材料システム工学

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 材料システム工学
科目番号 0034 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子・生産システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 自作プリントを用いる.
担当教員 浅見 廣樹

到達目標

1) 固体材料の化学結合および結晶構造の種類と特徴と,これに関わる原理・材料分析方法について説明できる.
2) 固体材料の力学的特性と化学結合の関係について説明できる.
3) 固体材料の熱的特性と化学結合の関係について説明できる.
4) 固体材料の電磁気的特性と化学結合の関係について説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1固体材料の化学結合および結晶構造の種類と特徴と,これに関わる原理・材料分析方法について理解し,この知識を運用できる.固体材料の化学結合および結晶構造の種類と特徴と,これに関わる原理・材料分析方法について説明できる.固体材料の化学結合および結晶構造の種類と特徴と,これに関わる原理・材料分析方法について説明できない.
評価項目2固体材料の力学的特性と化学結合の関係について理解し,これを幅広い材料に適用して考えることができる.固体材料の力学的特性と化学結合の関係について説明できる.固体材料の力学的特性と化学結合の関係について説明できない.
評価項目3固体材料の熱的特性と化学結合の関係について理解し,これを幅広い材料に適用して考えることができる.固体材料の熱的特性と化学結合の関係について説明できる.固体材料の熱的特性と化学結合の関係について説明できない.
評価項目4固体材料の電磁気的特性と化学結合の関係について理解し,これを幅広い材料に適用して考えることができる.固体材料の電磁気的特性と化学結合の関係について説明できる.固体材料の電磁気的特性と化学結合の関係について説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義では,材料の力学的・熱力学的・電気的特性について、原子間に働く相互作用エネルギーや材料の内部組織などから考えるための基礎的な知識の習得を目標に授業を行う。
授業の進め方・方法:
授業は,自作プリントを用いた座学形式により進める.
評価は,“授業項目に対する達成目標”に関する試験およびレポートの結果に基づいて行う.
試験およびレポートはそれぞれ100点法で採点され,評価点は次式で算出する.
(評価点)=(各試験点数の平均)×0.8+(各レポート点数の平均)×0.2
評価点が60点以上で合格である.
なお,評価点が60点未満になる場合,再試験を行うことがある.この場合,再試験点数を用いて評価点が再計算されるが,評価点の上限は60点となる.
注意点:
材料工学は,対象の大きさが原子(10-10m)からバルク体(100m)と幅広く,現象を真に理解するためには固体物理学,化学,熱力学,材料力学,電気化学等々の理解や実用材料の知識が必要となる複合的な学問であることを心得ること.
定期的に実施されるレポート課題には自主的に取り組むこと.
JABEE 教育到達目標評価:定期試験(D-4:60%,F-2:20 % ),課題(E-2,20%)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 様々な材料を化学的に捉える意義について理解できる.
原子・分子に関わる基礎知識を習得できる.
2週 化学結合に関する基礎知識,各種化学結合の概要 化学結合に関する基礎知識と各結合の特徴について理解できる.
3週 化学結合と材料物性の関係,物質の結晶構造 化学結合と材料物性の関係について理解できる.
物質の結晶構造の種類について理解できる.
4週 物質の結晶構造,X線回折の原理 物質の結晶構造と特性の関係について理解できる.
X線回折の原理であるBraggの条件および消滅即について理解できる.
5週 化合物について,平衡状態図の見方 化合物の種類と特徴について理解できる.
平衡状態図の見方が理解できる.
6週 平衡状態図の見方,格子エネルギーについて 平衡状態図の種類と見方が理解できる.
格子エネルギーとは何か理解できる.
7週 格子エネルギーと弾性率の関係 各種結合と格子エネルギーの関係について理解できる.
格子エネルギーと弾性率の関係について理解できる.
8週 弾性率について 結晶材料における弾性率と方位の関係性について概説できる.
2ndQ
9週 破壊応力,硬さについて 破壊応力と硬さの概念について概説できる.
硬さ試験の種類と概要について説明できる.
10週 融点について 材料の融点と格子エネルギーの関係性について概説できる.
11週 熱膨張率について 材料の熱伝導率と格子エネルギーの関係性について概説できる.
12週 比熱、熱伝導率について 原子・分子レベルで考えた比熱・熱伝導率の概念について概説できる.
13週 磁性について 磁性の種類について説明できる.
最外殻電子数と磁気モーメントの関係について概説できる.
14週 磁性について 磁性の発現メカニズムについて概説できる.
15週 電気伝導率について 材料の電気伝導性についてバンドモデルを用いた概説ができる.
16週

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力100000010
専門的能力7020000090
分野横断的能力0000000