数学ⅢB

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 数学ⅢB
科目番号 0068 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(一般科目) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 高遠節夫他著「新線形代数 改訂版」(大日本図書)、高遠節夫他著「新確率統計 改訂版」(大日本図書) /補助教材:高遠節夫他著「新線形代数問題集 改訂版」(大日本図書)/参考図書:立花俊一他編「エクササイズ線形代数」(共立出版)、立花俊一他編「確率・統計」(共立出版)
担当教員 金野 幸吉,柏瀬 陽彦,中野 渉,藤島 勝弘

到達目標

1. いろいろな行列式の値を求めることができる。
2. 行列式を用いて、3次以上の逆行列を求めたり、連立方程式を解くことができる。
3. 図形(ベクトル)と行列の関連を理解し、線形変換に関する問題を解くことができる。
4. 固有値と固有ベクトルを求め、行列を対角化することができる。また、対称行列は直交行列で対角化することができる。
5. いろいろな確率を求めることができる。
6. 1次元のデータの分布を分析し、標準偏差などを求めることができる。
7. 2次元のデータから相関係数や回帰直線を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1いろいろな行列式の値を求めることができる。簡単な行列式の値を求めることができる。簡単な行列式の値を求めることができない。
評価項目2行列式を用いて、3次以上の逆行列を求めたり、連立方程式を解くことができる。行列式を用いて、3次の逆行列を求めたり、連立方程式を解くことができる。行列式を用いて、3次の逆行列を求めたり、連立方程式を解くことができない。
評価項目3図形(ベクトル)と行列の関連を理解し、線形変換に関する問題を解くことができる。図形(ベクトル)と行列の関連を知り、線形変換に関する基本的な問題を解くことができる。図形(ベクトル)と行列の関連を理解していない。線形変換に関する基本的な問題を解くことができない。
評価項目4固有値と固有ベクトルを求め、行列を対角化することができる。また、対称行列は直交行列で対角化することができる。固有値と固有ベクトルを求め、行列を対角化することができる。固有値と固有ベクトルを求めることができない。行列を対角化することができない。
評価項目5いろいろな確率を求めることができる。簡単な確率を求めることができる。簡単な確率を求めることができない。
評価項目61次元のデータの分布を分析し、標準偏差などを求めることができる。1次元のデータの分布を理解し、標準偏差などを求めることができる。1次元のデータの分布を理解していない。標準偏差などを求めることができない。
評価項目72次元のデータから相関係数や回帰直線を求めることができる。2次元のデータから相関係数を求めることができる。2次元のデータから相関係数を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

 Ⅰ 人間性  1 Ⅰ 人間性
 Ⅱ 実践性  2 Ⅱ 実践性
 Ⅲ 国際性  3 Ⅲ 国際性

教育方法等

概要:
2年次までに習得した行列の知識に加えて、行列式に関する計算方法を理解し、工学の問題を解くときに必要となる計算技術を習得する。また、確率統計の基礎を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業は教科書に沿って行い、計算方法を習得するための演習および理解度を確認するための達成度試験を適宜実施する。また、計算演習などの課題を課すことがある。
注意点:
2年で学んだ数学ⅡBの知識が前提となるので適宜復習して授業に望むこと。
学年末の学業成績が60点未満のものに対して再試験を実施する場合がある。この場合、再試験80%、課題等20%の割合で再評価を行う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 行列式の定義と性質:2次と3次の行列式、n次の行列式 定義に基づいて行列式を計算できる。
2週 行列式の定義と性質:行列式の性質 行列式の性質を利用して行列式を計算できる。
3週 行列式の定義と性質:行列の積の行列式 行列式の積の行列式を理解できる。
4週 達成度試験
行列式の応用:行列式の展開
達成度を把握し、試験の復習を行って理解度を向上する。
行列式を展開して行列式の値を求めることができる。
5週 行列式の応用:行列式と逆行列 余因子行列を利用して、簡単な逆行列を求めることができる。
6週 行列式の応用:連立1次方程式と行列式 クラメルの公式を利用して連立1次方程式を解くことができる。
7週 行列式の応用:行列式の図形的意味 行列式を使用して、平行四辺形の面積を求めることができる。
8週 達成度試験
線形変換:線形変換の定義
達成度を把握し、試験の復習を行って理解度を向上する。
線形変換による像を求めることができる。
2ndQ
9週 線形変換:線形変換の基本性質、合成変換と逆変換 線形性を利用して、線形変換の像を求めることができる。合成変換と逆変換を表す線形変換を求めることができる。
10週 線形変換:回転を表す線形変換、直交行列と直交変換 回転を表す線形変換の像を求めることができる。行列が直交行列か判定できる。
11週 達成度試験
固有値とその応用:固有値と固有ベクトル、固有値と固有ベクトルの計算
達成度を把握し、試験の復習を行って理解度を向上する。
行列の固有値と固有ベクトルを求めることができる。
12週 固有値とその応用:行列の対角化、対角化可能の条件、対称行列の直交行列による対角化 固有値と固有ベクトルを用いて、行列を対角化することができる。行列が対角化可能か判定できる。対称行列を直交行列により対角化することができる。
13週 固有値とその応用:対角化の応用 行列の対角化を応用して、行列のべき乗を求めることができる。
14週 達成度試験
総合演習
達成度を把握し、試験の復習を行って理解度を向上する。
総合的な問題により、達成度を把握し、試験の復習を行って理解度を向上する。
15週 総合演習 総合的な問題により、達成度を把握し、試験の復習を行って理解度を向上する。
16週 前期定期試験
後期
3rdQ
1週 確率の定義と性質:確率の定義 確率の定義を理解し、簡単な確率を求めることができる。
2週 確率の定義と性質:確率の基本性質 確率の基本性質を理解し、様々な確率を求めることができる。
3週 確率の定義と性質:期待値 期待値を計算することができる。
4週 達成度試験、
いろいろな確率:条件付き確率と乗法定理
達成度を把握し、試験の復習を行って理解度を向上する。
条件付き確率を求めることができる。確率の乗法定理を用いることができる。
5週 いろいろな確率:事象の独立 事象の独立に関する確率を求めることができる。
6週 いろいろな確率:反復試行 反復試行に関する確率を求めることができる。
7週 いろいろな確率:ベイズの定理 ベイズの定理に関する確率を求めることができる。
8週 達成度試験、
1次元のデータ:度数分布
達成度を把握し、試験の復習を行って理解度を向上する。
度数分布表からヒストグラムと度数折れ線を作る
ことができる。
4thQ
9週 1次元のデータ:代表値、散布度 平均や中央値を求めることができる。
分散や標準偏差を計算することができる。
10週 1次元のデータ:四分位と箱ひげ図 四分位数、四分位範囲、外れ値を求め、箱ひげ図を書くことができる。
11週 達成度試験
2次元のデータ:相関
達成度を把握し、試験の復習を行って理解度を向上する。
2次元データに対して、共分散、相関係数を求めることができる。
12週 2次元のデータ:相関 2次元データに対して、共分散、相関係数を求めることができる。
13週 2次元のデータ:回帰直線 2次元データに対して、回帰直線を求めることができる。
14週 達成度試験
総合演習
達成度を把握し、試験の復習を行って理解度を向上する。
総合的な問題および達成度試験により、達成度を把握し、試験の復習を行って理解度を向上する。
15週 総合演習 総合的な問題により、達成度を把握し、試験の復習を行って理解度を向上する。
16週 後期定期試験

評価割合

定期試験達成度試験課題合計
総合評価割合503020100
基礎的能力503020100
専門的能力0000
分野横断的能力0000