到達目標
・技術者の立場に立ち,地球的な視点から環境問題を理解できる。
・基本的な定量分析の例を説明し,実際の試料を定量できる。
・問題物質の濃度変化が極めて小さい場合,その変動を正確に捉えるためには適切な分析法の採用と定量結果の厳密な解釈が欠かせないことを説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
1技術者の立場に立ち,地球的な視点から環境問題を理解できる。 | 技術者の立場に立ち,地球的な視点から環境問題を理解できる。 | 技術者の立場に立ち,地球的な視点から環境問題を理解できる。 | 技術者の立場に立ち,地球的な視点から環境問題を理解できない。 |
2基本的な定量分析の例を説明し,実際の試料を定量できる。 | 基本的な定量分析の例を詳細に説明し,実際の試料を正確に定量できる。 | 基本的な定量分析の例を説明し,実際の試料を定量できる。 | 基本的な定量分析の例を説明できず,実際の試料を定量できない。 |
3問題物質の濃度変化が極めて小さい場合,その変動を正確に捉えるためには適切な分析法の採用と定量結果の厳密な解釈が欠かせないことを説明できる。 | 問題物質の濃度変化が極めて小さい場合,その変動を正確に捉えるためには適切な分析法の採用と定量結果の厳密な解釈が欠かせないことを詳細に説明できる。 | 問題物質の濃度変化が極めて小さい場合,その変動を正確に捉えるためには適切な分析法の採用と定量結果の厳密な解釈が欠かせないことを説明できる。 | 問題物質の濃度変化が極めて小さい場合,その変動を正確に捉えるためには適切な分析法の採用と定量結果の厳密な解釈が欠かせないことを説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
JABEE基準1 学習・教育到達目標 (e) 種々の科学,技術および情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
学習目標 Ⅱ 創造性
専攻科の点検項目 E-2 工学知識,技術の修得を通して,自主的・継続的に学習することができる
教育方法等
概要:
気圏・地圏および水圏の汚染について概説した後,主に水圏について化学的調査法と評価法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業では座学に加えて,フィールドワーク・ラボワークを行なう。河川水や湖沼水の調査に必要な試料採取・保存・分析・結果の解析について解説する。
成績は期末試験(50%),フィールドワーク・ラボワークに関するレポート(25%)および実習(25%)で評価する。合格点は60点である。
注意点:
60時間の自学自習が必要である。図書館やインターネットなどを活用して講義に関する資料を参照するなど予・復習に取り組むこと。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
環境と汚染 環境汚染と化学物質 |
地球環境に与える化学物質の影響を理解できる。
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2週 |
陸水・海洋の汚染,大気・土壌の汚染 |
環境汚染を引き起こした原因物質,関連する技術およびその影響について,代表的な例を説明できる。
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3週 |
試料採取と保存 調査計画と準備 |
陸水,湖沼水,海水等等の試料の採取について,必要な機材,方法,注意事項を説明できる。
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4週 |
機材・道具 |
陸水,湖沼水,海水等等の試料の採取について,必要な機材,方法,注意事項を説明できる。
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5週 |
採取方法 |
陸水,湖沼水,海水等等の試料の採取について,必要な機材,方法,注意事項を説明できる。
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6週 |
河川水の採取(フィールドワーク) |
主要成分分析用の河川水試料を採取できる。
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7週 |
試料調製と測定 主要成分分析用試料 |
陸水,湖沼水,海水等の試料中の主要成分の分析を行なう際の代表的な分離・濃縮法を説明できる。
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8週 |
微量成分分析用試料 |
陸水,湖沼水,海水等の試料中の微量成分の分析を行なう際の代表的な分離・濃縮法を説明できる。
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2ndQ |
9週 |
カルシウムの定量(ラボワーク)1 |
河川水中の主要成分のひとつであるカルシウムをキレート滴定により定量できる。
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10週 |
カルシウムの定量(ラボワーク)2 |
河川水中の主要成分のひとつであるカルシウムをキレート滴定により定量できる。
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11週 |
分析法 容量分析法1 |
環境分析に用いられる各種容量分析法について説明できる。
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12週 |
容量分析法2 |
環境分析に用いられる各種容量分析法について説明できる。
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13週 |
機器分析法1 |
吸光光度法はじめ代表的な機器分析法の原理を説明できる。
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14週 |
機器分析法2 |
検量線法・標準添加法といった手法を使って測定結果の解析ができる。
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15週 |
分析結果の評価と取り扱い 測定精度、・結果の取り扱い 環境分析が果たす役割 |
分析化学が人類の未来にどのように寄与できるか概説できる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系 | 分析化学 | 錯化滴定、キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。 | 5 | 前9,前10 |
光吸収について理解し、代表的な分析方法について理解している。 | 5 | |
無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。 | 5 | 前13 |
特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。 | 5 | 前14 |
評価割合
| 期末試験 | レポート | 実習 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 25 | 25 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 50 | 25 | 25 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |