現代日本経済論

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 現代日本経済論
科目番号 0027 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子・生産システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 『講義プリント現代日本経済論』(自作教材)
担当教員 多田 光宏,村上 明子

到達目標

①現代日本経済の現状と問題点をグローバルな視点で考えることができ、21世紀の日本社会、国際社会への基本的な見通しをもてるようになること。②社会科学の知識や概念、方法論を用いて、第二次大戦以後の日本経済の基本的な流れを歴史的、客観的に理解し、説明出来るようになること。③学習内容から自分なりに課題を発見し、独自に評価出来るようになること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
授業達成項目に示された各事項を日本経済の発展過程に即して、歴史的、具体的に理解できること。また、経済学の概念について基本的事項からより進んだ項目について基本的に理解し、表現出来ること。戦後70年に及ぶ日本経済と世界経済の基本的な動向を理解して、21世紀の日本および世界経済について基本的な発展方向を見通せることあるいは見通しを持てるようになること。経済学的事項や事実関係を正確に理解し説明できること。自分自身の意見を積極的に展開し、論理的に結論を導き出している。文章表現が適切であることなど。優のレヴェルに到達していないが、理解内容が経済学的事項について、概ね説明が出来ている。左記事項に不正確で明確な文章表現等がなされていない場合。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
学習目標Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ 本科の点検項目((環境・生産システム工学」教育プログラム学習・教育到達目標A-1、A-2、A-3,C-3,E-2 JABEE基準1学習・教育到達目標(a)(e)
授業の進め方・方法:
戦後の日本経済の発展過程を世界経済的な視野の中で考えていきます。文献・映像資料・各種メディアも活用しながら、多様でユニークな経済現象について考察していきます。
なお、考察内容のレポートとしてリアクションペーパーを毎回の講義終了時に提出してもらいます。また履修者数や授業の進行具合によってはグループワークを行うこともあります。講義では次回テーマに関する資料を配ることもあります。配布資料をもとに関連情報を調べたり自分の考えを整理・準備することで、リアクションペーパーの内容充実させるよう心掛けて下さい。リアクションペーパーでの考察・質問・要望は、次回講義でフィードバックします。リアクションペーパーは評価ツールであると同時に教員とのコミュニケーションツールでもあります。積極的に活用してください。
注意点:
準備する用具、前提となる知識・科目としては地理、歴史、倫理社会、政治経済を十分に学習しておくことが必要です。また、社会科学学習のためには常に現代社会の動向に関心を持つことが大事です。社会的常識、教養を涵養するために新聞、TVニュースなどを忘れずに見ること、常に社会の動向に関心を払うことが社会に貢献する技術者の養成段階においても必須です。講義で説明した諸問題に関して考察を課すので参考図書などの学習も怠らないよう心掛けましょう。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,経済史を確認する1:第二次世界大戦以前の日本経済 「後発国」として日本がどのように近代化に取り組んだか、確認する。
2週 経済史を確認する2:第二次大戦後の日本と世界の経済 戦後改革やIMF・GATT体制の成立の意味を考察する。
3週 経済史を確認する3:「プラザ合意」とは何だったのか 時代背景を理解し、プラザ合意の歴史的意義について確認する。
4週 経済史を確認する4:「失われた20年」と現在 「失われた20年」について独自の評価が出来るようになる。
5週 「日本的」という概念1:日本的生産システム 日本的生産システムとは何なのか説明出来るようになる。
6週 「日本的」という概念2:労使慣行から見た日本的要素 労使慣行の変遷と現状を確認する。
7週 中間総括 これまでの学習成果を確認する。
8週 対外関係を考える1:日系企業のアジア進出 日系企業の対外進出について、アジア地域の特徴を考察する。
4thQ
9週 対外関係を考える2:ODAの役割 日本の国際協力の変遷や特徴を確認する。
10週 対外関係を考える3:経済圏構想とどう向き合うか FTAやEPA交渉の変遷を確認し、可能性と課題を説明出来るようになる。
11週 今後の展望1:地域通貨を知っていますか? 地域通貨の取り組みを知り、可能性と課題について考察する。
12週 今後の展望2:廃棄物の行方 廃棄物の処理状況や取引の枠組みを確認し、課題の解決策を考察する。
13週 今後の展望3:仕事のルールとブラック企業 ブラック企業の実態や背景としての社会構造について確認する。
14週 今後の展望4:移民と難民 移民問題・難民問題の背景や日本の施策について学習する。
15週 定期試験 これまでの学習到達度を確認する。
16週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力70000300100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000