資源・エネルギー工学

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 資源・エネルギー工学
科目番号 S5-5160 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 教科書 なし,適宜配布.参考図書 及川紀久雄 編著「低炭素社会と資源・エネルギー」エネルギーフォーラム 吉田 邦夫 編「エクセルギー工学 理論と実際」共立出版株式会社 園田 昇 他編「有機工業化学」化学同人 鈴木 庸一 他著「有機資源化学」三共出版 省エネルギーセンター 編「エネルギー管理技術熱管理編」省エネルギーセンター IEA "World Energy Outlook"
担当教員 樫村 奈生

到達目標

1) 環境・経済と関連づけてエネルギーを取り巻く問題を説明できる。
2) 資源の種類やその用途について説明できる。
3) エクセルギーの定義と意義を説明できる。
4) 種々の状態のエクセルギーを計算できる。
5) エクセルギーを用いて効率的なエネルギー利用法を説明できる。
6) エネルギー使用の合理化に関する法律の内容を説明できる。
7) エネルギー管理士に関する事項を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1資料がなくても,環境・経済と関連づけてエネルギーを取り巻く問題を説明できる。資料があれば,環境・経済と関連づけてエネルギーを取り巻く問題を説明できる。環境・経済と関連づけてエネルギーを取り巻く問題を説明できない。
到達目標2資料がなくても,資源の種類やその用途について説明できる。資料があれば,資源の種類やその用途について説明できる。資源の種類やその用途について説明できない。
到達目標3資料がなくとも,エクセルギーの定義と意義を説明できる。資料があれば,エクセルギーの定義と意義を説明できる。資料があっても,エクセルギーの定義と意義を説明できない。
到達目標4 資料がなくとも,種々の状態のエクセルギーを計算できる。資料があれば,種々の状態のエクセルギーを計算できる。種々の状態のエクセルギーを計算できない。
到達目標5 エクセルギーを用いて効率的なエネルギー利用法を説明でき,定量的に議論できる。エクセルギーを用いて効率的なエネルギー利用法を説明できる。エクセルギーを用いて効率的なエネルギー利用法を説明できない。
到達目標6資料がなくとも,エネルギー使用の合理化に関する法律の内容を説明できる。資料があれば,エネルギー使用の合理化に関する法律の内容を説明できる。資料があっても,エネルギー使用の合理化に関する法律の内容を説明できない。
到達目標7資料がなくとも,エネルギー管理士に関する事項を説明できる。資料があれば,エネルギー管理士に関する事項を説明できる。エネルギー管理士に関する事項を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE基準1 学習・教育到達目標 (a) 地球的視点から多面的に物事を考える能力とその素養
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(1) 専門工学(工学(融合複合・新領域)における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする)の知識と能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
物質工学科の学習・教育到達目標 3  学外実習,化学物質安全学,資源・エネルギー工学,卒業研究などを通して,社会や時代が要求する技術を工夫,開発,システム化できる創造力,デザイン能力,総合力を持った技術を身につける。
学習目標 Ⅱ 実践性
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる
学校目標 H(社会と時代が求める技術) 社会や時代が要求する技術を工夫,開発,システム化できる創造力,デザイン能力,総合力を持った技術を身につける
本科の点検項目 H-ⅰ 専門とする分野について,社会が要求する技術課題を認識できる

教育方法等

概要:
エネルギー問題は,経済発展・環境保全と深い関わりがある。この講義では,エネルギーとそれを取り巻く問題,各種資源の用途,埋蔵量について教授する。効率的なエネルギー利用を定量的に評価法する手法としてエクセルギーの概念,簡単な系でのエクセルギーの算出方法を教授する。エネルギー管理士国家試験のための「エネルギー使用の合理化に関する法律」を概説する。
授業の進め方・方法:
授業ごとに資料を配付し,それに基づき,プレゼンテーションソフトを用いて説明する。
注意点:
学生による発表も行うため,各自プレゼンテーションソフトを用いて,資料を作成すること。エクセルギーに関する項目では熱力学を利用するため,熱力学を復習すること。授業中に配布される演習課題などを用いて自学自習により取り組むこと。
この科目の学修にあたり,15時間の自学自習時間を要する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
1.エネルギー問題とは?
・3E+S
環境・経済と関連づけてエネルギーを取り巻く問題を説明できる。
2週 ・石油の埋蔵量
・世界のエネルギー消費量
環境・経済と関連づけてエネルギーを取り巻く問題を説明できる。
3週 2.資源とエネルギー
・化石資源
・石炭
石油,石炭,天然ガスの成因を説明できる。
石炭の利用方法を説明できる。
4週 ・石油
・天然ガス
石油精製および石油製品について説明できる。
天然ガスの利用方法を説明できる。
5週 ・原子力エネルギー
・新エネルギー
原子力発電について説明できる。
新エネルギーの定義を説明し,その例を挙げることができる。
6週 ・バイオマスエネルギー
・太陽エネルギー
バイオマスの定義と利用例を説明できる。
太陽エネルギーの利用例を説明できる。
7週 3.鉱物資源
・鉄資源
・非鉄金属
鉱石の分布と精錬,製鋼について説明できる。
代表的な非鉄金属の精錬,用途について説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 4.エネルギーとエクセルギー
・エクセルギーの定義
エクセルギーの定義と意義を説明できる。
熱エネルギーのエクセルギーを計算できる。
10週 ・エネルギー変換プロセス 種々の物理変化によるエクセルギー変化を計算できる。
種々な物質のエクセルギーを計算できる。
11週 ・燃焼によるエクセルギー損失 エネルギー変換ダイヤグラムから,燃焼によるエクセルギー損失を議論できる。
12週 ・ヒートポンプと水蒸気改質 ヒートポンプと水蒸気改質のエネルギー変換ダイヤグラムを作成できる。
13週 ・燃料電池 燃料電池エネルギー変換ダイヤグラムを作成できる。
14週 5.エネルギー管理と制度
・省エネルギー法の目的と概要
エネルギー使用の合理化に関する法律(省エネルギー法)の目的,対象になるエネルギーを説明できる。
15週 ・工場・建物・機械器具などに関わる措置
・エネルギー管理士と責務
省エネルギー法で対象となる4分野の措置とエネルギー管理者の責務を説明できる。
16週 定期試験

評価割合

中間試験定期試験発表合計
総合評価割合404020100
基礎的能力0000
専門的能力404020100