数学Ⅲ(情報科学・工学系)

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 数学Ⅲ(情報科学・工学系)
科目番号 0084 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 4
開設学科 創造工学科(一般科目) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:高遠節夫他著「新線形代数 改訂版」,「新微分積分Ⅰ 改訂版」,「新微分積分Ⅱ 改訂版」(大日本図書)/ 補助教材:高遠節夫他著「新線形代数問題集 改訂版」,「新微分積分Ⅰ問題集 改訂版」,自作プリント/参考図書:大学用の学習参考書「線形代数」,「微分積分」など
担当教員 村本 充

到達目標

1. いろいろな行列式の値を求めることができる。
2. 行列式を用いて、3次以上の逆行列を求めたり、連立方程式を解くことができる。
3. 図形(ベクトル)と行列の関連を理解し、線形変換に関する問題を解くことができる。
4. 固有値と固有ベクトルを求め、行列を対角化することができる。また、対称行列は直交行列で対角化することができる。
5. いろいろな関数を積分することができ、図形の面積・体積や長さを求めることができる。
6. 関数の近似やべき級数を理解し、基本的な関数の近似式やマクローリン展開を求めることができる。
7. いろいろな関数の偏微分を求めることができ、辺便を応用した問題を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1いろいろな行列式の値を求めることができる。簡単な行列式の値を求めることができる。簡単な行列式の値を求めることができない。
評価項目2行列式を用いて、3次以上の逆行列を求めたり、連立方程式を解くことができる。行列式を用いて、3次の逆行列を求めたり、連立方程式を解くことができる。行列式を用いて、3次の逆行列を求めたり、連立方程式を解くことができない。
評価項目3図形(ベクトル)と行列の関連を理解し、線形変換に関する問題を解くことができる。図形(ベクトル)と行列の関連を知り、線形変換に関する基本的な問題を解くことができる。図形(ベクトル)と行列の関連を理解していない。線形変換に関する基本的な問題を解くことができない。
評価項目4固有値と固有ベクトルを求め、行列を対角化することができる。また、対称行列は直交行列で対角化することができる。固有値と固有ベクトルを求め、行列を対角化することができる。固有値と固有ベクトルを求めることができない。行列を対角化することができない。
評価項目5いろいろな関数を積分することができ、図形の面積・体積や長さに関する問題を解くことができる。いろいろな関数を積分することができ、図形の面積・体積や長さに関する基本的な問題を解くことができる。いろいろな関数を積分することができない。また、図形の面積・体積や長さに関する基本的な問題を解くことができない。
評価項目6関数の近似式とべき級数展開,2変数関数の近似式を理解し,関数の近似式や偏微分に関する問題を解くことができる。関数の近似式とべき級数展開,2変数関数の近似式を理解し,関数の近似式や偏微分に関する基本的な問題を解くことができる。関数の近似式とべき級数展開,2変数関数の近似式を理解することができない。また,関数の近似式や偏微分に関する問題を解くことができない。
評価項目7いろいろな関数の偏微分を求めることができ、いろいろな関数について全微分や極値を求めることができる。いろいろな関数の偏微分を求めることができ、簡単な関数について全微分や極値を求めることができる。いろいろな関数の偏微分を求めることができない。また、全微分や極値を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
2年次までに習得した行列の知識および微分法・積分法を活用して,行列式とその応用,積分の応用,関数の級数展開,偏微分法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業は教科書に沿って行い,計算方法を習得するための演習および理解度を確認するための小テストを適宜実施する。また,計算演習などの課題を課す。
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習として動画の視聴および課題を課す。この他、日常の授業(60時間)のための予習復習時間,達成度試験および定期試験の準備のための勉強時間を総合し、120時間の自学自習時間が必要である。
注意点:
2年で学んだ数学ⅡAおよび数学ⅡBの知識が前提となるので適宜復習して授業に望むこと。
学業成績の成績が60点未満のものに対して再試験を実施する場合がある。この場合,再試験80%,課題等20%の割合で再評価を行う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 2次、3次、n次の行列式 クラメルの公式を用いて2次、3次の行列式を求めることができる。
2週 行列式の性質 行列式の性質を利用してn次の行列式を計算できる。
3週 行列式の展開、行列式と逆行列 行列式を展開して行列式の値を求めることができる。
4週 連立1次方程式と行列式 余因子行列を利用して逆行列を求めたり,クラメルの公式を利用して連立1次方程式を解くことができる。
5週 線形変換の定義、基本性質 線形変換による像を求めることができる。
6週 合成変換と逆変換、回転、直交行列と直交変換 合成変換,逆変換,直交変換,回転を表す線形変換の像を求めることができる。
7週 固有値と固有ベクトル 行列の固有値と固有ベクトルの定義を説明できる。
8週 演習 総合的な問題により、達成度を把握する。
2ndQ
9週 固有値と固有ベクトルの計算 行列の固有値と固有ベクトルを求めることができる。
10週 行列の対角化 固有値と固有ベクトルを用いて、行列を対角化することができる。
11週 対角化の応用 行列の対角化を用いてAのn乗を計算することができる。
12週 置換積分・部分積分の応用 置換積分・部分積分を用いていろいろな関数の積分を計算できる。
13週 いろいろな関数の積分 分数関数・無理関数・三角関数を含むいろいろな関数の積分を計算できる。
14週 図形の面積、曲線の長さ 積分を用いて、図形の面積,曲線の長さを求めることができる。
15週 演習 総合的な問題により、達成度を把握する。
16週
後期
3rdQ
1週 立体の体積 積分を用いて、立体の体積を求めることができる。
2週 媒介変数表示による図形 媒介変数表示された図形の面積や曲線の長さを求めることができる。
3週 極座標による図形 極座標表示された図形の面積や曲線の長さを求めることができる。
4週 広義積分、変化率と積分 広義積分を求めることができる。変化率と積分の関係を説明できる。
5週 多項式による近似 関数の1次・2次近似式およびn次近似式を求めることができる。
6週 数列の極限、級数 数列の極限及び級数の収束・発散を調べることができる。
7週 べき級数とマクローリン展開 関数のマクローリン展開を求めることができる。
8週 演習 総合的な問題により、達成度を把握する。
4thQ
9週 高専CBT、オイラーの公式 オイラーの公式を理解し、複素数の値を取る関数を微分することができる。
10週 2変数関数、偏導関数 2変数関数の定義域と値域を理解し、偏導関数を計算することができる。
11週 全微分、合成関数の微分法 関数の全微分を計算することができる。合成関数を微分及び偏微分することができる。
12週 高次偏導関数 第2次偏導関数を求めることができる。
13週 極大・極小 2変数関数の極大・極小を判定することができる。
14週 陰関数の微分法、条件つき極値問題 陰関数を微分することができる。条件のもとで関数の極値を求めることができる。
15週 演習 総合的な問題により、達成度を把握する。
16週

評価割合

定期試験達成度試験課題・小テスト合計
総合評価割合404020100
基礎的能力404020100
専門的能力0000
分野横断的能力0000