到達目標
1.パワエレがどのような分野でどのような目的で適用されているかを理解し,事例を挙げて説明することができる。
2.パワー半導体デバイスの種類と特性について理解し,主な特徴を説明できる。
3.パワー半導体デバイスの損失計算と冷却計算をすることができる。
4.ひずみ波に関しての高調波計算方法や主要指標(実効値,ひずみ率,波形率,平均値など)について理解し,具体的な波形について計算することができる。
5.代表的な回路の動作原理について理解し,波形を描いて説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | パワエレがどのような分野でどのような目的で適用されているかを教科書を見ずに事例を挙げて説明できる。 | パワエレがどのような分野でどのような目的で適用されているかを教科書を見れば事例を挙げて説明できる。 | パワエレがどのような分野でどのような目的で適用されているかを説明できない。 |
評価項目2 | パワー半導体デバイスの種類と特性について教科書を見ずに説明できる。 | パワー半導体デバイスの種類と特性について教科書を見ながら説明できる。 | パワー半導体デバイスの種類と特性について説明できない。 |
評価項目3 | パワー半導体デバイスの損失計算と冷却計算を教科書を見ずに計算することができる。 | パワー半導体デバイスの損失計算と冷却計算を教科書を見ながら計算することができる。 | パワー半導体デバイスの損失計算と冷却計算をすることができない。 |
評価項目4 | ひずみ波に関しての高調波計算方法や主要指標(実効値,ひずみ率,波形率,平均値など)について理解し,具体的な波形について教科書を見ずに計算することができる。 | ひずみ波に関しての高調波計算方法や主要指標(実効値,ひずみ率,波形率,平均値など)について理解し,具体的な波形について、教科書を見ながら計算することができる。 | ひずみ波に関しての高調波計算や主要指標(実効値,ひずみ率,波形率,平均値など)について計算することができない。 |
評価項目5 | 代表的な回路の動作原理について理解し,教科書を見ずに波形を描いて説明できる。 | 代表的な回路の動作原理について理解し,教科書を見ながら波形を描いて説明できる。 | 代表的な回路の動作原理について説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(1) 専門工学(工学(融合複合・新領域)における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする)の知識と能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(2) いくつかの工学の基礎的な知識・技術を駆使して実験を計画・遂行し,データを正確に解析し,工学的に考察し,かつ説明・説得する能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(3) 工学の基礎的な知識・技術を統合し,創造性を発揮して課題を探求し,組み立て,解決する能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(4) (工学)技術者が経験する実務上の問題点と課題を解決し,適切に対応する基礎的な能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
学習目標 Ⅱ 実践性
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,エネルギー・制御関連科目,エレクトロニクス関連科目,情報通信関連科目などを通して,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける。
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる
学校目標 H(社会と時代が求める技術) 社会や時代が要求する技術を工夫,開発,システム化できる創造力,デザイン能力,総合力を持った技術を身につける
学科目標 H(社会と時代が求める技術) 電気電子セミナー,卒業研究などを通して,社会や時代が要求する技術を工夫,開発,システム化できる創造力,デザイン能力,総合力を持った技術を身につける。
本科の点検項目 H-ⅰ 専門とする分野について,社会が要求する技術課題を認識できる
教育方法等
概要:
本授業を通じて,身近なところから社会インフラに至るまでパワーエレクトロニクスが多くの分野において貢献している技術であることを学ぶ。
授業の進め方・方法:
パワーエレクトロニクス技術の必要性,適用分野および効果について学び,キーコンポーネントであるパワー半導体デバイスの特徴や冷却設計法,さらにはこのデバイスを使用した電力変換回路の動作原理や高調波計算法など実務的な手法について習得する。
到達目標に示した内容に関する学期末試験、達成度確認と自学自習の成果物である演習課題で総合的に達成度を評価する。
割合は、学期末試験40%、達成度確認40%、演習課題20%とし、合格点は60点以上である。再試験は実施することがある。
注意点:
教科書,関数電卓を準備すること。電子物性,電気回路(特に過渡現象)および応用数学(特にフーリエ解析)で学んだ知識を前提とするのでよく復習しておくこと。パソコンを用いた回路解析ツールの使用方法について演習を行うので,以降の回路動作の理解を深めるための補助ツールとして利用すること。
授業項目毎に配布する演習課題に自学自習により取り組むこと。自学自習は23時間を必要とする。演習課題は添削後,目標が達成されていることを確認し返却する。目標が達成されていない場合には再提出を求める。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス 1.パワーエレクトロニクスの基礎(1) ・応用分野と適用効果 |
パワエレの応用分野と適用の狙いについて理解し,事例を挙げて説明できる。
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2週 |
1.パワーエレクトロニクスの基礎(2) ・電力変換回路の動作原理 |
電力変換回路の動作概要について説明できる。
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3週 |
1.パワーエレクトロニクスの基礎(3) ・ひずみ波形の扱い方 |
高調波解析の手法およびひずみ波に関する指標について理解し,具体的な波形について計算することができる。
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4週 |
1.パワーエレクトロニクスの基礎(4) ・回路解析ツールの使い方 |
回路解析ツールを使うことができる。
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5週 |
2.パワー半導体デバイス(1) ・各種デバイスの動作と特徴比較 |
デバイスの種類とその動作・特徴を説明することができる。
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6週 |
2.パワー半導体デバイス(2) ・素子損失と冷却設計 |
デバイスの損失計算や冷却設計の考え方を理解し,計算することができる。
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7週 |
3.整流回路(1) ・単相半波整流回路 |
単相半波整流回路の動作原理を説明できる。
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8週 |
3.整流回路(2) ・単相全波整流回路 |
単相全波整流回路の動作原理を説明できる。
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4thQ |
9週 |
3.整流回路(3) ・三相全波整流回路 |
三相全波整流回路の動作原理を説明できる。
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10週 |
4.DC-DC変換回路(1) ・昇圧チョッパ回路 |
昇圧チョッパ回路の動作原理を理解し,入出力間の関係式を用いて具体的な回路計算ができる。
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11週 |
4.DC-DC変換回路(2) ・降圧チョッパ回路 |
降圧チョッパ回路の動作原理を理解し,入出力間の関係式を用いて具体的な回路計算ができる。
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12週 |
4.DC-DC変換回路(3) ・昇降圧チョッパ回路 |
昇降圧チョッパ回路の動作原理を理解し,入出力間の関係式を用いて具体的な回路計算ができる。
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13週 |
5.インバータ回路(1) ・方形波インバータ |
方形波インバータの動作原理を理解し,説明することができる。
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14週 |
5.インバータ回路(2) ・パルス幅変調(PWM)インバータ |
パルス幅変調(PWM)インバータの動作原理を理解し,説明することができる。
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15週 |
6.パワーエレクトロニクスの応用事例 ・電動機制御への応用 ・電力調整への応用 |
パワーエレクトロニクスの応用事例について理解説明できる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 学期末試験 | 達成度確認 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 40 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 10 | 0 | 0 | 0 | 5 | 25 |
専門的能力 | 30 | 30 | 0 | 0 | 0 | 15 | 75 |