到達目標
(1)電気エネルギーと他のエネルギーとの相互変換について効率とともに説明できる。
(2)水力発電の基礎的な設備の説明ができ、理論水力や比速度などの基本的な計算ができる。
(3)火力発電の基本的な熱サイクルや基礎的な設備を説明でき、熱効率などの基本的な計算ができる。
(4)原子力発電の原理を理解し、代表的な原子炉の発電原理を説明することができる。
(5)風力発電、太陽光発電の基本的な原理が説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 電気エネルギーと他のエネルギーとの相互変換について効率とともに十分に説明できる。 | 電気エネルギーと他のエネルギーとの相互変換について効率とともに説明できる。 | 電気エネルギーと他のエネルギーとの相互変換について説明できない。 |
評価項目2 | 水力発電について基礎的な原理を十分に説明でき、基本的な計算を十分に行うことができる。 | 水力発電について基礎的な原理の説明ができ、基本的な計算を行うことができる。 | 水力発電について基礎的な原理の説明ができず、基本的な計算を行うことができない。 |
評価項目3 | 火力発電について基礎的な原理を十分に説明でき、基本的な計算を十分に行うことができる。 | 火力発電について基礎的な原理の説明ができ、基本的な計算を行うことができる。 | 火力発電について基礎的な原理の説明ができず、基本的な計算を行うことができない。 |
評価項目4 | 原子力発電について基礎的な原理を十分に説明でき、基本的な計算を十分に行うことができる。 | 原子力発電について基礎的な原理の説明ができ、基本的な計算を行うことができる。 | 原子力発電について基礎的な原理の説明ができず、基本的な計算を行うことができない。 |
評価項目5 | 風力、太陽光発電について基礎的な原理を十分に説明でき、基本的な計算を十分に行うことができる。 | 風力、太陽光発電について基礎的な原理の説明ができ、基本的な計算を行うことができる。 | 風力、太陽光発電について基礎的な原理の説明ができず、基本的な計算を行うことができない。 |
学科の到達目標項目との関係
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(1) 専門工学(工学(融合複合・新領域)における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする)の知識と能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(4) (工学)技術者が経験する実務上の問題点と課題を解決し,適切に対応する基礎的な能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
学習目標 Ⅱ 実践性
学科目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および電気磁気学,電気回路などを通して,工学の基礎知識と応用力を身につける。
本科の点検項目 D-ⅳ 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識を専門分野の工学的問題解決に応用できる
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,エネルギー・制御関連科目,エレクトロニクス関連科目,情報通信関連科目などを通して,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける。
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる
学校目標 H(社会と時代が求める技術) 社会や時代が要求する技術を工夫,開発,システム化できる創造力,デザイン能力,総合力を持った技術を身につける
学科目標 H(社会と時代が求める技術) 電気電子セミナー,卒業研究などを通して,社会や時代が要求する技術を工夫,開発,システム化できる創造力,デザイン能力,総合力を持った技術を身につける。
本科の点検項目 H-ⅰ 専門とする分野について,社会が要求する技術課題を認識できる
教育方法等
概要:
人類が高度な文明を維持していくために必要な電気エネルギーが、他のエネルギーから変換される過程について理解し、関係する理論を修得する。具体的には第2種電気主任技術者試験に出題される水準の問題解決能力を養成する。
授業の進め方・方法:
物理、化学の知識を前提として授業を進める。適宜、演習を行うので電卓を使用することもある。また、いくつかの授業項目に関して課題の提示するので、自学自習により取り組むこと。また,評価は定期試験40%,達成度確認40%,課題20%の割合で行う。なお,評価が60点未満の学生に対して再試験を実施することがあるが,この場合の評価は60点を上限とする。
注意点:
電卓を持参のこと。60時間の自学自習を求める。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
全体概要の説明 |
エネルギーの生成源や電気エネルギーの特徴と歴史について理解する。
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2週 |
水力発電(概要、水力学) |
水力発電の概要について理解し、水頭によるエネルギーの取り扱いやベルヌーイの定理を理解する。
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3週 |
水力発電(理論水力) |
流量と落差から理論水力を求める方法を理解する。
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4週 |
水力発電(比速度) |
比速度をベースとした回転速度の設計方法を理解する。
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5週 |
水力発電(各種設備) |
ダムや水車、調速機などの書く出設備について理解する。
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6週 |
火力発電(概要、熱力学) |
火力発電の概要を理解し、火力発電の基礎となる熱力学について理解する。
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7週 |
火力発電(熱サイクル①) |
ランキンサイクルについて理解する。
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8週 |
火力発電(熱サイクル②) |
効率向上のための再生サイクルや再熱サイクルを理解する。
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4thQ |
9週 |
火力発電(各種設備) |
ボイラ、タービンに代表される火力発電の各種設備を理解する。
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10週 |
火力発電(熱効率計算) |
燃料消費量と発電電力量から熱効率を計算する方法を理解する。
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11週 |
火力発電(コンバインドサイクル発電) |
新設の主流となっているコンバインドサイクル発電方式について理解する。
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12週 |
原子力発電(概要、核分裂) |
原子力発電の概要について理解し、核分裂による質量欠損から発生エネルギーを求める方法を理解する。
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13週 |
原子力発電(構成要素) |
原子燃料や減速材といった原子炉の構成要素について、役割と使用される材料を理解する。
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14週 |
原子力発電(代表的な炉形式) |
PWRとBWRについて構成を理解する。
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15週 |
太陽光発電と風力発電 |
太陽光発電と風力発電の原理を理解し、設備規模と発電電力の関係について大まかな計算ができる。
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16週 |
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評価割合
| 定期試験 | 達成度確認 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 40 | 20 | 100 |
評価項目1 | 8 | 8 | 4 | 20 |
評価項目2 | 8 | 8 | 4 | 20 |
評価項目3 | 8 | 8 | 4 | 20 |
評価項目4 | 8 | 8 | 4 | 20 |
評価項目5 | 8 | 8 | 4 | 20 |