到達目標
1) 生分解性高分子材料を生産・使用する意味を把握し、代表的な生分解性材料の一次構造・合成法・各種物性を説明できる。
2) 生分解性高分子材料の高次構造、機能化を理解し、その説明ができる。
3) 生分解性高分子の安全性評価法、生分解性評価方法と分解機構を理解し、その説明できる。
4) 微生物を用いたバイオマスの有効利用とその課題を理解し、現状と今後の展望について説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
1) 代表的な生分解性材料の一次構造、合成法、物性を理解し、説明できる。 | 代表的な生分解性材料の一次構造、合成法、物性を理解し、説明できる。 | 代表的な生分解性材料の一次構造、合成法、物性を理解できる。 | 代表的な生分解性材料の一次構造、合成法、物性を理解できない。 |
2) 生分解性高分子材料の高次構造とその機能化を理解し説明できる。 | 生分解性高分子材料の高次構造とその機能化を理解し説明できる。 | 生分解性高分子材料の高次構造とその機能化を理解できる。 | 生分解性高分子材料の高次構造とその機能化を理解できない。 |
3) 微生物を用いた生物資源の各種利用状況を理解し、国内外の現状と今後の展望について説明できる。 | 微生物を用いた生物資源の各種利用状況を理解し、国内外の現状と今後の展望について説明できる。 | 微生物を用いた生物資源の各種利用状況を理解できる | 微生物を用いた生物資源の各種利用状況を理解できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
高分子材料が関与する資源・環境問題について概説し、生分解プラスチック、天然高分子等の環境低負荷な高分子材料の構造、物性、開発状況、機能評価方法について教授する。さらに生物資源(蛋白質、核酸、糖質等)の材料としての有効利用について、その現状と今後の展望について教授する。
授業の進め方・方法:
生分解性高分子の種類とその構造的特徴を説明した後、その機能化と生分解性評価法に展開する。さらにバイオマスの有効利用法について、近年の動向と今後の展開について説明を行なう。授業は座学形式で実施するが、幾つかのトピックスについて各自調査を実施し、その成果についてプレゼンテーションを課す。各到達目標にについて演習・課題(20%)、中間試験(40%)、定期試験(40%)で評価し、合格点は60点以上とする。
注意点:
受講前・後に必ず予習復習を行うこと。また授業で課される課題は自学学習により取り組むこと(本科目の単位修得には30時間以上の自学自習を必須とする)。これら課題の一部としてプレゼンテーションを課し、評価の一部とする。目標が達成されていない場合には再提出、再プレゼンテーションを求める。課題は点検後、目標が達成されていることを確認した後に返却する。再試験については原則実施しないが、授業態度や授業への取り組みを考慮した上で実施する場合もある。
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
生分解性高分子材料(1) 高分子材料の資源・環境問題 |
環境問題、エネルギー問題について説明できる。
|
2週 |
生分解性高分子材料(2) 化学合成系生分解高分子 |
化学合成系生分解性プラスチックについての説明ができる。
|
3週 |
生分解性高分子材料(3) 多糖類系材料 |
多糖類の特徴とその機能性について説明できる。
|
4週 |
生分解性高分子材料(4) 木質系高分子材料 |
木質を構成する高分子について理解し、その構造的特徴を説明できる。
|
5週 |
生分解性高分子材料(5) ポリアミノ酸系高分子材料 |
ポリアミノ酸系高分子材料の特徴を説明できる。
|
6週 |
生分解性高分子材料(6) 微生物系ポリエステル |
微生物が作る高分子材料について説明ができる。
|
7週 |
構造制御と分子構造評価法(1) 構造制御 |
生分解性高分子材料の改質方法についての説明ができる。
|
8週 |
構造制御と分子構造評価法(2) 複合化法 |
生分解性高分子材料の複合化法による利点を説明できる。
|
2ndQ |
9週 |
構造制御と分子構造評価法(3) 生分解性評価法 |
生分解性材料の分解性評価法について説明できる。
|
10週 |
構造制御と分子構造評価法(4) 生分解性機構 |
生分解性高分子の分解機構とその評価法について説明できる。
|
11週 |
構造制御と分子構造評価法(5) 生分解性機構 |
生分解性高分子の分解機構とその評価法について説明できる。
|
12週 |
生物資源の有効利用(1) 生物資源のエネルギー化 |
バイオマスの代表的有効利用法について説明できる。
|
13週 |
生物資源の有効利用(2) バイオコンポスター |
バイオマスから機能性材料を創出する手法としてのコンポスト化について説明できる。
|
14週 |
生物資源の有効利用(3) 環境浄化技術 |
微生物を用いた環境浄化法について説明できる。
|
15週 |
生物資源の有効利用(4) バイオリアクターによる機能性材料開発 |
各種バイオリアクターを用いた有効物質生産について、国内外の現状と今後の展開について説明できる。
|
16週 |
定期試験 |
|
評価割合
| 中間試験 | 定期試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 40 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 32 | 32 | 16 | 80 |
専門的能力 | 8 | 8 | 4 | 20 |