応用無機化学

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 応用無機化学
科目番号 116919 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 教科書:なし/参考図書:ヘスロップ・ジョーンズ著,斉藤喜彦訳「無機化学(上・下)」東京化学同人,古崎毅・奥田弥生共著「苫小牧工業高等専門学校物質工学科の学生のための無機化学」,渡辺啓・岩澤康裕共著「基礎物理化学」裳華房,松林玄悦著「化学結合の基礎」三共出版,A.R.West, “Basic Solid State Chemistry” 2nd Edition, Wiley-Interscience, 1984.
担当教員 古崎 毅

到達目標

1.バンドモデルを用いて金属・半導体・絶縁体の電気伝導性,圧電性・逆圧電性・焦電性及び履歴曲線を用いて強誘電体の強誘電体の電場と分極率の関係を説明できる。
2.強磁性・フェリ磁性・反強磁性の説明ができる。
3.光の屈折,全反射及び複屈折を説明できる。
4.物質に応力を印加した際の代表的な挙動(弾性変形,塑性変形)を説明できる。
5.物質を加熱した際の熱膨張と熱伝導の代表的な機構(格子振動及び自由電子による機構)を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.バンドモデルを用いて金属・半導体・絶縁体の電気伝導性,圧電性・逆圧電性・焦電性及び履歴曲線を用いて強誘電体の強誘電体の電場と分極率の関係を説明できる。バンドモデルを用いて金属・半導体・絶縁体の電気伝導性,圧電性・逆圧電性・焦電性及び履歴曲線を用いて強誘電体の強誘電体の電場と分極率の関係を説明できる。バンドモデルを用いて金属・半導体・絶縁体の電気伝導性,圧電性・逆圧電性・焦電性及び履歴曲線を用いて強誘電体の強誘電体の電場と分極率の関係の基本的な説明ができる。バンドモデルを用いて金属・半導体・絶縁体の電気伝導性,圧電性・逆圧電性・焦電性及び履歴曲線を用いて強誘電体の強誘電体の電場と分極率の関係の基本的な説明ができない。
2.強磁性・フェリ磁性・反強磁性の説明ができる。強磁性・フェリ磁性・反強磁性の説明ができる。強磁性・フェリ磁性・反強磁性の基本的な説明ができる。強磁性・フェリ磁性・反強磁性の基本的な説明ができない。
3.光の屈折,全反射及び複屈折を説明できる。光の屈折,全反射及び複屈折を説明できる。光の屈折,全反射及び複屈折の基本的な説明ができる。光の屈折,全反射及び複屈折の基本的な説明ができない。
4.物質に応力を印加した際の代表的な挙動(弾性変形,塑性変形)を説明できる。物質に応力を印加した際の代表的な挙動(弾性変形,塑性変形)を説明できる。物質に応力を印加した際の代表的な挙動(弾性変形,塑性変形)の基本的な説明ができる。物質に応力を印加した際の代表的な挙動(弾性変形,塑性変形)の基本的な説明ができない。
5.物質を加熱した際の熱膨張と熱伝導の代表的な機構(格子振動及び自由電子による機構)を説明できる。物質を加熱した際の熱膨張と熱伝導の代表的な機構(格子振動及び自由電子による機構)を説明できる。物質を加熱した際の熱膨張と熱伝導の代表的な機構(格子振動及び自由電子による機構)の基本的な説明ができる。物質を加熱した際の熱膨張と熱伝導の代表的な機構(格子振動及び自由電子による機構)の基本的な説明ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
無機材料を主たる対象として,電気的・磁気的・光学的・機械的・熱的特性を教授する。
授業の進め方・方法:
授業は,教員による説明により進める。試験及び課題では,授業項目に対する達成目標を達成できているかどうかを評価の観点に基づいた問題や課題を出題して,試験及び課題により総合評価する(中間時期の達成度確認40%,定期試験45%,課題の練習・課題15%の割合)。提出期限の遅れた課題は減点する。合格点は60点である。再試験は,学業成績の評価点が40点以上60点未満の学生を対象として行うことがあり,試験分(85%分)の再評価をするものとする。再試験を受けた学生の成績評価は60点を越えないものとする。
注意点:
授業で使用する資料は,予めOffice365上にアップロードしておくので,予習すること。講義時には,ノート,筆記用具,定規等を持参すること。授業で課される課題・予習は自学自習により取り組むこと(30時間の自学自習を必要とする)。課題は添削後,返却する。目標が達成されていない場合には再提出を求める。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 物質の電気的性質(1):金属・半導体・絶縁体のバンドモデル バンドモデルを用いて金属・半導体・絶縁体の電気伝導性を説明できる。
2週 物質の電気的性質(2):不純物半導体(p型,n型)のバンドモデル バンドモデルを用いてp型およびn型半導体の電気伝導性を説明できる。
3週 物質の電気的性質(3):常誘電体・強誘電体における分極率と電場の関係 常誘電体と強誘電体について,分極率と電場の関係を説明できる。
4週 物質の電気的性質(4):強誘電体の圧電性・逆圧電性・焦電性 強誘電体の圧電性・逆圧電性・焦電性について説明できる。
5週 物質の磁気的性質(1):磁性の根源,常磁性体における磁化率と磁場の関係 磁性の根源を理解し,常磁性体における磁化率と磁場の関係を説明できる。
6週 物質の磁気的性質(2):強磁性体における磁化率と磁場の関係 強磁性体における磁化率と磁場の関係を説明できる。
7週 物質の磁気的性質(3):反強磁性体・フェリ磁性体における磁化率と磁場の関係 反強磁性体・フェリ磁性体における磁化率と磁場の関係を説明できる。
8週 物質の光学的性質(1):屈折・スネルの法則 屈折の原理を理解し,屈折におけるスネルの法則を説明できる。
2ndQ
9週 物質の光学的性質(2):全反射・複屈折 全反射・複屈折を説明できる。
10週 物質の機械的性質(1):応力と変形,弾性率 物質に応力を加えたときに起こる変形・弾性率の意味することを説明できる。
11週 物質の機械的性質(2):弾性変形・塑性変形 弾性変形・塑性変形について説明できる。
12週 物質の機械的性質(3):破壊強度・硬度 物質の化学結合と破壊強度・硬度の関係について説明できる。
13週 物質の熱的性質(1):熱膨張 加熱時の熱膨張について説明できる。
14週 物質の熱的性質(2):格子振動による熱伝導 格子振動による熱伝導を説明できる。
15週 物質の熱的性質(3):自由電子による熱伝導 自由電子による熱伝導を説明できる。
16週

評価割合

中間時期の達成度確認定期試験課題合計
総合評価割合404515100
基礎的能力25251060
専門的能力1520540
分野横断的能力0000