メカトロニクス

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 メカトロニクス
科目番号 A5-0270 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 前期:0 後期:2
教科書/教材 「教科書」草間秀俊、佐藤和郎、一色尚次、阿武芳郎 著 「機械工学概論 第3版」理工学社 / 「参考書」J.E.ゴードン著、土井恒成訳「強さの秘密~なぜあなたは床を突き抜けて落ちないか~」丸善, Stephen A. Wainwright: “Axis And Circumference-The Cylindrical Shape of Plants and Animals, ”Harvard University Press, 1988, ヘンク・テネケス著、高橋健次訳「鳥と飛行機どこがちがうか 飛行の科学入門」草思社, 都筑卓司著「マックスウェルの悪魔」講談社ブルーバックス
担当教員 佐々木 大地

到達目標

1. 機械、機械製図、機械要素についての基礎知識を持ち、概説することができる。
2. 応力、ひずみの概念が理解できる。材料に引張り、ねじり、曲げが加わったときの、応力・ひずみの簡単な計算ができる。
3. 流体の静力学の計算ができる。非圧縮性完全流体における基礎式(連続の式、ベルヌーイの定理、運動量保存)を理解し、これらを用いて流体の
動力学 の計算ができる。
4. 熱とエネルギーとの変換法則(熱力学の第一法則、第二法則)について理解でき、状態方程式を用いて、気体の体積、圧力、温度を算出できる。熱機関
について概説できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
機械、機械製図、機械要素についての基礎知識を持ち、概説することができる。機械、機械製図、機械要素についての基礎知識を持ち、詳細に概説することができる。機械、機械製図、機械要素についての基礎知識を持ち、概説することができる。機械、機械製図、機械要素についての基礎知識を持ち、概説することができない。
応力、ひずみの概念が理解できる。応力、ひずみの概念について詳細に説明できる。応力、ひずみの概念について説明できる。応力、ひずみの概念について説明できない。
材料に引張り、ねじり、曲げが加わったときの、応力・ひずみの簡単な計算ができる。材料に引張り、ねじり、曲げが加わったときの、応力・ひずみの複雑な計算ができる。材料に引張り、ねじり、曲げが加わったときの、応力・ひずみの簡単な計算ができる。材料に引張り、ねじり、曲げが加わったときの、応力・ひずみの簡単な計算ができない。
流体の静力学の計算ができる。非圧縮性完全流体における基礎式(連続の式、ベルヌーイの定理、運動量保存)を理解し、これらを用いて流体の動力学の計算ができる。流体の静力学の複雑な計算ができる。非圧縮性完全流体における基礎式(連続の式、ベルヌーイの定理、運動量保存)を理解し、これらを用いて流体の動力学の複雑な計算ができる。流体の静力学の計算ができる。非圧縮性完全流体における基礎式(連続の式、ベルヌーイの定理、運動量保存)を理解し、これらを用いて流体の動力学の計算ができる。流体の静力学の計算ができなし。非圧縮性完全流体における基礎式(連続の式、ベルヌーイの定理、運動量保存)を理解できず、これらを用いて流体の動力学の計算ができない。
熱とエネルギーとの変換法則(熱力学の第一法則、第二法則)について理解でき、状態方程式を用いて、気体の体積、圧力、温度を算出できる。熱とエネルギーとの変換法則(熱力学の第一法則、第二法則)について深く理解でき、状態方程式を用いて、気体の体積、圧力、温度を算出できる。熱とエネルギーとの変換法則(熱力学の第一法則、第二法則)について理解でき、状態方程式を用いて、気体の体積、圧力、温度を算出できる。熱とエネルギーとの変換法則(熱力学の第一法則、第二法則)について理解できず、状態方程式を用いて、気体の体積、圧力、温度を算出できない。
熱機関について概説できる。熱機関について詳細に概説できる。熱機関について概説できる。熱機関について概説できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(1) 専門工学(工学(融合複合・新領域)における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする)の知識と能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
学習目標 Ⅱ 実践性
学校目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識と応用力を身につける
学科目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および電気磁気学,電気回路などを通して,工学の基礎知識と応用力を身につける。
本科の点検項目 D-ⅳ 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識を専門分野の工学的問題解決に応用できる
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,エネルギー・制御関連科目,エレクトロニクス関連科目,情報通信関連科目などを通して,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける。
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる

教育方法等

概要:
ものを作る上で, 最小限必要な機械工学の基礎知識を一通り学ぶ。特に機械工学のうち, 設計に直接かかわる「機械設計」の分野, および三大力学と呼ばれる「材料力学」, 「流体力学」, 「熱力学」の分野を中心に, これらの基本概念を明らかにし, 実際の機械設計にどのように用いられているのかを習得する。
授業の進め方・方法:
授業は板書を中心にすすめるが, 理解を深めるための簡単な実験等も予定している。
低学年における数学, 物理の基礎が知識となる。関数電卓を用意すること。
成績は試験45%, 達成度確認45%, 平素の学習状況(課題・演習等10%)として評価する。合格点は60点以上である。
再試験は実施することがある。
注意点:
毎授業終わりに配布するその日の授業内容理解度調査のための簡単な演習課題に取り組むこと。演習課題は添削後, 目標が達成されていることを確認し, 返却します。目標が達成されていない場合には, 再提出を求めます。演習課題の8割以上を提出することが必要です。
授業で配布される演習課題・予習により自学自習に取り組むこと(30時間の自学自習が必要です)。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 イントロダクション
メカトロニクスとは
メカトロニクスの概念を説明できる。
2週 機械とは何か 機械とそうでないもの(道具, 構造物など)を正しく分類でき, それらの概念が正しく説明できる。
3週 製図と規格(1) 機械製図に必要な最低限の基礎知識が習得できる。安全率, フェールセーフ設計の概念が理解できる。
4週 製図と規格(1) 機械製図に必要な最低限の基礎知識が習得できる。安全率, フェールセーフ設計の概念が理解できる。
5週 機械要素①(機械要素とは, ねじ)(1) 機械製図に必要な最低限の機械要素のうち, ねじ, ばね, 摩擦車, 歯車についての基本知識が習得できる。
6週 機械要素①(機械要素とは, ねじ)(2) 機械製図に必要な最低限の機械要素のうち, ねじ, ばね, 摩擦車, 歯車についての基本知識が習得できる。
7週 機械要素①(機械要素とは, ねじ)(3) 機械製図に必要な最低限の機械要素のうち, ねじ, ばね, 摩擦車, 歯車についての基本知識が習得できる。
8週 達成度確認(1)
2ndQ
9週 機械要素②(ばね, 摩擦車, 歯車)(1) 機械要素のうち, ねじ, ばね, 摩擦車, 歯車についての基本知識が習得できる。
10週 機械要素②(ばね, 摩擦車, 歯車)(2) 機械要素のうち, ねじ, ばね, 摩擦車, 歯車についての基本知識が習得できる。
11週 機械要素②(ばね, 摩擦車, 歯車)(3) 機械要素のうち, ねじ, ばね, 摩擦車, 歯車についての基本知識が習得できる。
12週 応力とひずみ, フックの法則(1) 材料の強度計算に必要な概念である応力, ひずみについて理解できる。
13週 引張り・圧縮, せん断 材料に加わる力の種類(引張り・圧縮, せん断, ねじり, 曲げ)に応じて, その材料の強度計算が正しくできる。
14週 丸棒のねじり 材料に加わる力の種類(引張り・圧縮, せん断, ねじり, 曲げ)に応じて, その材料の強度計算が正しくできる。
15週 梁の曲げ 材料に加わる力の種類(引張り・圧縮, せん断, ねじり, 曲げ)に応じて, その材料の強度計算が正しくできる。
16週
後期
3rdQ
1週 流体の静力学 理想流体と実在流体の概念が理解できる。
2週 連続の式(1) 理想流体における基礎式である連続の式、ベルヌーイの定理、運動量保存則が理解でき、これらの式を用いて流れ葉の簡単な計算が正しくできる。
3週 連続の式(2) 理想流体における基礎式である連続の式、ベルヌーイの定理、運動量保存則が理解でき、これらの式を用いて流れ葉の簡単な計算が正しくできる。
4週 ベルヌーイの定理(1) 理想流体における基礎式である連続の式、ベルヌーイの定理、運動量保存則が理解でき、これらの式を用いて流れ葉の簡単な計算が正しくできる。
5週 ベルヌーイの定理(2) 理想流体における基礎式である連続の式、ベルヌーイの定理、運動量保存則が理解でき、これらの式を用いて流れ葉の簡単な計算が正しくできる。
6週 運動量の保存(1) 理想流体における基礎式である連続の式、ベルヌーイの定理、運動量保存則が理解でき、これらの式を用いて流れ葉の簡単な計算が正しくできる。
7週 粘性流体の流れ 粘性流体の概念が理解できる。
8週
達成度確認(2)
4thQ
9週 温度と熱平衡, 比熱 熱エネルギーを仕事として利用するために必要な概念について習得する。熱エネルギーから他のエネルギーへの変換を支配する法則について理解し、簡単なサイクルの計算ができる。
10週 ボイル・シャルルの法則, 状態方程式 熱エネルギーを仕事として利用するために必要な概念について習得する。熱エネルギーから他のエネルギーへの変換を支配する法則について理解し、簡単なサイクルの計算ができる。
11週 熱力学の第一法則(1) 熱エネルギーを仕事として利用するために必要な概念について習得する。熱エネルギーから他のエネルギーへの変換を支配する法則について理解し、簡単なサイクルの計算ができる。
12週 熱力学の第一法則(2) 熱エネルギーを仕事として利用するために必要な概念について習得する。熱エネルギーから他のエネルギーへの変換を支配する法則について理解し、簡単なサイクルの計算ができる。
13週 理想気体の状態変化 熱エネルギーを仕事として利用するために必要な概念について習得する。熱エネルギーから他のエネルギーへの変換を支配する法則について理解し、簡単なサイクルの計算ができる。
14週 熱力学の第二法則, カルノーサイクル(1) 熱エネルギーを仕事として利用するために必要な概念について習得する。熱エネルギーから他のエネルギーへの変換を支配する法則について理解し、簡単なサイクルの計算ができる。
15週 熱力学の第二法則, カルノーサイクル(2) 熱エネルギーを仕事として利用するために必要な概念について習得する。熱エネルギーから他のエネルギーへの変換を支配する法則について理解し、簡単なサイクルの計算ができる。
16週

評価割合

試験達成度確認演習・課題合計
総合評価割合454510100
基礎的能力0000
専門的能力0000
分野横断的能力454510100