コンクリート構造学Ⅱ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 コンクリート構造学Ⅱ
科目番号 K4-6102 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:3
教科書/教材 小林一夫著「コンクリート構造学第4版」森北出版
担当教員 渡辺 暁央

到達目標

1)断面として長方形,T形断面における使用限界状態,ひび割れ,たわみ,プレストレストコンクリートの応力度などの計算が出来ることを目標としている.また,許容応力度設計法の計算も出来ることを目標にしている.
2)コンクリートの高強度化や研究が進んでいるので,示方書が4年ごとに改訂する動きがあるため,基礎的なことを身につけ,示方書が改訂になっても,基本的なことが理解できるような学習能力・知識を持つことも目標としている.
3)コンクリート工に関しての基礎的な知識を身につける.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
使用状態の曲げ応力度の評価使用状態の曲げ応力度の計算ができる.使用状態の曲げ応力度について基本事項を理解している.使用状態の曲げ応力度について基本事項を理解していない.
各種照査の評価ひび割れ,たわみ,疲労に関する照査ができる.ひび割れ,たわみ,疲労に関する照査の基本的事項を理解している.ひび割れ,たわみ,疲労に関する照査の基本的事項を理解していない.
プレストレストコンクリートの評価プレストレストコンクリートの設計ができる.プレストレストコンクリートの基本事項を理解している.プレストレストコンクリートの基本事項を理解していない.
許容応力度設計法の評価許容応力度設計法で抵抗モーメントの計算と断面の算定ができる.許容応力度設計法の基本的なことが理解している.許容応力度設計法の基本的なことが理解していない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(1) 専門工学(工学(融合複合・新領域)における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする)の知識と能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(4) (工学)技術者が経験する実務上の問題点と課題を解決し,適切に対応する基礎的な能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
環境都市工学科の学習・教育到達目標 1 数学,自然科学,情報技術および応用数学、応用物理、構造力学、水理学、地盤工学、コンクリート構造学、計画システム分析、河川・水資源工学などを通して,工学の基礎知識と応用力を身につける
学習目標 Ⅱ 実践性
学校目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識と応用力を身につける
本科の点検項目 D-ⅳ 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識を専門分野の工学的問題解決に応用できる
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる

教育方法等

概要:
3年次のコンクリート構造学の知識に基づき設計された構造部材について,使用状態におけるひび割れ,たわみ,疲労の照査を実施する.また,プレストレストコンクリート,構造細目,許容応力度設計法について講義する.
授業の進め方・方法:
使用限界状態,疲労限界状態に対する検討を教授する.鉄筋コンクリート構造物として使用する時の細目,プレストレストコンクリート,許容応力度設計法について教授する.
講義の後演習の形をとっているので,電卓は必ず必要である.建設材料学と構造力学の基礎的知識を前提としている.
注意点:
配布される演習問題を授業中や自学自習により取り組むこと.演習問題は添削後,目標が達成されていることを確認し,返却します.目標が達成されていない場合には,再提出を求めます.演習問題や課題は各自自分で解いて提出すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 使用状態の曲げ応力度(1): 単鉄筋長方形断面 曲げのみを受ける場合の応力度算定できる.
2週 使用状態の曲げ応力度(2): 複鉄筋長方形断面 曲げのみを受ける場合の応力度算定できる.
3週 使用状態の曲げ応力度(3): T形断面 曲げのみを受ける場合の応力度算定できる.
4週 使用状態の曲げ応力度(4): 軸力を受ける断面 曲げと軸方向力を受ける場合の応力度の算定ができる.
5週 PCセミナー(1): プレストレストコンクリートの基礎 PCの基本を理解できる.
6週 PCセミナー(2): プレストレストコンクリートを使用した構造物 PCを利用した構造物の種類等を理解できる.
7週 ひび割れ 曲げひび割れ幅の照査ができる.
8週 中間試験
4thQ
9週 たわみ たわみの挙動の基本的なことが理解でき,短期たわみの計算ができる.
10週 疲労 疲労に関する基本的事項,等価繰返し回数の計算,疲労破壊に対する安全性の検討ができる.
11週 プレストレストコンクリート(1) プレストレストコンクリートに関する基本的事項が理解でき,使用と終局限界状態に対する検討が出来る.
12週 プレストレストコンクリート(2) プレストレストコンクリートに関する基本的事項が理解でき,使用と終局限界状態に対する検討が出来る.
13週 構造細目 構造細目に関する基本的事項が理解でき,基本定着長の計算ができる.
14週 許容応力度設計法(1) 許容応力度設計法の基本的なことが理解でき,長方形断面の抵抗モーメントの計算と断面の算定が出来る.
15週 許容応力度設計法(2) 許容応力度設計法の基本的なことが理解でき,長方形断面の抵抗モーメントの計算と断面の算定が出来る.
16週 定期試験

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000