水理学Ⅱ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 水理学Ⅱ
科目番号 K4-6062 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:3
教科書/教材 教科書:大西外明「最新水理学Ⅰ・II」 森北出版/参考図書:日野幹雄「明解水理学」丸善,早川典生「水工学の基礎と応用」彰国社,荒木正夫・椿東一郎「水理学演習上巻」森北出版, Andrew L. Simon, Scott F. Korom , “Hydraulics”, Simon Pubns
担当教員 八田 茂実

到達目標

1. 相似則・開水路の流量測定に関する問題が解ける.
2. 層流と乱流の流れの性質を理解し,層流と乱流の流速分布・損失水頭に関する問題が解ける.
3. 管水路の流量や水圧,損失水頭の計算ができる.
4. 開水路の常流・射流の判別ができ,流れの特徴を説明できる.
5. 開水路の等流計算ができ,不等流の水面形の概形を描くことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1. 相似則・開水路の流量測定に関する問題が解ける.相似則・開水路の流量測定に関する問題が解ける.相似則・開水路の流量測定について,基本的な問題が解ける.相似則・開水路の流量測定について,基本的な計算ができない.
2. 層流と乱流の流れの性質を理解し,層流と乱流の流速分布・損失水頭に関する問題が解ける.層流と乱流の流れの性質を理解し,層流と乱流の流速分布・損失水頭に関する問題が解ける.層流と乱流の流れの性質を知り,層流と乱流の流速分布・損失水頭に関する基本的な問題が解ける.層流と乱流の流れの性質を理解していない. 層流と乱流の流速分布・損失水頭に関する基本的な問題を解けない.
3. 管水路の流量や水圧,損失水頭の計算ができる.管水路の流量や水圧,損失水頭の計算ができる.管水路の流量や水圧,損失水頭の基本的な計算ができる.管水路にの流量や水圧,損失水頭の基本的な計算ができない.
4. 開水路の常流・射流の判別ができ,流れの特徴を説明できる.開水路の常流・射流の判別ができ,流れの特徴を説明できる.開水路の常流・射流の判別ができ,これらに関する基本的な問題が解ける.開水路の常流・射流の判別ができない. 常流・射流に関する基本的な問題が解けない.
5. 開水路の等流計算ができ,不等流の水面形の概形を描くことができる.開水路の等流計算ができ,不等流の水面形の概形を描くことができる.開水路の等流計算ができ,一様水路の不等流の水面形の概形を描くことができる.開水路の等流計算ができない. 一様水路の不等流の水面形の概形を描くことができない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(1) 専門工学(工学(融合複合・新領域)における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする)の知識と能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(4) (工学)技術者が経験する実務上の問題点と課題を解決し,適切に対応する基礎的な能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
環境都市工学科の学習・教育到達目標 1 数学,自然科学,情報技術および応用数学、応用物理、構造力学、水理学、地盤工学、コンクリート構造学、計画システム分析、河川・水資源工学などを通して,工学の基礎知識と応用力を身につける
学習目標 Ⅱ 実践性
学校目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識と応用力を身につける
本科の点検項目 D-ⅳ 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識を専門分野の工学的問題解決に応用できる
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる
本科の点検項目 F-ⅱ 実験,演習,研究を通して,課題を認識し,問題解決のための実施計画を立案・実行し,その結果を解析できる

教育方法等

概要:
4年次の水理学では,3年次までに習得した水理学の知識に立脚して,管水路・開水路における流体の諸現象を理解し,工学上必要となる基礎的な知識を習得します.
授業の進め方・方法:
授業は,前回の授業内容の理解度と予習状況の確認の小テスト・教員による説明・演習で構成します.また,到達目標に対する達成度試験を複数回実施します.
成績は学期末試験(60%),平素の学習状況(課題・小テスト・達成度試験を含む:40%)
注意点:
授業で使用する資料は予めBlackboard上にあげていますので,必ず予習してください.
また,授業で配布される演習課題・予習により自学自習に取り組むこと(60時間の自学自習が必要です).
予習を前提として授業を進めます.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 水理実験(1):相似則 相似則を理解し,基本的な問題が解ける.
2週 水理実験(2):堰の流出公式 刃型ぜきのせきの流出公式を理解し,計算ができる.
3週 層流と乱流(1):層流と乱流の流れ 層流と乱流の流れの性質を理解し,判別ができる.
4週 層流と乱流(2):層流と乱流の流れ 流体摩擦(レイノルズ応力、混合距離)を理解している.
5週 層流と乱流(3):円管内の層流 円管内の層流の流速分布・損失水頭について理解している.
6週 層流と乱流(4):円管内の乱流 円管内の乱流の流速分布・損失水頭について理解している.
7週 管水路の流れ(1):平均流速公式と摩擦損失水頭 実用公式を使って管水路の摩擦損失水頭の計算ができる.
8週 管水路の流れ(2):形状損失水頭と単線管路の損失水頭 摩擦以外の損失について理解し,これを含めた単線管路の損失水頭を計算できる.
2ndQ
9週 管水路の流れ(3):バイパス管路と分岐管(1) 複雑な管水路の損失水頭や流量を計算することができる
10週 管水路の流れ(4):分岐管と流水による仕事 発電量やポンプの動力に関する基本的な問題を解くことができる
11週 開水路の流れ(1):比エネルギーと限界水深 比エネルギーと限界水深について説明できる.
12週 開水路の流れ(2):常流と射流
常流と射流について説明できる.
13週 開水路の流れ(3):比力と跳水
跳水現象について説明できる.
14週 開水路の流れ(4):開水路流れの基礎方程式と等流
開水路流れの基礎方程式について理解し,逗留に関する基本的な計算ができる。
15週 開水路の流れ(5):開水路不等流の基礎方程式と水面形
開水路不等流の基礎方程式について理解し,不等流の水面形の概形を描くことができる.
16週

評価割合

試験小テスト課題到達度試験合計
総合評価割合60101020100
基礎的能力401051065
専門的能力20051035
分野横断的能力00000