到達目標
・人文・社会科学的な視点から人間、社会、文化について多面的に理解し、国際社会の一員として社会的諸問題の解決に向けて主体的に貢献する自覚と素養を培う。
・人間活動や科学技術の役割と影響に関心を持ち、幸福とは何かを追究しながら、技術者として社会に貢献する自覚と素養を培う。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
社会学の基本的な考え方とともに,ウェーバーの社会学の方法論および理論ならびにそれにもとづく現代社会の基本構造の概念的定式について,用語の使い方を含めて説明できる. | 社会学の基本的な考え方とともに,ウェーバーの社会学の方法論および理論ならびにそれにもとづく現代社会の基本構造の概念的定式について,用語の使い方を含めて適切に説明できる. | 社会学の基本的な考え方とともに,ウェーバーの社会学の方法論および理論ならびにそれにもとづく現代社会の基本構造の概念的定式について,大まかな説明ができる. | 社会学の基本的な考え方とともに,ウェーバーの社会学の方法論および理論ならびにそれにもとづく現代社会の基本構造の概念的定式について,説明できない. |
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学科の到達目標項目との関係
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (a) 地球的視点から多面的に物事を考える能力とその素養
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
学習目標 Ⅰ 人間性
学習目標 Ⅱ 実践性
学習目標 Ⅲ 国際性
学校目標 A(教養) 地球的視点で自然・環境を考え,歴史,文化,社会などについて広い視野を身につける
本科の点検項目 A-ⅰ 社会,経済,法学,哲学,歴史,文化,言語など社会科学および人文科学に関する基本的な事項について説明できる。
本科の点検項目 A-ⅱ 社会科学および人文科学における概念や方法論を認識できる
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の修得を通して,継続的に学習することができる
教育方法等
概要:
わたしたちが作り上げ,生活する社会の科学的な認識はどのようにして可能なのかという問いについて,古代ギリシアの時代から現代までのさまざまな学説,理論のあり方を概観するとともに,とくにマックス・ウェーバーの社会学の方法論および理論ならびにそれらにもとづく現代社会の,「支配」を軸とした基本構造の概念的定式を学ぶ.
授業の進め方・方法:
配布レジメを用いつつ,ウェーバー以前の社会についての学的認識のあり方を概観するとともに,指定の教科書の内容を読み進める.ウェーバーの「支配の社会学」をつうじて,社会学がどのような学問であるか,社会における「支配」とは何かが理解できるとともに,ウェーバーのテキストに書かれていることと現実の社会生活との関係性について主体的に考えることができるような授業内容にしたい.
注意点:
わたしたちは日常的にさまざまな社会的な問題に直面せざるをえないが,学問としての社会学は,さしあたり科学の一分野として,対象としての社会現象の「客観的」な認識ないし叙述をめざすものであって,そうした問題にたいする何らかの実践的な解決策を引き出すものではないことをまずおさえていただきたい.
とはいえ,予習においても復習においても,将来的にひとりの社会人として社会に主体的にかかわる自分の姿を想像しながら,現に生じているさまざまな社会的な現象に関心をもちつつ,授業で学習した内容との関連性を意識していただきたい.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
この授業でやろうとすることが理解できる.
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2週 |
古代,中世および近世における社会のとらえ方 |
社会学成立以前の時期における社会のとらえ方がどうだったかが理解できる.
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3週 |
社会学の成立と実証主義 |
コントによる草創期の社会学の考え方とその展開としてのデュルケムの理論が理解できる.
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4週 |
社会学の社会的実践への展開としての社会批判 |
マルクスおよびアドルノの理論をつうじて,社会のあり方の理論的認識とその実践的展開のあり方が理解できる.
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5週 |
ウェーバー社会学の概要 |
ウェーバーの社会学の概要とその方法論的特徴が理解できる.
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6週 |
ウェーバーの社会学:方法論的基礎概念 |
ウェーバーの社会学で用いられる方法論的基礎概念が理解できる.
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7週 |
ウェーバーの社会学:理論的基礎概念 |
ウェーバー社会学としての「理解社会学」の概要が,そこで用いられる概念とともに理解できる.
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
ウェーバーの社会学:理論的基礎概念(つづき) |
ひきつづき,ウェーバー社会学としての「理解社会学」の概要が,そこで用いられる概念とともに理解できる.
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10週 |
ウェーバーの支配社会学:支配の3類型 |
教科書にそくして,ウェーバーによる「支配の3類型」の内容が理解できる.
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11週 |
ウェーバーの支配社会学:合法的支配 |
教科書にそくして,「合法的支配」の概要が理解できる.
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12週 |
ウェーバーの支配社会学:官僚制的支配の概要 |
教科書にそくして,「合法的支配」の具象化としての「官僚制的支配」の概要が理解できる.
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13週 |
ウェーバーの支配社会学:官僚制的支配の特徴 |
教科書にそくして,「官僚制的支配」の特徴が理解できる.
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14週 |
ウェーバーの支配社会学:官僚制組織の長所および活動原理 |
教科書にそくして,官僚制組織の長所および活動原理が理解できる.
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15週 |
ウェーバーの支配社会学:民主制にたいする官僚制の関係 |
民主制と官僚制との関係および両者の構造的衝突の理論が理解できる.
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16週 |
定期試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 公民 | 哲学者の思想に触れ、人間とはどのような存在と考えられてきたかについて理解できる。 | 3 | |
諸思想や諸宗教において、自分が人としていかに生きるべきと考えられてきたかについて理解できる。 | 3 | |
諸思想や諸宗教において、好ましい社会と人間のかかわり方についてどのように考えられてきたかを理解できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 80 | 20 | 100 |