知識情報工学

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 知識情報工学
科目番号 117047 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:3
教科書/教材 教科書なし(適宜プリント等を配布)/ Duda,"Pattern Classification", Willey-Interscience, 2000
担当教員 三上 剛

到達目標

(1) パターン認識の基本的な概念について説明出来る.
(2) パターン認識に関する計算問題を解くことが出来る.
(3) 最近傍法、階層型ニューラルネット、ナイーブベイズ識別器、決定木に関するプログラムを作成できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1パターン認識に関する応用事項に関する計算問題が解ける.パターン認識に関する基礎的な事項に関する計算問題が解ける.パターン認識に関する基礎的な事項に関する計算問題が解けない.
評価項目2k最近傍識別、ニューラルネットワーク、統計的パターン認識、決定木に関する理論を数式を用いて説明できる.k最近傍識別、ニューラルネットワーク、統計的パターン認識、決定木に関する概要を説明できる.k最近傍識別、ニューラルネットワーク、統計的パターン認識、決定木に関する概要を説明できない.
評価項目3k最近傍識別、ニューラルネットワーク、統計的パターン認識、決定木に関するプログラムを作成でき、結果の考察を正しくできる.k最近傍識別、ニューラルネットワーク、統計的パターン認識、決定木に関するプログラムを作成できる.k最近傍識別、ニューラルネットワーク、統計的パターン認識、決定木に関するプログラムを作成できない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE基準1 学習・教育到達目標 (c) 数学及び自然科学に関する知識とそれらを応用できる能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(1) 専門工学(工学(融合複合・新領域)における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする)の知識と能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
学習目標 Ⅱ 実践性
学校目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識と応用力を身につける
学科目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および計算機システムⅠ・Ⅱ,オペレーティングシステムⅠ・Ⅱ,情報理論などを通して,工学の基礎知識と応用力を身につける.
本科の点検項目 D-ⅳ 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識を専門分野の工学的問題解決に応用できる
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,情報工学実験,情報通信Ⅰ・Ⅱ,システム工学などを通して,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける.
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる
本科の点検項目 F-ⅱ 実験,演習,研究を通して,課題を認識し,問題解決のための実施計画を立案・実行し,その結果を解析できる

教育方法等

概要:
OCR(光学的文字認識),画像認識,指紋照合などの技術はパターン認識と呼ばれ,近年注目を集めている人工知能の代表的な応用例の1つである.この講義では,パターン認識の基礎的な手法について取り上げ,プログラム作成演習を通して基礎的な技術を身につける.
授業の進め方・方法:
座学を中心とするが、演習課題(プログラムの作成など)も課す.演習課題は授業時間内では終了しないので、放課後に自学自習として行うこと.達成度を評価する試験を適宜実施する.定期試験35%、達成度を計る試験35%、課題レポート等30%の割合で評価する。合格点は60点以上。
注意点:
定期試験の成績によっては再試験を行うこともある.実施する場合には別途その扱いについて連絡するので注意すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 パターン認識の基礎概念 パターン認識の基礎的な概念を説明できる。
2週 最近傍法と分離境界 最近傍法に関連する計算問題を解くことが出来る.
3週 k-最近傍法と演習 最近傍法およびk-最近傍法のプログラムを作成できる.
4週 数学の準備(1) 最適化について計算問題を解くことができる.
5週 ニューラルネットワーク(1) 単純パーセプトロンの理論を説明出来る.
6週 ニューラルネットワーク(2) 多層パーセプトロンと誤差逆伝搬法の概念について説明出来る
7週 ニューラルネットワーク(3) 多層パーセプトロンと誤差逆伝搬法のプログラムを作成できる
8週 ニューラルネットワーク(4) 線形分離不可能な問題に関して説明出来る.
4thQ
9週 達成度評価試験 前半の授業内容について理解し,理論を説明できる.また,関連する計算問題を解くことができる.
10週 ナイーブベイズ識別(1) ナイーブベイズ識別の概念を説明出来る
11週 ナイーブベイズ識別(2) ナイーブベイズ識別のプログラムを作成できる
12週 決定木(1) CARTの概念を説明出来る.
13週 決定木(2) CARTのプログラムを作成できる
14週 交差確認法とブートストラップ法 交差確認法とブートストラップ法のプログラムを作成できる
15週 ランダムフォレスト ランダムフォレストの概念を説明出来る
16週 定期試験 後半の授業内容について理解し,理論を説明できる.また,関連する計算問題を解くことができる.

評価割合

定期試験達成度試験課題等合計
総合評価割合353530100
基礎的能力0000
専門的能力353530100
分野横断的能力0000