品質システム工学

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 品質システム工学
科目番号 APAE1640 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子・生産システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 自作プリントを用いる.
担当教員 浅見 廣樹

到達目標

1) PERTや線形計画法などの最適化手法を利用できる.
2) 信頼性工学,品質工学についての基礎知識を持ち,基礎的な問題が解ける.
3) 生産システムの現状と問題点について説明できる.
4) EMSやRMSなどのマネジメントシステムについて説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1PERTや線形計画法などの最適化手法をを利用でき、複雑な問題にも対応できる.PERTや線形計画法などの最適化手法を利用できる.PERTや線形計画法などの最適化手法を利用できない.
評価項目2信頼性工学,品質工学についての基礎知識を持ち,応用的な問題も解ける.信頼性工学,品質工学についての基礎知識を持ち,基礎的な問題が解ける.信頼性工学,品質工学についての基礎知識を持たず,基礎的な問題が解けない.
評価項目3生産システムの現状と問題点について,品質や環境を含めた広い視点から説明できる.生産システムの現状と問題点について説明できる.生産システムの現状と問題点について説明できない.
評価項目4EMSやRMSなどのマネジメントシステムについて,その役割と重要性を含めて説明できる.EMSやRMSなどのマネジメントシステムについて説明できる.EMSやRMSなどのマネジメントシステムについて説明できない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE基準1 学習・教育到達目標 (b) 技術が社会や自然に及ぼす影響や効果,および技術者が社会に対して負っている責任に関する理解
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(1) 専門工学(工学(融合複合・新領域)における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする)の知識と能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (d)(2) いくつかの工学の基礎的な知識・技術を駆使して実験を計画・遂行し,データを正確に解析し,工学的に考察し,かつ説明・説得する能力
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
学習目標 Ⅰ 人間性
学習目標 Ⅱ 創造性
学習目標 Ⅲ 国際性
専攻科の点検項目 B-1 技術者倫理,技術史,関係法規,安全工学,リスクマネジメントなどに関する基本的な事項について説明できる
専攻科の点検項目 E-2 工学知識,技術の修得を通して,自主的・継続的に学習することができる
専攻科の点検項目 F-1 ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,選択した領域の専門分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる
専攻科の点検項目 F-3 問題解決のための実施計画を立案・実行し,データを正確に収集して適切な方法により解析できる
専攻科の点検項目 G-3 複数の専門領域に関する知識と技術を用いて境界領域を認識できる
専攻科の点検項目 H-1 社会が要求する技術課題を広い視野でとらえ,システム,プロセス,製品について,与えられた条件下でより良い設計や解決方法の立案ができる
専攻科の点検項目 I-2 グループ内の複数の意見を集約して,実行へ移すための計画案を提案し,合意された事柄に対して協力できる

教育方法等

概要:
専攻科学生は将来,多様な研究開発分野や生産管理分野に進むので,生産システムの現状からスケジューリング手法,品質工学の基礎知識までを幅広く授業する.また,身近な課題などを題材にした演習問題を用意して理解を深める.
授業の進め方・方法:
授業は,自作プリントを用いた座学形式で進め,定期試験と課題のレポ-トで学習・教育目標の達成度を評価する.
試験結果8割,レポ-ト2割の基準で成績評価する.合格点は60点以上である.
成績評価が60点に満たない場合再試験を行う.再試験の8割を試験の点数とし,評価が59点以下の場合不合格,60点以上の場合60点(合格)として評価する.
注意点:
品質管理,生産管理の基礎知識があることが望ましい.授業には電卓を持参すること.
授業時間内でできなかった演習課題や理解できなかった部分は,自学自習で補うこと.
JABEE教育到達目標評価:定期試験(B-1: 40%,F-1: 60 %),課題(E-2: 50%,G-3: 50 %)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,生産管理の現状と重要性 社会的な情勢に対して,生産管理技術や品質について学ぶ重要性を概説できる.
2週 ジョブショップ型・スケジューリング手法 2機械および3機械のジョンソン法について理解し,基礎的な問題を解くことができる.
3週 PERT/CPMによるプロジェクト・スケジューリング プロジェクトの工程表に対してPERT図を描くことができ,クリティカル・パスを求めることができる.
4週 PERT/CPMによるプロジェクト・スケジューリング 時間と金銭の制約条件の中で,クリティカル・パスの短縮について考えることができる.
5週 線形計画問題(図解法) 図解法により,2変数の最大化問題を解くことができる.
6週 線形計画問題(シンプレックス法) シンプレックス法により,2変数の最大化問題を解くことができる.
7週 信頼性工学(信頼度関数と故障率) 信頼度関数について理解できる.
ワイプル分布における故障率について理解できる.
8週 信頼性工学(システムの構造と信頼性) 各システムの構造と信頼度の関係について理解できる.
システムの構造とサブシステムの故障率から,システム全体の信頼度が計算できる.
2ndQ
9週 信頼性工学(アベイラビリティと信頼性解析) システムの故障率とMTTRからアベイラビリティが計算できる.
信頼性解析手法について理解できる.
10週 信頼性工学(演習) 信頼性工学に関わる基礎的な演習問題を解くことができる.
11週 品質工学(SN比) 品質工学におけるSN比とは何か理解できる.
SN比および感度の算出ができる.
12週 品質工学(L18直交表) L18直行表の使い方が理解できる.
13週 品質工学(演習) L18直行表を用いた最適条件の探索手法について理解できる.
14週 これからの生産方式について SCMやCSRなど,現代の生産のキーとなる考え方について理解できる.
15週 環境マネジメントシステムとリスクマネジメントシステム 各種マネジメントシステムの概要と重要性について概説できる.
16週

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力3010000040
専門的能力5010000060
分野横断的能力0000000