数学ⅢA

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 数学ⅢA
科目番号 0067 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 創造工学科(一般科目) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 教科書:高遠節夫他著「新微分積分Ⅰ 改訂版」,「新微分積分Ⅱ 改訂版」(大日本図書)/ 補助教材:高遠節夫他著「新微分積分Ⅰ問題集 改訂版」,自作プリント/参考図書:「新版微分積分Ⅰ」,「新版微分積分Ⅱ」(実教出版)、大学用の学習参考書「微分積分」など
担当教員 村本 充,金野 幸吉,藤島 勝弘

到達目標

1. いろいろな関数を積分することができ、図形の面積・体積や長さを求めることができる。
2. 関数の近似やべき級数を理解し、基本的な関数の近似式やマクローリン展開を求めることができる。
3. いろいろな関数の偏微分を求めることができ、辺便を応用した問題を解くことができる。
4. 2重積分に関する問題を解くことができる。
5. 1階微分方程式及び2階定数係数線形微分方程式を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1いろいろな関数を積分することができ、図形の面積・体積や長さに関する問題を解くことができる。いろいろな関数を積分することができ、図形の面積・体積や長さに関する基本的な問題を解くことができる。いろいろな関数を積分することができない。また、図形の面積・体積や長さに関する基本的な問題を解くことができない。
評価項目2関数の近似式とべき級数展開、2変数関数の近似式を理解し、関数の近似式や偏微分に関する問題を解くことができる。関数の近似式とべき級数展開、2変数関数の近似式を理解し、関数の近似式や偏微分に関する基本的な問題を解くことができる。関数の近似式とべき級数展開、2変数関数の近似式を理解することができない。また、関数の近似式や偏微分に関する問題を解くことができない。
評価項目3いろいろな関数の偏微分を求めることができ、いろいろな関数について全微分や極値を求めることができる。いろいろな関数の偏微分を求めることができ、簡単な関数について全微分や極値を求めることができる。いろいろな関数の偏微分を求めることができない。また、全微分や極値を求めることができない。
評価項目4変数変換を含む重積分を計算することができる。重積分を用いて図形の体積や平均を求めることができる。簡単な重積分を計算することができる。重積分を用いて図形の体積や平均を求めることができる。簡単な重積分を計算することができない。重積分を用いて図形の体積や平均を求めることができない。
評価項目51階及び2階微分方程式を解くことができる。基本的な1階及び2階微分方程式を解くことができる。基本的な1階及び2階微分方程式を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

 Ⅰ 人間性  1 Ⅰ 人間性
 Ⅱ 実践性  2 Ⅱ 実践性
 Ⅲ 国際性  3 Ⅲ 国際性

教育方法等

概要:
2年次までに習得した微分法・積分法を活用して、積分の応用、関数の級数展開、偏微分法、2重積分、微分方程式を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業は教科書に沿って行い、計算方法を習得するための演習および理解度を確認するための達成度試験を適宜実施する。また、計算演習などの課題を課すことがある。
注意点:
2年で学んだ数学ⅡAの知識が前提となるので適宜復習して授業に望むこと。
学業成績の成績が60点未満のものに対して再試験を実施する場合がある。この場合、再試験80%、課題等20%の割合で再評価を行う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 積分の計算:置換積分・部分積分の応用 置換積分・部分積分を用いていろいろな関数の積分を計算できる。
2週 積分の計算:いろいろな関数の積分 分数関数・無理関数・三角関数を含むいろいろな関数の積分を計算できる。
3週 達成度試験
積分の応用:図形の面積
積分を用いて、図形の面積を求めることができる。
4週 積分の応用:曲線の長さ、立体の体積 積分を用いて、曲線の長さや立体の体積を求めることができる。
5週 達成度試験
いろいろな応用:媒介変数表示による図形
媒介変数表示された図形の面積や曲線の長さを求めることができる。
6週 いろいろな応用:極座標による図形 極座標表示された図形の面積や曲線の長さを求めることができる。
7週 いろいろな応用:広義積分 広義積分を求めることができる。
8週 いろいろな応用:変化率と積分 変化率と積分の関係を理解している。
2ndQ
9週 達成度試験
関数の展開:多項式による近似
関数の1次・2次近似式およびn次近似式を求めることができる。
10週 関数の展開:数列の極限、級数 数列の極限及び級数の収束・発散を調べることができる。
11週 関数の展開:べき級数とマクローリン展開・オイラーの公式 関数のマクローリン展開を求めることができる。オイラーの公式を理解し、複素数の値を取る関数を微分することができる。
12週 達成度試験
偏微分法:2変数関数
2変数関数の定義域と値域を理解し、2変数関数の曲面を求めることができる。
13週 偏微分法:偏導関数・全微分 偏導関数を計算することができる。全微分の意味を理解し、関数の全微分を計算することができる。
14週 偏微分法:合成関数の微分法 合成関数の微分法を用いて、関数を微分及び偏微分することができる。
15週 達成度試験
総復習
前期の範囲のいろいろな問題を解くことができる。
16週 前期定期試験
後期
3rdQ
1週 偏微分の応用:高次偏導関数・極大・極小
第2次偏導関数を求めることができる。2変数関数の極大・極小を判定することができる。
2週 偏微分の応用:陰関数の微分法・条件つき極値問題 陰関数を微分することができる。条件のもとで関数の極値を求めることができる。
3週 達成度試験
2重積分:2重積分の定義
2重積分の定義を説明できる。
4週 2重積分:2重積分の計算 2重積分を累次積分に直して計算することができる。
5週 2重積分:積分順序の変更・立体の体積 累次積分の積分順序の変更をすることができる。2重積分を用いて基本的な図形の体積を求めることができる。
6週 達成度試験
変数の変換と重積分:極座標による2重積分
極座標による2重積分を計算することができる。
7週 変数の変換と重積分:変数変換 変数変換することによって2重積分を計算することができる。
8週 変数の変換と重積分:広義積分 広義積分を求めることができる。
4thQ
9週 達成度試験
1階微分方程式:微分方程式の意味、微分方程式の解・変数分離形
微分方程式の一般解及び特殊解の意味を理解している。変数分離形の微分方程式を解くことができる。
10週 1階微分方程式:1階線形微分方程式・同次形 定数変化法を用いて、1階線形微分方程式を解くことができる。同次形の微分方程式を解くことができる。
11週 達成度試験
2階微分方程式:微分方程式の解
2階微分方程式の一般解・特殊解の意味を説明できる。
12週 2階微分方程式:線形微分方程式、定数係数斉次線形微分方程式 斉次・非斉次の場合の線形微分方程式の一般解の形を説明することができる。定数係数斉次線形微分方程式を解くことができる。
13週 2階微分方程式:定数係数非斉次線形微分方程式 定数係数非斉次線形微分方程式を解くことができる。
14週 2階微分方程式:いろいろな線形微分方程式 いろいろな線形微分方程式を解くことができる。
15週 達成度試験
総復習
後期の範囲のいろいろな問題を解くことができる。
16週 後期定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3前10
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3前10
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3前1,前2
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3前3
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3前4
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3前4
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3前12
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3前14
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3前13,後1
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3後1,後2
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3後3,後4,後5
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3後6
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3後5
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3後9
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3後9,後10
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3後12
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3前9
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3前11
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3前11

評価割合

定期試験達成度試験課題合計
総合評価割合503020100
基礎的能力503020100
専門的能力0000
分野横断的能力0000