オペレーティングシステムⅡ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 オペレーティングシステムⅡ
科目番号 117049 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:3
教科書/教材 すぐわかる!組込み技術教科書【「香取巻男・立田純一」CQ出版】/教材:「ITRONプログラミング入門」CQ出版、「μITRON準拠TOPPERSの実践活用」CQ出版、「TRONプログラミング入門」オーム社、「Real-Time Concepts for Embedded Systems」CMP Books
担当教員 阿部 司

到達目標

1. リアルタイムOSを理解し説明できる。
2. カーネルとオブジェクトを理解し説明できる。
3. ハードウェア制御機能を理解し説明できる。
4. リアルタイムOSのソフトウェア開発システムが使える。
5. リアルタイムOSの応用プログラムとハードウェア制御のプログラムの作成ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1. リアルタイムOSを理解し説明できる。リアルタイムOSを理解し説明できる。リアルタイムOSを理解し基本的な説明ができる。リアルタイムOSを理解し説明できない。
2. カーネルとオブジェクトを理解し説明できる。カーネルとオブジェクトを理解し説明できる。カーネルとオブジェクトを理解し基本的な説明ができる。カーネルとオブジェクトを理解し説明できない。
3. ハードウェア制御機能を理解し説明できる。ハードウェア制御機能を理解し説明できる。ハードウェア制御機能を理解し基本的な説明ができる。ハードウェア制御機能を理解し説明できない。
4. リアルタイムOSのソフトウェア開発システムが使える。リアルタイムOSのソフトウェア開発システムが使える。リアルタイムOSのソフトウェア開発システムの基本的な操作ができる。リアルタイムOSのソフトウェア開発システムの操作ができない。
5. リアルタイムOSの応用プログラムとハードウェア制御のプログラムの作成ができる。リアルタイムOSの応用プログラムとハードウェア制御のプログラムの作成ができる。リアルタイムOSの基本的な応用プログラムとハードウェア制御のプログラムの作成ができる。リアルタイムOSの応用プログラムとハードウェア制御のプログラムの作成ができない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(1) 専門工学(工学(融合複合・新領域)における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする)の知識と能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (g) 自主的,継続的に学習できる能力
学習目標 Ⅱ 実践性
学校目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識と応用力を身につける
学科目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および計算機システムⅠ・Ⅱ,オペレーティングシステムⅠ・Ⅱ,情報理論などを通して,工学の基礎知識と応用力を身につける.
本科の点検項目 D-ⅳ 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識を専門分野の工学的問題解決に応用できる
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,情報工学実験,情報通信Ⅰ・Ⅱ,システム工学などを通して,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける.
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる

教育方法等

概要:
組込みシステムを実現するために必要不可欠なリアルタイムOSの概念、構造および利用方法を学び、実習により応用プログラム・ハードウェア制御のプログラム作成を行う。
授業の進め方・方法:
座学により、組込みシステムを実現するために必要不可欠なリアルタイムOSについて、TOPPERS/ASPカーネルの概念、構造および利用方法を学ぶ。
実習により、リアルタイムOSのソフトウェア開発システムを使用して応用プログラムとハードウェア制御のプログラムの設計・作成を行う。
評価では授業で出題するプログラムの設計・作成と演習・実習課題の取組み状況を重視している。
第8週前後に、確認試験を実施する。評価は確認試験25%、定期試験25%、プログラム作成30%、演習15%、レポート5%である。成績によっては、再試験を行うことがある。合格点は60点以上である。
注意点:
4年生の「オペレーティングシステムI」を基礎としているので、学習内容を復習しておくこと。
C言語によるプログラミング能力と説明のための文章力を養っておくこと。
授業で示される演習課題に自学自習により取り組むこと。演習課題は添削後、目標が達成されていることを確認し、返却する。目標が達成されていない場合には、再提出すること。
プリントを綴じるファイルを準備すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 リアルタイムOSの概要 リアルタイムOSの概要を理解し説明できる。
2週 カーネルの構造 カーネルの構造を理解し説明できる。
3週 オブジェクト オブジェクトを理解し説明できる。
4週 静的API 静的APIを理解し説明でき、プログラムを作成できる。
5週 タスクと状態遷移 タスクと状態遷移を理解し説明でき、タスクを使ったプログラムを作成できる。
6週 スケジュールアルゴリズム スケジュールアルゴリズムを理解し説明できる。
7週 スケジューラの実装 スケジューラの実装を理解し説明できる。
8週 ディスパッチャの実装 ディスパッチャの実装を理解し説明できる。
4thQ
9週 コンテキスト管理 コンテキスト管理を理解し説明できる。
10週 デバイスドライバ デバイスドライバを理解し説明でき、デバイスドライバを作成できる。
11週 ハードウェア非依存部と依存部 ハードウェア非依存部と依存部を理解し説明できる。
12週 システムサービス システムサービスを理解し説明でき、システムサービスのプログラムを作成できる。
13週 同期・通信オブジェクト 同期・通信オブジェクトを理解し説明できる。
14週 イベントフラグ イベントフラグを理解し説明でき、イベントフラグを使ったプログラムを作成できる。
15週 割り込みハンドラ 割り込みハンドラを理解し説明でき、割り込みを使ったプログラムを作成できる。
16週 定期試験

評価割合

確認試験定期試験プログラム作成演習レポート合計
総合評価割合252530155100
基礎的能力15151510560
専門的能力1010155040
分野横断的能力000000