ソフトウェア工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 ソフトウェア工学Ⅰ
科目番号 117037 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:3
教科書/教材 (教科書)小泉寿男・辻 秀一・吉田幸二・中島 毅 著「ソフトウェア開発」オーム社 (参考図書)川村一樹 著「ソフトウェア工学入門」近代科学社 國友義久 著「効果的プログラム開発技法」近代科学社 千葉雅弘監修「かんたんUML」翔泳社 OBJECT MANAGEMENT GROUP: "UML 2.0 Superstructure Specification" http://www.omg.org/ Len Base, Paul Clements, Rick Kazman:"Software Architecture in Practice (Sei Series in Software Engineering)"Addison-Wesley Pub (Sd), 2003 「情報セキュリティ白書2016」,(独)情報処理推進機構 (講義及び試験の内容水準確認のための参考資料)情報処理技術者試験 IPA セキュアプログラミング講座 本位田真一他著「オブジェクト指向分析設計」共立出版, 斎藤直樹著「データモデルとRDBMSへの実装」リックテレコム Steve McConnel著,石川勝訳「コードコンプリート」アスキー出版局 OBJECT MANAGEMENT GROUP: "UML 2.0 Superstructure Specification" http://www.omg.org/ Len Base, Paul Clements, Rick Kazman:"Software Architecture in Practice (Sei Series in Software Engineering)"Addison-Wesley Pub (Sd), 2003
担当教員 土居 茂雄

到達目標

1)ソフトウェアの役割・特徴・分類・ライフサイクルなどについて理解し,説明できること.
2)ソフトウェア開発プロセスのモデルなどについて理解し,説明できること.
3)ソフトウェア開発の分析工程における手順や内容および分析技法を理解し,説明できること.
4)ソフトウェアの設計工程における手順や技法を理解し,説明できること.
5)ソフトウェアのテスト工程・テストケース設計・妥当性評価方法・保守について理解し,説明
 できること.
6)オブジェクト指向の考え方・分析・設計・プログラミングについて理解し,説明できること.
7)ソフトウェア再利用の意義・再利用の効果・再利用の手法について理解し,説明できること.
8)ソフトウェア運用時にどのようなリスクが潜んでいるかを理解し説明できること.
9)ソフトウェア運用時のリスクを最小限に抑えるために,設計や運用で対策できる事柄を
理解し説明できること.
10)情報システムやそれに関連する事柄についてそれぞれが意見を述べ,まとめられること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ソフトウェアの役割・特徴・分類・ライフサイクルなどについて適切に説明できるソフトウェアの役割・特徴・分類・ライフサイクルなどについて説明できるソフトウェアの役割・特徴・分類・ライフサイクルなどについて説明できない
評価項目2ソフトウェア開発プロセスのモデルなどについて適切に説明できるソフトウェア開発プロセスのモデルなどについて説明できるソフトウェア開発プロセスのモデルなどについて説明できない
評価項目3ソフトウェア開発の要求分析における手順・内容・分析技法を適切に説明できるソフトウェア開発の要求分析における手順・内容・分析技法を説明できるソフトウェア開発の要求分析における手順・内容・分析技法を説明できない
評価項目4ソフトウェアの設計工程における手順や技法を適切に説明できる ソフトウェアの設計工程における手順や技法を説明できる ソフトウェアの設計工程における手順や技法を説明できない
評価項目5ソフトウェアのテスト工程・テストケース設計・妥当性評価方法・保守について適切に説明できる ソフトウェアのテスト工程・テストケース設計・妥当性評価方法・保守について説明できる ソフトウェアのテスト工程・テストケース設計・妥当性評価方法・保守について説明できない
評価項目6オブジェクト指向の考え方・分析・設計・プログラミングについて適切に説明できる ソフトウェアのテスト工程・テストケース設計・妥当性評価方法・保守について説明できる ソフトウェア再利用の意義・再利用の効果・再利用の手法について説明できない
評価項目7ソフトウェア再利用の意義・再利用の効果・再利用の手法について適切に説明できる ソフトウェア再利用の意義・再利用の効果・再利用の手法について説明できる ソフトウェアの運用時にどのようなリスクが潜んでいるかを説明できない
評価項目8ソフトウェアの運用時にどのようなリスクが潜んでいるかを適切に説明できる ソフトウェアの運用時にどのようなリスクが潜んでいるかを説明できる ソフトウェアの運用時にどのようなリスクが潜んでいるかを説明できない
評価項目9ソフトウェアの運用時のリスクを最小限に抑えるために,設計や運用で対策できる事柄を適切に説明できる ソフトウェアの運用時のリスクを最小限に抑えるために,設計や運用で対策できる事柄を説明できる ソフトウェアの運用時のリスクを最小限に抑えるために,設計や運用で対策できる事柄を説明できない
評価項目10情報システムやそれに関連する事柄についてそれぞれが意見を述べ,適切にまとめられる 情報システムやそれに関連する事柄についてそれぞれが意見を述べ,まとめられる 専門用語の英語⇔日本語のトランスレーションができない
評価項目11専門用語の英語⇔日本語のトランスレーションが適切にできる 情報システムやそれに関連する事柄についてそれぞれが意見を述べ,まとめられる 専門用語の英語⇔日本語のトランスレーションができる

学科の到達目標項目との関係

JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(1) 専門工学(工学(融合複合・新領域)における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする)の知識と能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(4) (工学)技術者が経験する実務上の問題点と課題を解決し,適切に対応する基礎的な能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (g) 自主的,継続的に学習できる能力
学習目標 Ⅱ 実践性
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,情報工学実験,情報通信Ⅰ・Ⅱ,システム工学などを通して,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける.
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる
本科の点検項目 F-ⅱ 実験,演習,研究を通して,課題を認識し,問題解決のための実施計画を立案・実行し,その結果を解析できる
学科目標 H(社会と時代が求める技術) ソフトウェア工学Ⅰ,情報学特論,卒業研究などを通して,社会や時代が要求する技術を工夫,開発,システム化できる創造力,デザイン能力,総合力を持った技術を身につける.
学校目標 H(社会と時代が求める技術) 社会や時代が要求する技術を工夫,開発,システム化できる創造力,デザイン能力,総合力を持った技術を身につける
本科の点検項目 H-ⅰ 専門とする分野について,社会が要求する技術課題を認識できる
学校目標 I(チームワーク) 自身の専門領域の技術者とは勿論のこと,他領域の技術者ともチームを組み,計画的かつ円滑に仕事を遂行できる能力を身につける
学科目標 I(チームワーク) 情報工学実験,学外実習などを通して,自身の専門領域の技術者とは勿論のこと,他領域の技術者ともチームを組み,計画的かつ円滑に仕事を遂行できる能力を身につける.
本科の点検項目 I-ⅰ 共同作業における責任と義務を認識し,計画的かつ円滑に仕事を遂行できる能力を身につける

教育方法等

概要:
ソフトウェアの設計プロセスやそれにまつわる運用方法,情報管理の原則や情報セキュリティの技術的面や運用面を講義します.
授業の進め方・方法:
情報システムの設計開発における作業手順や作業内容,これらに適用される技術・技法を,主として開発者の観点から捉え,講義します.また,実際に用いられている技術トピックも交えながら講義します.これまでに学習したことを実践的に整理するとともに,実務で使用されている代表的な技法を理解し応用できる能力を育成します.また,情報処理実習室でグループディスカッション・調査実習を行います.
達成目標に示す試験,小テスト・レポートを100点法で採点し,中間試験35%,定期試験40%,小テスト・レポート25%の割合で評価します.
成績によっては再試験を行うことがあります.
注意点:
自学自習時間として60時間を考え,本講義項目の達成目標に相当する課題を提示します.
演習課題を自学自習として取り組み,その結果をレポートで提出してください.提出物に不備がある場合は再提出を求めます.
適宜情報処理実習室で実習を行います.ハンドアウトを必要に応じ配布するので,フォルダを持参してください.
レポートの提出期限後の提出は減点の対象となることがあります.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ソフトウェアの性質と開発の課題
ソフトウェア開発プロセス
ソフトウェアの役割・特徴・分類・ライフサイクルなどについて適切に説明できる
ソフトウェア開発プロセスのモデルなどについて適切に説明できる
2週 ソフトウェア開発プロセス
要求分析
ソフトウェア開発プロセスのモデルなどについて適切に説明できる
ソフトウェア開発の要求分析における手順・内容・分析技法を適切に説明できる
3週 要求分析 ソフトウェア開発の要求分析における手順・内容・分析技法を適切に説明できる
4週 ソフトウェア設計 ソフトウェアの設計工程における手順や技法を適切に説明できる
5週 ソフトウェア設計
ソフトウェアテスト
ソフトウェアの設計工程における手順や技法を適切に説明できる
ソフトウェアのテスト工程・テストケース設計・妥当性評価方法・保守について適切に説明できる
6週 ソフトウェアテスト ソフトウェアのテスト工程・テストケース設計・妥当性評価方法・保守について適切に説明できる
7週 ソフトウェアテスト ソフトウェアのテスト工程・テストケース設計・妥当性評価方法・保守について適切に説明できる
8週 中間試験
4thQ
9週 オブジェクト指向とモデリング オブジェクト指向の考え方・分析・設計・プログラミングについて適切に説明できる
10週 オブジェクト指向とモデリング オブジェクト指向の考え方・分析・設計・プログラミングについて適切に説明できる
11週 オブジェクト指向とモデリング オブジェクト指向の考え方・分析・設計・プログラミングについて適切に説明できる
12週 ソフトウェア再利用
情報セキュリティ・リスクマネジメント
ソフトウェア再利用の意義・再利用の効果・再利用の手法について適切に説明できる
ソフトウェアの運用時にどのようなリスクが潜んでいるかを適切に説明できる
ソフトウェアの運用時のリスクを最小限に抑えるために,設計や運用で対策できる事柄を適切に説明できる

13週 情報セキュリティ・リスクマネジメント ソフトウェアの運用時にどのようなリスクが潜んでいるかを適切に説明できる
ソフトウェアの運用時のリスクを最小限に抑えるために,設計や運用で対策できる事柄を適切に説明できる
14週 情報セキュリティ・リスクマネジメント ソフトウェアの運用時にどのようなリスクが潜んでいるかを適切に説明できる
ソフトウェアの運用時のリスクを最小限に抑えるために,設計や運用で対策できる事柄を適切に説明できる
15週 グループディスカッション 情報システムやそれに関連する事柄についてそれぞれが意見を述べ,適切にまとめられる
16週 定期試験

評価割合

中間試験小テスト・レポート定期試験態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合352540000100
専門的能力352540000100