情報通信Ⅱ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 情報通信Ⅱ
科目番号 228123 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 TCP/IPで学ぶネットワークシステム【「小高知宏著」森北出版】/教材: 「マスタリングTCP/IP」オーム社、西田 竹志著「TCP/IP入門」オーム社、Michael J. Donahoo & Kenneth L. Calvert、TCP/IP Sockets in C Practical Guide for Programmers、 Elsevier Science 2002
担当教員 阿部 司

到達目標

1. インターネットにおける通信技術を理解し説明できる。
2. クライアントサーバモデルによる応用プログラムを作成できる。
3. TCPプロトコルを理解し、プロトコルを解析できる。
4. IPv6を理解し、応用プログラムを作成できる。
5. プログラムの動作を理解するために、各種コマンドの使用方法と出力の解析ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1. インターネットにおける通信技術を理解し説明できる。インターネットにおける通信技術を理解し説明できる。インターネットにおける基本的な通信技術を理解し説明できる。インターネットにおける通信技術を説明できない。
2. クライアントサーバモデルによる応用プログラムを作成できる。クライアントサーバモデルによる応用プログラムを作成できる。クライアントサーバモデルによる基本的な応用プログラムを作成できる。クライアントサーバモデルによる応用プログラムを作成できない。
3. TCPプロトコルを理解し、プロトコル解析ができる。TCPプロトコルを理解し、プロトコル解析ができる。TCPプロトコルを理解し、基本的なプロトコル解析ができる。TCPプロトコルを理解することが困難で、プロトコルを解析できない。
4. IPv6を理解し、応用プログラムを作成できる。IPv6を理解し、応用プログラムを作成できる。IPv6を理解し、基本的な応用プログラムを作成できる。IPv6を理解することが困難で、応用プログラムを作成でない。
5. プログラムの動作を理解するために、各種コマンドの使用方法と出力の解析ができる。プログラムの動作を理解するために、各種コマンドの使用方法と出力の解析ができる。プログラムの動作を理解するために、各種コマンドの基本的な使用方法と出力の解析ができる。プログラムの動作を理解するために、各種コマンドの使用が困難で出力の解析ができない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(1) 専門工学(工学(融合複合・新領域)における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする)の知識と能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (g) 自主的,継続的に学習できる能力
学習目標 Ⅱ 実践性
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,情報工学実験,情報通信Ⅰ・Ⅱ,システム工学などを通して,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける.
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる

教育方法等

概要:
TCP/IPプロトコルとソケットインタフェースによるプログラム技術学び、設計演習を行う。
この科目は企業で「電話ネットワークにおける電子交換機の設計」を担当していた教員が、その経験を活かし、「インターネットの 最新の設計手法等」について「講義」形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
座学により、コンピュータ間通信として広く普及しているインターネットの基盤となっているTCP/IP プロトコルと、UNIX 環境におけるソケットインタフェースによるプログラム技術を学ぶ。
実習により、応用層プログラムのエコープログラム、簡易WWWサーバ、次世代インターネット技術であるIPv6によるプログラム設計・作成を行う。
評価では授業で出題するプログラムの設計・作成と演習・実習課題の取組み状況を重視している。
第8週前後に、確認試験を実施する。評価は確認試験25%、定期試験25%、プログラム作成30%、演習15%、レポート5%である。成績によっては、再試験を行うことがある。合格点は60点以上である。
注意点:
4年生の「情報通信I」を基礎としているので、学習内容を復習しておくこと。
C言語によるプログラミング能力と説明のための文章力を養っておくこと。
授業で示される演習課題に自学自習により取り組むこと。演習課題は添削後、目標が達成されていることを確認し、返却する。目標が達成されていない場合には、再提出すること。
プリントを綴じるファイルを準備すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 クライアントサーバモデル クライアントサーバモデルの動作を理解し説明できる。
2週 トランスポート層と応用層プロトコル トランスポート層プロトコルを理解し説明できる。
3週 ソケットインタフェースの基礎 ソケットインタフェースとプログラミングを理解し説明できる。
4週 ソケットアドレス構造体の設定(IPv4アドレスとポート番号) IPv4におけるソケットインタフェースとプログラミングを理解し説明できる。
5週 UDPネットワークプログラム ソケットインタフェースを使ったUDPネットワークプログラムを作成できる。
6週 UNIXプロセスプログラム UNIXプロセスプログラムを作成できる。
7週 TCPコネクションの確立と切断 TCPの動作原理とプログラミングを理解し説明できる。
8週 TCPエコークライアントプログラム TCPエコークライアントのプログラムを作成できる。
2ndQ
9週 TCP反復エコーサーバプログラム TCP反復エコーサーバのプログラムを作成できる。
10週 TCP平行エコーサーバプログラム TCP平行エコーサーバのプログラムを作成できる。
11週 TCP/IPv4プロトコル解析 TCP/IPv4エコープログラムによりTCPのプロトコルを解析し、TCPのコネクションの確立・切断・データ伝送におけるセグメントの意味を説明できる。
12週 IPv6対応ネットワークプログラム IPv6対応のネットワークプログラムが作成できる。
13週 ソケットアドレス構造体の設定(IPv6アドレスとポート番号) IPv6におけるソケットインタフェースとプログラミングを理解し説明できる。
14週 TCP/IPv6プロトコル解析 TCP/IPv6エコープログラムによりTCPのプロトコルを解析し、TCPのコネクションの確立・切断・データ伝送におけるセグメントの意味を説明できる。
15週 IPv6/IPv4デュアルスタックへの対応 IPv4からIPv6への移行に関する課題を理解し説明できる。
16週 定期試験

評価割合

確認試験定期試験プログラム作成演習レポート合計
総合評価割合252530155100
基礎的能力15151510560
専門的能力1010155040
分野横断的能力000000