通信工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 通信工学Ⅱ
科目番号 A5-0520 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:3
教科書/教材 教科書:佐藤正志,藤井健作他共著「情報通信工学」株式会社朝倉書店、教材:B.P.Lathi:”Modern Digital and Analog Communication Systems”,OxfordUnivPr
担当教員 奈須野 裕

到達目標

1)各種基本的ディジタル通信方式を理解し,他の方式についても応用できる.
2)技術進展が急速であるディジタル伝送方式について理解し,実際の応用例について説明できる.
3)スペクトル拡散通信方式について理解し,実際の応用例について説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ディジタル通信方式及びAD変換について正しく説明できるディジタル通信方式及びAD変換について概要を説明できるディジタル通信方式及びAD変換について概要を説明できない
評価項目2スペクトル拡散通信方式について特徴や用途を正しく説明できるスペクトル拡散通信方式について特徴や用途を概要を説明できるスペクトル拡散通信方式について特徴や用途を概要を説明できない

学科の到達目標項目との関係

JABEE基準1 学習・教育到達目標 (c) 数学及び自然科学に関する知識とそれらを応用できる能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(1) 専門工学(工学(融合複合・新領域)における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする)の知識と能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
学習目標 Ⅱ 実践性
学校目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識と応用力を身につける
学科目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および電気磁気学,電気回路などを通して,工学の基礎知識と応用力を身につける。
本科の点検項目 D-ⅳ 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識を専門分野の工学的問題解決に応用できる
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,エネルギー・制御関連科目,エレクトロニクス関連科目,情報通信関連科目などを通して,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける。
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる

教育方法等

概要:
急速な進歩を遂げている電気通信技術について,基本的事項や原理および最新の応用技術について理解し,高度な通信技術に対応できるための基礎を修得できることを目的とした授業を行う.
授業の進め方・方法:
高度情報化社会を支え,また急速な進歩を遂げている電気通信技術について,基本的事項や原理および最新の応用技術について理解し,高度な通信技術に対応できるための基礎を修得できることを目的とし,そのために第4学年の続きとしてPCM,およびディジタル通信方式について教授し,その後通信情報の応用技術であるディジタル伝送とスペクトル拡散通信について最新の技術を習得する.試験60%,達成度評価40%の割合で評価する.合格点は60点以上である.評価が60点に満たない者には,再試験を実施する場合がある.
注意点:
4年生までに習得した微分積分,確率,通信工学Ⅰ等を前提とする.そのため,これらの教科書の例題を含め自学習により解答し,試験や達成度評価に備えること. 自学自習時間として,日常の授業のための予習復習時間,理解を深めるための復習予習,および各試験の準備のための現況時間60時間を総合したのもとする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.パルス変調
 1-1. 標本化定理
 1-2. パルス振幅変調,パルス符号変調
 1-3. 量子化雑音
アナログ量をディジタル量に変換するパルス変調の理論的根拠である標本化定理を導くことができる.
PCMの原理,量子化雑音の原理を理解し,SN比の計算ができる.
2週 同上 同上
3週 同上 同上
4週 同上 同上
5週 2.波形符号化方式
 2-1. パルス符号変調
 2-2. 圧縮と伸長
 2-3. デルタ変調
各種のディジタル変調の意味,原理を理解し,各種変調方式の変調,復調の原理を説明できる.
6週 同上 同上
7週 同上 同上
8週 同上 同上
2ndQ
9週 3.ディジタル伝送方式
3-1. 基底帯域伝送
3-2. 搬送波伝送
3-3. 多重化

ディジタル伝送の方式,伝送効率を上げるための多重化についての各種方式について理解し説明できる.
10週 同上 同上
11週 同上 同上
12週 4.スペクトル拡散通信
 4-1. 拡散方式
4-2. 同期方式
4-3. 特徴と応用
携帯電話や超遠距離衛星通信及びレーダーに使用されるスペクトル拡散通信について基礎的な原理と応用例について理解し説明できる.
13週 同上 同上
14週 同上 同上
15週 同上 同上
16週

評価割合

試験達成度評価合計
総合評価割合6040100
基礎的能力10515
専門的能力503585