工学的諸問題を解決できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.数値計算法の原理とアルゴリズムについて説明できる。数値計算法の原理とアルゴリズムについて説明できる。基本的な数値計算法の原理とアルゴリズムについて説明できる。数値計算法の原理とアルゴリズムについて説明でない。
2.数値計算アルゴリズムに対応するコンピュータプログラムを作成し実装できる。数値計算アルゴリズムに対応するコンピュータプログラムを作成し実装できる。基本的な数値計算アルゴリズムに対応するコンピュータプログラムを作成し実装できる。数値計算アルゴリズムに対応するコンピュータプログラムを作成し実装できない。
3.数値計算法の特性を利用して,工学的諸問題を解決できる。数値計算法の特性を利用して,工学的諸問題を解決できる。数値計算法の特性を利用して,基本的な工学的諸問題を解決できる。数値計算法の特性を利用して,工学的諸問題を解決できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE基準1 学習・教育到達目標 (c) 数学及び自然科学に関する知識とそれらを応用できる能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(1) 専門工学(工学(融合複合・新領域)における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする)の知識と能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (g) 自主的,継続的に学習できる能力
学習目標 Ⅱ 実践性
学科目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および電気磁気学,電気回路などを通して,工学の基礎知識と応用力を身につける。
本科の点検項目 D-ⅲ 情報技術を利用できる
本科の点検項目 D-ⅳ 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識を専門分野の工学的問題解決に応用できる
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,エネルギー・制御関連科目,エレクトロニクス関連科目,情報通信関連科目などを通して,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける。
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる

教育方法等

概要:
これまでに学んできたC言語プログラミングの知識を基礎として,主に電気電子工学分野における工学的諸問題を,コンピュータを用いて解く際に必要となる種々の数値計算法について修得します。
授業の進め方・方法:
授業は,教員による授業内容の説明と各自のコンピュータ端末を用いた課題演習および到達目標の達成度確認のための小テストで構成し,CAI室で実施します。
評価は,学期末の定期試験,課題レポートおよび小テストにより総合的に行います。評価の割合は,定期試験40%,課題レポート40%,小テスト20%とし,合格点は60点以上です。
注意点:
情報処理Ⅰ・Ⅱで学んだC言語プログラミングの知識が前提となります。また,課題レポート等について自学自習により取り組んでください(15時間の自学自習が必要です)。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 数値計算プログラミングの基本(1)数値計算法とは 数値計算法の概念を理解し,説明できる。
2週 数値計算プログラミングの基本(2)ニュートン法 方程式を数値的に解くための手法であるニュートン法について理解し,プログラムを作成できる。
3週 数値積分(1)台形則による数値積分 積分を数値的に解くための手法である台形則について理解し,プログラムを作成できる。
4週 数値積分(2)シンプソンの公式による数値積分 積分を数値的に解くための手法であるシンプソンの公式について理解し,プログラムを作成できる。
5週 数値積分(3)重積分の数値解法 積分を数値的に解くための手法である重積分の数値解法について理解し,プログラムを作成できる。
6週 行列と連立方程式(1)行列の積 連立方程式を解くための基礎となる,行列の積の数値計算法について理解し,プログラムを作成できる。
7週 行列と連立方程式(2)ガウスの消去法 連立方程式を解くためにの手法であるガウスの消去法について理解し,プログラムを作成できる。
8週 課題演習(1) 課題を通して,これまでに学んだ数値計算法を応用して,工学的諸問題を解決できる。
2ndQ
9週 最小二乗法(1)直線による近似 測定データなどを関数で近似する最小二乗法に関して,直線による近似法ついて理解し,プログラムを作成できる。
10週 最小二乗法(2)指数関数による近似 測定データなどを関数で近似する最小二乗法に関して,指数関数による近似法ついて理解し,プログラムを作成できる。
11週 最小二乗法(3)多項式による近似 測定データなどを関数で近似する最小二乗法に関して,多項式による近似法ついて理解し,プログラムを作成できる。
12週 微分方程式の数値解法(1)オイラー法 微分方程式の数値解法に関して,オイラー法について理解し,プログラムを作成できる。
13週 微分方程式の数値解法(2)ルンゲ・クッタ法 微分方程式の数値解法に関して,ルンゲ・クッタ法について理解し,プログラムを作成できる。
14週 微分方程式の数値解法(3)高階微分方程式の数値解法 微分方程式の数値解法に関して,高階微分方程式の数値解法について理解し,プログラムを作成できる。
15週 課題演習(2) 課題を通して,これまでに学んだ数値計算法を応用して,工学的諸問題を解決できる。
16週

評価割合

定期試験課題レポート小テスト合計
総合評価割合404020100
基礎的能力0000
専門的能力404020100
分野横断的能力0000