到達目標
(1)送電線を電気回路としてモデル化することができ、送電における無効電力の役割を説明できる。
(2)電力システムを構成する要素機器について理解し、動作を説明することができる。
(3)送電線事故発生時の電圧や電流を計算できる。
(4)電力品質と電力システムの運用について説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 送電線を電気回路としてモデル化することができ、送電における無効電力の役割を十分に説明できる。 | 送電線を電気回路としてモデル化することができ、送電における無効電力の役割を説明できる。 | 送電線を電気回路としてモデル化することができない。 |
評価項目2 | 電力システムを構成する要素機器について理解し、動作を詳しく説明することができる。 | 電力システムを構成する要素機器について理解し、動作を説明することができる。 | 電力システムを構成する要素機器について、説明することができない。 |
評価項目3 | 送電線事故発生時の電圧や電流を計算でき、計算方法を十分に理解している。 | 送電線事故発生時の電圧や電流を計算できる。 | 送電線事故発生時の電圧や電流を計算できない。 |
評価項目4 | 電力品質と電力システムの運用について十分に説明できる。 | 電力品質と電力システムの運用について説明できる。 | 電力品質と電力システムの運用について説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(1) 専門工学(工学(融合複合・新領域)における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする)の知識と能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(4) (工学)技術者が経験する実務上の問題点と課題を解決し,適切に対応する基礎的な能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
学習目標 Ⅱ 実践性
学校目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識と応用力を身につける
学科目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および電気磁気学,電気回路などを通して,工学の基礎知識と応用力を身につける。
本科の点検項目 D-ⅳ 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識を専門分野の工学的問題解決に応用できる
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,エネルギー・制御関連科目,エレクトロニクス関連科目,情報通信関連科目などを通して,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける。
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる
教育方法等
概要:
エネルギーとしての電力を発電所から需要家まで伝送するために必要な電気工作物の構成と運用に関する知識と技術について理解を深め、第2種電気主任技術者試験相当の問題解決能力を修得する。
授業の進め方・方法:
物理、電磁気学、電気回路、電気機器、電気電子計測の知識を前提として授業を進める。問題演習を適宜取り入れるため、電卓を使用することもある。また,評価は定期試験40%,達成度確認40%,課題20%の割合で行う。なお,評価が60点未満の学生に対して再試験を実施することがあるが,この場合の評価は60点を上限とする。
注意点:
電卓を持参すること。60時間の自学自習を求める。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
概要説明 |
電力システムの構成と交流方式の採用理由を理解する。
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2週 |
電気方式 |
単相2線式、単相3線式、三相3線式での電圧降下や電力損失の違いを理解する。
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3週 |
送電線の線路定数① |
往復2導体の送電線路について抵抗、インダクタンスの導出方法を理解する。
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4週 |
送電線の線路定数② |
往復2導体の送電線路について静電容量の導出方法を理解し、三相の場合に拡張できる。
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5週 |
送電線の等価回路① |
短距離および中距離送電線を電気回路としてモデル化する。四端子定数の導出およびベクトル図の描き方を理解する。
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6週 |
送電線の等価回路② |
中距離および長距離送電線を電気回路としてモデル化する。長距離送電線の分布定数回路としてのモデル化を理解する。
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7週 |
送電電力と電力円線図 |
定電圧送電の維持に必要な条件の把握に便利な電力円線図の導出方法を理解する。
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8週 |
調相 |
定電圧送電には無効電力の調整が不可欠であることを理解し、必要な無効電力の計算方法を理解する。
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2ndQ |
9週 |
送電線路の機械的特性 |
送電線のたるみ、張力、実長の計算ができる。また、電柱支線の強度計算を行うことができる。、
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10週 |
架空送電と地中送電、直流送電 |
架空送電線路の構成要素を理解する。また、部分的に直流送電を採用するメリットを理解する。さらに架空と地中方式のそれぞれの特徴を説明できる。
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11週 |
単位法の説明と簡易法による故障計算 |
単位法を用いる利点と計算方法を理解する。また、簡易法による故障計算を理解する。
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12週 |
対称座標法による故障計算① |
三相不平衡故障を取り扱うために不可欠な対称座標法を理解する。
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13週 |
対称座標法による故障計算② |
対称座標法による一線地絡故障の計算ができる。
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14週 |
中性点接地方式 |
中性点接地方式によって事故時の電圧上昇が異なることを理解し、電圧階級毎に適した方式を理解する。
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15週 |
電力品質と電力システムの経済運用 |
電圧や周波数、停電頻度、高調波の許容範囲と制御方法を理解する。また、電力システムの経済運用について理解する。
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16週 |
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評価割合
| 定期試験 | 達成度確認 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 40 | 20 | 100 |
評価項目1 | 10 | 10 | 5 | 25 |
評価項目2 | 10 | 10 | 5 | 25 |
評価項目3 | 10 | 10 | 5 | 25 |
評価項目4 | 10 | 10 | 5 | 25 |