到達目標
1.ミクロ的な見地から半導体の結晶構造や材料精製法,結晶成長法などを学習し,材料科学の基礎知識を得る.
2.一般的な半導体素子についてその作製方法を理解し,専門分野の基礎知識を得る.
3.半導体工学分野に関連した英文演習課題に関して,外国文書の理解や,簡単なコミュニケーションのための基礎能力を身につけることができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 半導体材料を扱う上でその基礎となる,結晶構造や材料精製法,結晶成長法等について,具体例を挙げて説明できる. | 半導体材料を扱う上でその基礎となる,結晶構造や材料精製法,結晶成長法等について,概説できる. | 半導体材料を扱う上でその基礎となる技術について説明できない. |
評価項目2 | 半導体素子の具体的な製造方法を挙げ,そのしくみや特徴,問題点等について説明できる. | 半導体素子の具体的な製造方法を挙げ,そのしくみと特徴について説明できる. | 半導体素子の具体的な製造方法を挙げることができない. |
評価項目3 | 半導体工学分野に関連した英文演習課題を解き,その内容を説明することができる. | 半導体工学分野に関連した英文演習課題を解くことができる. | 半導体工学分野に関連した英文演習課題を解くことができない. |
学科の到達目標項目との関係
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(1) 専門工学(工学(融合複合・新領域)における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする)の知識と能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
学習目標 Ⅰ 人間性
学習目標 Ⅱ 実践性
学習目標 Ⅲ 国際性
学校目標 C(コミュニケーション) 日本語で記述,発表,討論するプレゼンテーション能力と国際的な場でコミュニケーションをとるための語学力の基礎能力を身につける
本科の点検項目 C-ⅳ 英文を正しく読解し,その内容を日本語で説明できる
学校目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識と応用力を身につける
学科目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および電気磁気学,電気回路などを通して,工学の基礎知識と応用力を身につける。
本科の点検項目 D-ⅳ 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識を専門分野の工学的問題解決に応用できる
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,エネルギー・制御関連科目,エレクトロニクス関連科目,情報通信関連科目などを通して,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける。
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる
教育方法等
概要:
第3,4学年に履修した電子デバイスⅠ・Ⅱの知識を基礎とし,半導体材料の評価方法や素子加工技術を中心に学習する.固体物理の基礎をなす結晶構造,格子欠陥などについて講義した後,代表的な半導体材料処理・加工技術,単結晶作製および素子作製技術に関する学習を行う.
授業の進め方・方法:
講義は座学中心で行い,教科書以外に適宜ビデオ教材や英文プリントなども活用する.
授業計画に対する到達目標に示した内容に関する試験及び自学自習で努めた演習・課題レポート等で総合的に達成度を評価する.
割合は,学期末試験:50%,達成度確認小テスト:30%,演習・課題レポート:20%とし,合格点は60点以上である.
注意点:
第3,4学年の電子デバイスⅠ・Ⅱの学習内容についてよく復習すること.
授業で課される演習・課題レポートは自学自習時間等を活用し,取り組むこと(60時間の自学自習を必要とする).
演習・課題等は添削し,目標が達成されていることを確認後,返却する.目標が達成されていない場合には,再提出を求めることもある.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
結晶構造と結晶欠陥(1) |
原子同士の結合(特に共有結合)と結晶構造の基本形について説明できる.
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2週 |
結晶構造と結晶欠陥(2) |
ミラー指数および結晶欠陥の種類や効果について説明できる.
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3週 |
結晶構造の評価方法 |
結晶構造の評価方法とその原理(ブラッグ回折)について説明できる.
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4週 |
材料精製技術と結晶成長法 |
半導体材料の精製方法や単結晶化技術について説明できる.
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5週 |
不純物分析法 |
材料中の不純物原因やそれらの分析方法について説明できる.
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6週 |
半導体材料の基礎物性評価方法 |
半導体材料における電気物性等の評価方法について説明できる.
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7週 |
半導体素子作製技術 |
半導体ICの分類や特徴について説明できる.
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8週 |
薄膜作製技術と真空技術 |
各種薄膜材料作製技術の種類や原理,特徴および真空技術の必要性について説明できる.
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4thQ |
9週 |
半導体デバイス作製法(1) |
半導体集積回路の設計工程,製造工程それぞれの概要について説明できる.
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10週 |
半導体デバイス作製法(2) |
半導体集積回路製造工程における,前工程の概要について説明できる.
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11週 |
半導体デバイス作製法(3) |
半導体集積回路製造工程における,後工程,検査・選別工程の概要について説明できる.
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12週 |
半導体産業の現状 |
半導体メーカー,シリコンメーカーの現状について概説できる.
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13週 |
次世代半導体材料 |
次世代のMOSFETやメモリを例に,それらの特徴について説明できる.
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14週 |
ナノテクノロジー |
ナノテクノロジーの概要と位置づけについて概説できる.
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15週 |
専門英文演習 |
半導体工学分野に関係する英文問題を解くことができる.
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16週 |
学期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 学期末試験 | 小テスト | 演習・課題 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 30 | 20 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 10 | 0 | 0 | 20 |
専門的能力 | 40 | 20 | 20 | 0 | 80 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |