信号処理Ⅱ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 信号処理Ⅱ
科目番号 J5-4525 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:3
教科書/教材 「教科書」 大類重範著「ディジタル信号処理」 日本理工出版会 / 「参考書」小川吉彦著 「信号処理の基礎」朝倉書店, Richard G. Lyons, "Understanding Digital Signal Processing 2nd ed," Prentice-Hall
担当教員 佐々木 幸司

到達目標

1. フーリエ変換の計算ができ, これに関する公式を適用できる。
2. ラプラス変換の計算ができ, アナログシステムの周波数応答を計算できる。
3. Z変換の計算ができ, これに関する公式を適用できる。
4. ディジタルシステムの周波数応答を計算できる。
5. 仕様を満たすディジタルフィルタを設計できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
フーリエ変換の計算と公式についてフーリエ変換の複雑な計算ができ, これに関する公式を導出できる。フーリエ変換の計算ができ, これに関する公式を適用できる。フーリエ変換の計算ができず, これに関する公式を適用できない。
ラプラス変換の計算と, アナログシステムの周波数応答についてラプラス変換の複雑な計算ができ, 複雑なアナログシステムの周波数応答を計算できる。ラプラス変換の計算ができ, アナログシステムの周波数応答を計算できる。ラプラス変換の計算ができず, アナログシステムの周波数応答を計算できない。
Z変換の計算と, これに関する公式についてZ変換の複雑な計算ができ, これに関する公式を導出できる。Z変換の計算ができ, これに関する公式を適用できる。Z変換の計算ができず, これに関する公式を適用できない。
ディジタルシステムの周波数応答について複雑なディジタルシステムの周波数応答を計算できる。ディジタルシステムの周波数応答を計算できる。ディジタルシステムの周波数応答を計算できない。
ディジタルフィルタの設計について複雑な仕様を満たすディジタルフィルタを設計できる。仕様を満たすディジタルフィルタを設計できる。仕様を満たすディジタルフィルタを設計できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE基準1 学習・教育到達目標 (c) 数学及び自然科学に関する知識とそれらを応用できる能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(1) 専門工学(工学(融合複合・新領域)における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする)の知識と能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
学習目標 Ⅱ 実践性
学校目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識と応用力を身につける
学科目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および計算機システムⅠ・Ⅱ,オペレーティングシステムⅠ・Ⅱ,情報理論などを通して,工学の基礎知識と応用力を身につける.
本科の点検項目 D-ⅳ 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識を専門分野の工学的問題解決に応用できる
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,情報工学実験,情報通信Ⅰ・Ⅱ,システム工学などを通して,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける.
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる
本科の点検項目 F-ⅱ 実験,演習,研究を通して,課題を認識し,問題解決のための実施計画を立案・実行し,その結果を解析できる

教育方法等

概要:
信号処理は電子,電気,情報工学の多様な分野において必要不可欠な技術である。この講義では信号処理の基礎として重要なフーリエ級数,フーリエ変換,アナログ信号のためのラプラス変換,ディジタル信号のためのZ変換について重点的に説明する。さらにZ変換の応用として, ディジタルシステムの解析についても説明する。
授業の進め方・方法:
授業は座学である。
達成目標に関する内容の試験および演習・課題レポートで総合的に達成度を評価する。試験を60%, 達成度確認を30%, 演習・課題レポートを10%として成績を評価し,60点以上を合格とする。
ただし,提出期限が過ぎた課題レポートは成績評価の対象から除外するので,提出期限を厳守すること。
再試験は実施することがある。
注意点:
授業中の演習や課題レポートには積極的に自発的に取り組むこと。課題レポートは添削後,返却する。また, 関連する分野の専門書等を精読し授業の理解を促進すること(60時間の自学自習が必要です)。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 フーリエ変換(1) 基本的なフーリエ変換の計算ができる。
2週 フーリエ変換(2) フーリエ変換の性質を利用して複雑な計算ができる。
3週 デルタ関数への応用 フーリエ変換をデルタ関数に適用した計算ができる。
4週 インパルス応答 インパルス応答を求めることができる。
5週 ラプラス変換(1) 基本的なラプラス変換の計算ができる。
6週 ラプラス変換(2) ラプラス変換の性質を利用して複雑な計算ができる。
7週 ラプラス変換とシステム ラプラス変換を利用して線形システムを解析できる。
8週 達成度確認
2ndQ
9週 標本化と量子化 標本化と量子化について、説明できる。
10週 離散ラプラス変換 離散時間のラプラス変換を理解できる。
11週 Z変換 基本的なZ変換の計算ができる。
12週 Z変換の性質 Z変換の性質を利用して複雑な計算ができる。
13週 離散時間線形システム(1) Z変換を利用して線形システムを解析および設計できる。
14週 離散時間線形システム(2) Z変換を利用して線形システムを解析および設計できる。
15週 離散時間線形システム(3) Z変換を利用して線形システムを解析および設計できる。
16週

評価割合

試験達成度確認課題合計
総合評価割合603010100
基礎的能力0000
専門的能力603010100
分野横断的能力0000