コンクリート構造学Ⅰ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 コンクリート構造学Ⅰ
科目番号 K3-6101 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 教科書:小林和夫著「コンクリート構造学第5版」,森北出版/参考書:土木学会コンクリート標準示方書 (2012年版)/教材:演習問題
担当教員 廣川 一巳

到達目標

1.鉄筋コンクリートの基本的なことが理解できること
2.長方形・T形断面の終局限界状態における曲げ耐力,曲げと軸方向力を受ける部材の断面耐力,せん断耐力,押抜きせん断耐力,ねじり耐力の計算ができること
3.基本的内容が理解でき,計算が出来,自主的に学習出来る能力を身につけること

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
鉄筋コンクリートの定義,歴史,意義など基本的なことを理解できる鉄筋コンクリートの定義,歴史,意義などの問題が解けること鉄筋コンクリートの定義,歴史,意義などの基本的な問題が出来ること鉄筋コンクリートの定義,歴史,意義などの問題が出来ない
鉄筋コンクリートの各設計法の特徴が理解でき,特性値についても理解できる鉄筋コンクリートの各設計法に関する問題が解けること.また.特性値に関する問題が解けること鉄筋コンクリート各設計法の基本的な問題が解けること,また,特性値に関する基本的な問題が解けること鉄筋コンクリートの各設計法の基本的な問題も解けない,特性値も分からない
鉄筋コンクリートを構成する各材料の力学的性質を理解できる鉄筋コンクリートを構成する各材料の力学的性質に関する問題が解ける鉄筋コンクリートを構成する各材料の力学的性質に関する基本的問題が解ける鉄筋コンクリートを構成する各材料の力学的性質に関する基本的問題が解けない
.曲げに対する長方形断面の単鉄筋や複鉄筋の終局限界状態での耐力が計算できる曲げに対する単鉄筋や複鉄筋の長方形断面の計算法が理解でき,耐力計算が出来ること曲げに対する単鉄筋や複鉄筋の長方形断面の耐力計算の基本的な問題が出来ること曲げに対する単鉄筋や複鉄筋の長方形断面の耐力計算の基本的な問題が出来ない
鉄筋コンクリート柱の種類,細目,耐力の計算,簡単な設計が出来る帯鉄筋柱とらせん鉄筋柱の特徴など説明できること,耐力計算が出来ることと簡単な設計が出来ること帯鉄筋柱とらせん鉄筋柱の特徴と耐力の基本的な計算できること帯鉄筋柱とらせん鉄筋柱の特徴が分からない,耐力が計算できない
曲げと軸方向力が作用する部材の耐力計算法が理解でき、耐力計算ができること曲げと軸方向力が作用する部材の耐力計算ができ、相互作用図も理解できること曲げと軸方向が作用する部材の基本的な耐力計算ができること曲げと軸方向か作用する基本的計算ができない
.斜めひび割れとせん断破壊が理解でき、せん断耐力、斜め圧縮耐力そして、面部材の押抜き耐力の計算ができること斜めひび割れとせん断破壊が理解でき、せん断耐力、斜め圧縮耐力そして、面部材の押抜き耐力の計算ができること斜めひび割れとせん断破壊がの基本的なことが理解でき、せん断耐力、斜め圧縮耐力そして、面部材の押抜き耐力の基本的な計算ができること斜めひび割れとせん断破壊が理解でなく、せん断耐力、斜め圧縮耐力そして、面部材の押抜き耐力の計算ができない
ねじりのことが理解でき、棒部材のねじり耐力が計算できるねじりのことが理解でき、棒部材のねじり耐力が計算できることねじりの基本的なことが理解でき、棒部材のねじり耐力の基本的なが計算できることねじりのことが理解できていなく、棒部材のねじり耐力が計算でない

学科の到達目標項目との関係

学習目標 Ⅱ 実践性
学校目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識と応用力を身につける
本科の点検項目 D-ⅳ 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識を専門分野の工学的問題解決に応用できる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる

教育方法等

概要:
建設材料学Ⅰ,Ⅱ及び構造力学Ⅰ,Ⅱで学んだ基礎的知識を基に鉄筋コンクリートについて学びます.コンクリート構造学Ⅰでは限界状態設計法のうち,終局限界状態を中心に授業を行います.
授業の進め方・方法:
授業はパワーポイントによる授業と黒板を使った授業を中心に行う.講義のあとに演習を出します.提出された演習より,目標が達成されているかを確認します.演習は各自自分で解いて下さい.事前に本科で学んだ建設材料学や構造陸学で学んだモーメントやせん断力,断面1次モーメントや断面2次モーメントを学習すること望む.
成績は学期末試験(80%),演習(10%),課題(10%)でつけます
注意点:
配付する演習問題は必ず自分で解くこと.
計算機は必要ですので,計算があるときは必ず持ってくること

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 鉄筋コンクリートの定義,歴史,意義 鉄筋コンクリートの定義,歴史,意義など基本的なことを理解できる.
2週 分類,基本的考え方と特徴,RCの力学 鉄筋コンクリートの種類や基本的考え方、RCの力学が理解できる。
3週 設計の目的,手順,代表的設計法 設計の目的、手順、各設計法の特徴を理解できる
4週 限界状態設計法,特性値,安全係数 限界状態設計法、特性値、安全係数を理解できる
5週 コンクリート構造用材料の力学的性質 各材料の力学的性質が理解できる
6週 単鉄筋長方形断面の曲げ耐力の算定
under-reinforcement
単鉄筋長方形断面のunder-reinforcementの曲げ耐力の計算方法が理解でき、計算が出来る
7週 単鉄筋長方形断面の曲げ耐力の算定
over-reinforcement
単鉄筋長方形断面のover-reinforcementの曲げ耐力の計算方法が理解でき、計算が出来る
8週 複鉄筋長方形断面の曲げ耐力の算定(圧縮鉄筋が降伏している時の計算方法について) 複鉄筋長方形断面の圧縮鉄筋が降伏している時の曲げ耐力の計算方法が理解できる
2ndQ
9週 複鉄筋長方形断面の曲げ耐力の算定(圧縮鉄筋が降伏している時の演習問題) 複鉄筋長方形断面の圧縮鉄筋が降伏している時の曲げ耐力の計算が出来る
10週 複鉄筋長方形断面の曲げ耐力の算定(圧縮鉄筋が降伏していない時の計算方法について) 複鉄筋長方形断面の圧縮鉄筋が降伏していない時の曲げ耐力の計算方法が理解できる
11週 複鉄筋長方形断面の曲げ耐力の算定(圧縮鉄筋が降伏していない時の演習問題) 複鉄筋長方形断面の圧縮鉄筋が降伏していない時の曲げ耐力の計算が出来る
12週 T形断面の曲げ耐力の算定(演習問題) T形断面の曲げ耐力の計算が出来る
13週 柱の種類,有効長さ,短柱(帯鉄筋,らせん) 柱の種類と特徴、有効長さ、短柱、長柱が理解できる
14週 帯鉄筋柱の耐力と断面の設計が出来ること 帯鉄筋柱の耐力と簡単な設計が出来る
15週 らせん鉄筋柱の耐力と断面の設計が出来ること らせん鉄筋柱の耐力と設計が出来る
16週 前期定期試験
後期
3rdQ
1週 中心軸方向圧縮力と曲げを受ける部材の断面耐力(基本的知識) 中心軸方向圧縮力と曲げを受ける部材の基本的知識が理解できる
2週 相互作用曲線(基本的知識,計算方法について) 相互作用曲線の基本的知識について理解できる
3週 曲げと軸方向力を受ける部材の断面耐力(単鉄筋長方形断面の演習と相互作用図の書き方について) 曲げと軸方向力を受ける部材の断面耐力(単鉄筋長方形断面の演習と相互作用図の書き方について)
4週 曲げと軸方向力を受ける部材の断面耐力(複鉄筋長方形断面の計算方法について) 曲げと軸方向力を受ける部材の断面耐力の複鉄筋長方形断面の計算方法が理解できる
5週 曲げと軸方向力を受ける部材の断面耐力(複鉄筋長方形断面の引張破壊領域において圧縮鉄筋が降伏する場合の演習) 曲げと軸方向力を受ける部材の断面耐力(複鉄筋長方形断面の引張破壊領域において圧縮鉄筋が降伏する場合の計算が出来る
6週 曲げと軸方向力を受ける部材の断面耐力(複鉄筋長方形断面の引張破壊領域において圧縮鉄筋が降伏しない場合の演習) 曲げと軸方向力を受ける部材の断面耐力(複鉄筋長方形断面の引張破壊領域において圧縮鉄筋が降伏しない場合の計算が出来る)
7週 曲げと軸方向力を受ける部材の断面耐力(相互作用図と演習) 曲げと軸方向力を受ける部材の断面耐力(計算が出来て,相互作用図が書けるか)
8週 斜めひび割れとせん断破壊 コンクリートのひび割れとせん断破壊が理解できる
4thQ
9週 せん断補強鉄筋を有しない部材のせん断耐力 せん断補強鉄筋を有しない部材のせん断耐力を求め方が理解でき,計算が出来る
10週 せん断補強鉄筋を有する部材のせん断耐力 せん断補強鉄筋を有する部材の計算式が理解でき,せん断耐力を計算できる
11週 棒部材の斜め圧縮破壊耐力,面部材の押抜きせん断耐力 斜め圧縮破壊耐力,面部材の押抜きせん断耐力が理解でき,計算が出来る
12週 ねじりに対する基本的事項 ねじりによるひび割れ方など2つのねじりモーメントが理解できる
13週 ねじり補強鉄筋を有しない棒部材の耐力 ねじり補強鉄筋を有しない棒部材の耐力が計算できる
14週 ねじり補強鉄筋を有する棒部材の耐力(長方形,円形) ねじり補強鉄筋を有する棒部材(長方形,円形)の耐力が計算できる
15週 ねじり補強鉄筋を有する棒部材の耐力(T形,I形) ねじり補強鉄筋を有する棒部材の耐力(T形,I形)の計算の仕方が理解できる
16週 後期定期試験

評価割合

試験演習問題課題合計
総合評価割合801010000100
基礎的能力0000000
専門的能力801010000100
分野横断的能力0000000