概要:
微生物のヒトの生活との関わり合いは非常に深く,単純に見える構造の中にも高等生物と類似した点が多く存在しており,学術的にも,生活面に対しても大変有用性に富む生物である。そのもっとも典型的な例は,近年におけるバイオテクノロジーの発展である。微生物工学では,食品・環境・医療における微生物の応用と,その応用に至るプロセス及び各種産業分野におけるバイオテクノロジーを用いた先端技術について解説する。
授業の進め方・方法:
教科書の他,プリント,プロジェクタ等を利用して講義する。講義時には,ノート,筆記用具,プリントを綴じるファイルを用意すること。割合は定期試験45%,テスト(中間まとめ)35%,課題レポート20%の割合で評価する。合格点は60点である。評価点が50点以上60点未満の場合に受講態度および課題提出状況が良好な者に対して再試験(試験分80%)を行うことがある。なお,再試験を受けた場合の評価は60点を超えないものとする。
注意点:
授業内容で様々な微生物の機能を理解するためには,充分な予習復習(自学自習)が必要である。本科目の単位修得には45時間以上の自学自習を必要とする。授業項目の理解を深めるために課題レポートを実施し,それをもって自学自習の評価の一部とする。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 基礎生物 | 原核生物と真核生物の違いについて説明できる。 | 4 | 後9,後12,後15 |
核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。 | 4 | 後9,後15 |
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。 | 4 | 後11 |
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。 | 4 | 後2,後3,後13 |
生物化学 | 補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。 | 4 | 後10 |
嫌気呼吸(アルコール発酵・乳酸発酵)の過程を説明できる。 | 4 | 後4,後5,後6,後10 |
生物工学 | 原核微生物の種類と特徴について説明できる。 | 4 | 後1,後4,後9,後12 |
真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる。 | 4 | 後1,後4,後5,後12 |
微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。 | 4 | |
微生物の育種方法について説明できる。 | 4 | 後5,後6,後9,後10,後11,後14,後15 |
微生物の培養方法について説明でき、安全対策についても説明できる。 | 4 | 後2,後4,後5,後6,後9,後10,後11,後14,後15 |
アルコール発酵について説明でき、その醸造への利用について説明できる。 | 4 | 後4,後5,後6,後7 |
食品加工と微生物の関係について説明できる。 | 4 | 後4,後6 |
抗生物質や生理活性物質の例を挙げ、微生物を用いたそれらの生産方法について説明できる。 | 4 | 後2,後14,後15 |
微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。 | 4 | 後1 |